【これ1冊でビジネス基礎力を身につける。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492045392
本日の一冊は、日本におけるMBA教育の草分けである、グロービス経営大学院がまとめた、10個のビジネス基礎力。
10個というのは、論理思考力、コミュニケーション力、仮説構築力、情報収集力、データ・情報分析力、次の打ち手を考える力、プレゼンテーション力、周囲を巻き込む力、チームを作る力、志を育てる力で、確かにいずれも大切な要素です。
20代~30代前半までにこれをきちんと押さえておけば、ビジネスパーソンとして、最低限、人と議論するための基礎ができると思います。
逆に言えば、本書で述べられている演繹法や帰納法、一次情報・二次情報の扱い方、分析の5つの視点、因果関係の必要条件などをまったく知らない人は、先行きが暗いと言えるでしょう。
前半は、<言葉を具体的にする><本質的な問いを押さえる><問いの「背景」を確認するなどといった基本的なところから始まり、やがて論理思考、仮説思考に必要な知識、情報収集の作法、分析の技術といったところまで、話が進んでいきます。
特に記述内容が充実している、CHAPTER5 データ・情報分析力と、CHAPTER6 次の打ち手を考える力から、それぞれ「分析の5つの視点」と、「分解の3つの考え方」を紹介しておきましょう。
◆分析の5つの視点
1.インパクト⇒インパクトの大きなものを分析する
2.ギャップ⇒分析対象固有の特徴を理解する
3.トレンド⇒過去、現在、未来と時間軸で比較した場合にどのような傾向があるのか
4.ばらつき⇒各要素は特定の部分に偏って分布(集中)しているのか、あるいは全体に均一に分布しているのか
5.パターン⇒法則は?
◆分解の3つの考え方
分解ということを考える際には、できるだけ「全体をモレなく、ダブリなく分ける」という意識が重要で、分解には大きく3つの考え方があります。一つ目は、全体をいくつかの部分集合に分けていく考え方です。「人」を「男性」と「女性」に分けるとか、「眼鏡をかけている人」と「かけていない人」に分けるなどです。2つ目は四則演算などを用いて変数で分解する考え方です。例えば、「売上=単価×数量」、「利益=売上-原価」などです。3つ目はある事象が発生するまでの流れ、つまりプロセスを考えるというものです
「ビジネス基礎力」と言っても、なかなか有用な知識に絞ることは難しいのですが、本書はビジネスパーソンに必要な「ファクト」にこだわる力を磨いてくれるため、有用と感じました。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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演繹法を使う場面においては、「私たちが無意識に使っているルールは、正しいのだろうか」という前提を疑う姿勢は絶えず持っておく
帰納法には「想像力」が必要ですが、想像するために必要なことは、「経験や事例の幅」、そして「具体的に考える力」です
具体性を出すための一つの方法が、「数字」です。「市場は大きくなっています」というよりも、「この市場は毎年5%成長を遂げています」と語った方が、インパクトは間違いなくあるでしょう
二次情報は「前提」を押さえる
インタビューの曖昧さを補うのが、「行動観察」という方法
◆分析の5つの視点
1.インパクト⇒大きさは?
2.ギャップ⇒差異は?
3.トレンド⇒変化は?
4.ばらつき⇒分布は?
5.パターン⇒法則は?
特異点を見つけるとは、「ルールやパターンとは異なる特徴を示す要素を見つけること」
変曲点を見つけるとは、「これまで観察された法則性とは違う法則が見られ始める、急激な変化のポイントを見つけること」
◆比較するためデータを加工する
1.目で見て「比較」してみる(グラフ)
2.数字に集約して「比較」してみる(数字)
3.数式に集約して「比較」してみる(数式)
◆因果関係の必要条件
1.原因は結果に時間的に先行する
2.相関(共変)している
3.相関関係は他の変数(第三因子)で説明されない
分解ということを考える際には、できるだけ「全体をモレなく、ダブリなく分ける」という意識が重要で、分解には大きく3つの考え方があります。一つ目は、全体をいくつかの部分集合に分けていく考え方です。「人」を「男性」と「女性」に分けるとか、「眼鏡をかけている人」と「かけていない人」に分けるなどです。2つ目は四則演算などを用いて変数で分解する考え方です。例えば、「売上=単価×数量」、「利益=売上-原価」などです。3つ目はある事象が発生するまでの流れ、つまりプロセスを考えるというものです
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『グロービス流ビジネス基礎力10』グロービス経営大学院・著 田久保善彦、荒木博行、鈴木健一、村尾佳子・執筆 東洋経済新報社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492045392
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◆目次◆
CHAPTER1 論理思考力
CHAPTER2 コミュニケーション力
CHAPTER3 仮説構築力
CHAPTER4 情報収集力
CHAPTER5 データ・情報分析力
CHAPTER6 次の打ち手を考える力
CHAPTER7 プレゼンテーション力
CHAPTER8 周囲を巻き込む力
CHAPTER9 チームを作る力
CHAPTER10 志を育てる力
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