【カリスマ性を創る、禁断の技術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041106427
2014年の最初を飾るのは、『カリスマは誰でもなれる』と説いた、アメリカで話題の一冊。
著者は、カリスマとリーダーシップの専門家で、スタンフォード大学、イェール大学、ハーバード大学、MIT、国連などで講演を行い、フォーチュン500企業のトップにも指導している人物です。
『カリスマは誰でもなれる』と聞いて、眉つばだと思った方は、おそらくベストセラー『スティーブ・ジョブズI』を読んでいらっしゃらない。
※参考:『スティーブ・ジョブズI』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062171260
本書でも書かれているように、スティーブ・ジョブズの初期のプレゼンテーションは、<恥ずかしそうでぎこちなく、過剰に演技をしているかと思えば、オタクらしさが全開だったりする>のです。
では、どうすれば人はカリスマ性を帯びるようになるのか。
本書で著者が説くのは、たったの2つ。
<大きなパワー>と<誠意>。
この2つを持っていることを、相手に印象づけるだけでいい、というのです。
ただ、実際にこれらを表現するためには、立ち方やアイコンタクト、うなずき、間の取り方など、さまざまな振る舞いをコントロールする必要があります。
また、カリスマにもいくつかのスタイルがあり、自分にふさわしいのはどれかを選ぶ必要性があるそうです。
本書で紹介されているカリスマのタイプは、
「集中力のカリスマ」
「ビジョンのあるカリスマ」
「優しさのカリスマ」
「権威のカリスマ」
で、それぞれ、演じるためにどんな点に注意すべきか、ノウハウが詳細に書かれています。
また、読者が晴れてカリスマ性を帯びた時に注意すべきこととして、他人の嫉妬や恨みから身を守る方法も書かれています。
◆他人の嫉妬や恨みから身を守る方法
1.栄誉を拒絶する
2.栄誉を反映させる
3.栄誉を転嫁する
カリスマになる方法を、ここまで活字にした本も珍しい。
他人に伝えたいメッセージがある方、大義を持ち、何か事を起こそうと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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カリスマを生む方程式は、実はごく簡単だ。自分が大きなパワーと誠意を持っていることを、相手に印象づけるだけでいい。カリスマ的な振る舞いは、これら2つの資質の組み合わせなのだ
◆会話の中で簡単にカリスマを高めるポイント
1.文章の終わりでイントネーションを低くする
2.うなずく動作を遅くして、頻度を減らす
3.話す前に2秒の間をおく
カリスマ的な振る舞いは3つの要素に分解できる。すなわち、「プレゼンス」「パワー」「誠意」だ
心が体の動きに表れ、ほんの一瞬の微表情も相手は見逃さないのなら、カリスマ的な振る舞いは心の中から生じなければならない。精神状態が非カリスマ的なら、どんな努力や意志力でも埋め合わせることはできない
不確かさに対する違和感を和らげるのに最も効果的なテクニックは、「責任転嫁」だ
比較に伴うすべての過程はカリスマを邪魔する。比較して評価する行為そのものが、目の前に集中するというプレゼンスの障害になる
自己不信の兆候のひとつが「インポスター・シンドローム(詐欺師症候群)」と呼ばれるもので、有能な人が自分の成功を実力で手にしたものだと思えず、いずれ詐欺師だと暴露されるのではないかと不安になることだ(中略)インポスター・シンドロームは優秀な人ほど頻繁に経験している
暗唱できるほどやり慣れたスピーチでも、自分がカリスマ的な精神状態になっていることを確信するために、イメージトレーニングは役に立つ
◆カリスマのスタイル
・集中力のカリスマ(相手のそばにいて、相手の言葉を聞き、すべてを吸収していると思わせる能力)
・ビジョンのあるカリスマ(完ぺきな説得力と、主張への自信)
・優しさのカリスマ(とてつもない量の誠意と完ぺきな受容)
・権威のカリスマ(ボディランゲージ、外見、肩書、周囲の反応)
フランクリン・ルーズベルトやエイブラハム・リンカーンなどカリスマと評価されている大統領は、カリスマと評価されていない大統領に比べて、一般教書演説で視覚的な比喩を2倍多く使っている
カリスマの恩恵を相殺して嫉妬や恨みをなるべく抑えなければならない。選択肢は3つ。栄誉を拒絶する、栄誉を反映させる、栄誉を転嫁する、だ
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『カリスマは誰でもなれる』オリビア・フォックス・カバン・著 角川書店
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041106427
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◆目次◆
1章 カリスマは神秘ではない
2章 カリスマ的な振る舞い プレゼンス、パワー、誠意
3章 カリスマを邪魔するもの
4章 障害を克服する
5章 カリスマ的な精神状態をつくりだす
6章 カリスマのスタイル
7章 カリスマ的な第一印象
8章 カリスマは聞き上手で話し上手
9章 カリスマ的なボディランゲージ
10章 困難な状況こそカリスマらしく
11章 カリスマのプレゼンテーション
12章 危機的状況とカリスマ
13章 カリスマ的な人生──困難に立ち向かう
終章
訳者あとがき
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