【エメラルド・オーシャンとは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894515938
本日の一冊は、かつて数億の年収を稼ぎ出し、高級マンション、イタリアの高級車など、欲しいものはすべて手に入れたという著者が、レッド・オーシャン(競争の激しい既存市場)でもない、ブルー・オーシャン(競争のない未開拓市場)でもない、「エメラルド・オーシャン」で働く方法を提案した一冊。
著者によると、年金不安の高まった2000年以降、日本のビジネス界では3つの思想が広まったわけですが、それは以下の3つ。
・ロバート・キヨサキ氏の「資産と負債に分ける考え方」
・神田昌典氏の「ダイレクト・レスポンス・マーケティング」
・本田健氏の「経済自由人」
著者は、これらの思想の問題点を指摘し、こう述べています。
<あらゆることを「資産と負債に分ける考え方」ばかりにとらわれると、頑張って、それなりに稼げるようになっても、現代アートなどの資産価値が定まりにくい芸術品を買おうという気にはなりません。また、イタリアのスポーツカーなどの美しいプロダクツにも消費することがなくなります。限られた人生の中で、美しいものや逸品に触れたり、それを所有することで得られる心の充足感というものは間違いなくあるのです>
<「感情をゆさぶる仕掛けを行い、つかみ取る集客手法」ですが、そこそこのものや、たいしたことのないものを素晴らしいように見せかけ、その気にさせて買わせる行為に悪用されてしまっている感が否めません>
<最後に、「経済自由人」という考え方です。僕はこの考え方に非常に感銘を受けた1人です。しかし、この考え方を「単に、働かなくても自動的にお金が入る」という一面だけでとらえて目的化している人が多く目につきます>
著者が指摘している通り、従来の思想でブルーオーシャン市場を狙うのは難しいですし、仮に成功しても模倣者がすぐ現れる。
そこで押さえておきたいのが、以下の2つの視点です。
「根っこを押さえよ」
「風上に立て」
著者はこの視点に立って、海外貿易やコインランドリービジネスで儲けているようですが、この2つの視点を実現するには、自分が本当にワクワクしながら社会に貢献できることをする必要があるようです。
著者の主観が多く、また具体的ノウハウも述べられていないことから、あくまでコンセプトを述べた本と言えますが、従来型のビジネス思想への反省を促す本だと思います。
興味のある方は、チェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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最新のテクニックを駆使し、自由な状態で大金を稼ぐことが、それほど心を潤すものではないことを僕は経験上知っていますし、それ以前に、僕たちは3次元物質社会に命を授かり、この人生で命を燃やして表現しなければならないことがきっとあるはずだと思うのです
そもそも、人の寿命は80年程度です。この命のサイズに合った仕事や幸せを求めていくことに今一度気づくことです
いまの時代、たくさんの企業が副業を認めているんですよ
お金を稼ぐことで、物理的に買えるものや選択肢は増えるのは事実です。気をつけないといけないのは同時に視界も欲も上がっていくことなのです。新たに視界に入ってくる世界を見てしまうと、また、その見えた世界に対して、いまの自分とを「比べる行為」がはじまってしまう
儲かるビジネス情報や手法は、インターネットなどを通じてもリサーチがしやすいため、あっという間に拡散し、すぐに参入者が増えるがためにビジネスの旬も短くなってしまっている
「根っこを押さえよ」
「風上に立て」
人生の持ち時間は有限だ。人生を有意義に使うためにも、自分の年齢にふさわしいビジネスをしていくことが、人の生き方としては適切かつスマートではないだろうか
あらゆることを「資産と負債に分ける考え方」ばかりにとらわれると、頑張って、それなりに稼げるようになっても、現代アートなどの資産価値が定まりにくい芸術品を買おうという気にはなりません。また、イタリアのスポーツカーなどの美しいプロダクツにも消費することがなくなります。限られた人生の中で、美しいものや逸品に触れたり、それを所有することで得られる心の充足感というものは間違いなくあるのです
自分の心(魂)が力強く燃え、心の奥底から本当に充実し、ワクワク、ドキドキしながら、社会に提供できること、貢献できることをやっていけば、いずれ何がしかの分野や仕事で「根っこを押さえる」「風上に立てる」ようになる
「人生に必要なものは、たった3つだ。それは、夢(想像力)と勇気とサムマネー(いくばくかのお金)だ」(チャップリン)
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『エメラルド・オーシャンな働き方』石崎絢一・著 フォレスト出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894515938
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◆目次◆
プロローグ レッドでもブルーでもない、エメラルドなビジネスへ
第1章 生き残る道は「ビジネスゲーム」からの脱出
第2章 レッドやブルーを超越する「選ばれる」「受け取れる」ステージへ
第3章 文系の凡人が選ぶビジネスの天国と地獄
第4章 ワクワク、ドキドキ!エメラルド・オーシャンの見つけ方
第5章 美しく稼ぎ、生き方を誇る人へ
エピローグ ゴミを捨て、エメラルド・オーシャンへ漕ぎ出そう
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