2014年3月24日

『スーパーストーリーが人を動かす』 タイ・モンタギュー・著 vol.3534

【企業が繁栄・衰退する本当の理由】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822249980

本日の一冊は、広告業界で20年以上のキャリアを持ち、グーグル、MTV、マイクロソフト、ニューズ・コーポレーションなどをクライアントに持つマーケティング・イノベーター、タイ・モンタギュー氏による一冊。

タイトルとなっている「スーパーストーリー」とは、<企業や個人が周囲に見せたいイメージを伝えるもの。行動型ストーリーの核であり、あらゆる行動の原動力となる>とありますが、これだけでは何のことかわからないので、説明をしておきましょう。

本書のなかで著者は、広告主体で情報を発信する従来の企業を「発信型ストーリー企業」、実際の行動がストーリーとなる企業を「行動型ストーリー企業」と定義しています。

最近は、SNSが普及したおかげで、企業の一貫性ある行動が賞賛を集め、逆の場合には、厳しくバッシングされる状態となっています。

そんななか、注目を浴びているのが、<明確なストーリーとなる斬新な行動を起こし、それをネットワークに広めてもらう>スーパーストーリー的手法。

先日ご紹介した、『無印良品の「あれ」は決して安くないのになぜ飛ぶように売れるのか?』に、無印良品は<ほど良い美意識のある生活><「これがいい」ではなく「これでいい」>を売っているとの記述がありましたが、まさにそれにあたる概念です。

※参考:『無印良品の「あれ」は決して安くないのになぜ飛ぶように売れるのか?』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797373288/businessbookm-22/ref=nosim

このスーパーストーリーが理解できれば、お客がなぜ広めたがるのかが理解できます(お客は商品を通して自分を表現したい)。

さらに、企業経営的には、このスーパーストーリーを理解することで、次なるアクションが打てるようにもなるのです。(自社のやるべきことが明確になる)

本書には、時代とともにストーリーが力を失ったハマー(自動車)の事例、一時的に低迷したものの、見事復活を遂げたケロッグの事例など、スーパーストーリーを理解するための事例がいくつも紹介されており、読み応えがあります。

カネに物を言わせる、力づくのマーケティングはもう古い。

予算なしでも爆発的効果が見込める「スーパーストーリー」を学んで、集客に励みましょう。

ぜひおすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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レッドブルはアスリートにも一般人にも“翼をさずける”(レッドブル社のキャッチコピー)というわけだ。つまり、自分が目指しているところに到達するためのスキルや能力、パワーなどをね

ストーリーと行動を組みあわせることは強力なビジネスツールとなる

人々は製品を買っているのではなく、自分が伝えたいスーパーストーリーを作るために行動しているのだ

これから成功する企業は言葉で語る「発信型ストーリー企業」なのではなく、実際の行動がストーリーとなる「行動型ストーリー企業」だと確信した。ソーシャルメディアやネットワークの広がりにより、企業にはもっと効率を上げるチャンスが生まれている。それは伝達方法を変えるのではなく、オリジナリティのある行動をとることにある。明確なストーリーとなる斬新な行動を起こし、それをネットワークに広めてもらうのだ

ハマーはもともと戦争用に作られた車なので、大型で頑丈、そして高価だった。当時、大作で大柄のタフガイを演じていた彼にはぴったりだ。つまり、ハマーはシュワルツネッガーのスーパーストーリーに完璧にはまったのである(中略)やがて、シュワルツネッガーは新しく力強い文化的な時代の空気に変わっていること、自分がその風潮にマッチしていないことに気づく。また、自分のストーリーを時代に合致させて、政治的に過去の遺物と見られないようにするためには、ハマーを手放さねばならないとわかった

マイコスキーが考えた方法は実に斬新だった。まず彼は、靴の会社を立ち上げた。しかし、ただの会社ではない。1足の靴が売れたら、1足を靴を持っていない子どもに贈ることにしたのだ

探求とは利益をあげるという目的を超越した、より大きな目標を目指すことであり、会社の内部から生まれなければならない

甘いシリアルのおかげで利益はあげられるようになったが、キャンディのような甘さとマンガを描いた包装の影響で、シリアルは子どものたべものという考えが広がり、大人たちは健康上の理由からシリアルを食べるのをやめてしまった。その結果、ケロッグの成長は頭打ちとなって1983年の市場占有率は36.7パーセントに(中略)ラモットは製品ラインナップを再考させた。そして、クリスピックスやレーズン・スクエア、ュートリグレイン・ビスケットなど健康志向の新製品を開発し、ベビーブーマー世代で当時30代から40代前半になっていた8000万人の大人の消費者を取りもどした

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『スーパーストーリーが人を動かす』タイ・モンタギュー・著 日経BP社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/ 4822249980

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◆目次◆

本書のキーワード
はじめに
第1章 「真のストーリー」を見つける
第2章 スーパーストーリーと4つの真実
第3章 参加者の真実
第4章 現状の組織の真実
第5章 ステージの真実
第6章 探求の真実
第7章 スーパーストーリーと行動マップの作成
結論 リーダーに必要なスーパーストーリー
解説 岩田松雄
原注

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