【上司をイラつかせない】
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ビジネスで人と話をする際、効率の良い話し方をマスターしていないと、相手をイライラさせることがあります。
タイトルの一部となっている「で、結局何が言いたいの?」は、訓練不足の方なら、きっと一度は言われたことがあるのではないでしょうか(土井も若い頃はそうでした)。
本日ご紹介する一冊は、そうならないための伝え方の技術を、武蔵野大学グローバル・コミュニケーション学部専任講師の金子敦子さんが説いた一冊。
アクセンチュア、MBA留学を経て、UBS証券株式調査部で、業績予想、投資判断レポートの作成に携わったという著者が、忙しいビジネスマンがどう伝えたら効率が良くなるのか、評価されるのか、その原則をバシッと打ち出した内容で、のどから手が出るほど欲しかったノウハウです。
本書を読んでわかることは、本当にうまいコミュニケーションをするには、自社の目的や、受け手の欲求、ビジネスマンの共通言語である決算書をきちんと押さえる必要があるということ。
紹介されている「コミュニケーション3原則」と併せ、きっちり理解して、会話に臨みたいところです。
◆「コミュニケーション3原則」
1.コミュニケーションには目的がある
2.コミュニケーションは受け手が出発点である
3.コミュニケーションにはコストがかかる
自分ではできているという方は、できていない部下のために、こっそり買って渡してあげるといいかもしれません。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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会社の目的は「顧客に価値を提供すること」ですが、どのような価値を提供するのかは、会社によってさまざまです
「弱みではなく、強みに目を向ける」のを心がけることで、「言わなくてもよいこと」を言ってしまう失敗の多くは避けられる
ドラッカーは次のように述べています。
現存する最古の修辞論であるプラトンの『パイドン』によれば、ソクラテスは「大工と話すときは、大工の言葉を使え」と説いた。コミュニケーションは受け手の言葉を使わなければ成立しない。受け手の経験に基づいた言葉を使わなければならない
建設的なコミュニケーションは、話し手と聞き手が「私とあなた」ではなく、同じ目標に向かう「私たち」となったときに成立します
忙しい上司の時間泥棒にならないように、「話ができる時間を確認する」「打ち合わせの時刻に遅れない」「報告はできるだけ手短に済ませる」「そのために要件を事前にまとめる」
相手の「現在」「過去」「未来」を考える
自分のコミュニケーションが「売上」と「費用」にどのように関わるのかを意識できるようになりましょう
「何についての話」で、「現在どうなっていて」「どうしてほしいのか」がわかると、相手も話の内容を理解しやすくなります
話の構成の基本は、「主張(提案)」+「根拠2、3点」
自分が経験したことの詳細をいきなりそのまま話す人がいますが、相手の負担を少なくするためには、まず概要を示したうえで詳細に移ります
主語と動詞をはっきりさせる
「よい(positive)」か「悪い(negative)」か、話の方向を最初に示したら、「数字」で根拠や詳細を話す
「ビール(Beer)」と言うより、「バドワイザー(Budweiser)」と言ったほうが通じやすかったりします。「多国籍企業(Multinationals)」というより、「P&G」など会社名を挙げたほうが伝わりやすくなります
メインメッセージは少なくとも3回は伝える
摩擦を成果につなげる方法の1つが「話し方」です。そして、もう1つ大事なことがあります。それは「礼儀」です
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『「で、結局何が言いたいの?」と言われない話し方』金子敦子・著 日本実業出版社
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◆目次◆
第1章 で、結局何が言いたいの?」と言われない話し方
第2章 誤解なく、確実に伝える話し方・聞き方
第3章 「打ち合わせ」「会議」での話し方
第4章 「プレゼン」での話し方
第5章 「簡潔さばかり求められているわけではない場面」での話し方
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