2013年7月7日

『リニアが日本を改造する本当の理由』 市川宏雄・著 Vol.3274

【橋本、飯田が「買い」の理由】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4840151768

本日の一冊は、話題を呼んだ『山手線に新駅ができる本当の理由』の著者、市川宏雄さんによる待望の続編。

※参考:『山手線に新駅ができる本当の理由』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4840146969

日本の経済圏を大きく変える可能性のあるリニア新幹線の最新情報を網羅し、新駅がどこにできるのか、どんな構想があるのか、開通後どんなことが起こるのか、気になる情報をまとめて紹介しています。

本書によると、東海道新幹線の設備の老朽化を心配するJR東海が、建設費を自己負担することを決定し、リニア新幹線の建設は、一気に急展開を見せているようです。

これに伴い、新駅がどこにできるかもある程度決まってきたようで、羽田空港にほど近い品川駅、JR相模線と京王相模原線が乗り入れているJR橋本駅、飯田市座光寺地区と高森町が接する天竜川右岸平地部、恵那峡県立自然公園の手前あたりなどが、新駅の建設予定地となるそうです。

東京スカイツリーの32倍以上(13.6兆円)という経済効果にも驚かされますが、最も興味深かったのは、このリニア新幹線によって、計7362万人の超巨大都市圏が誕生するという点。

これはもちろん世界一の規模であり、今後の日本の発展に、大きく貢献する一大事業だということがわかると思います。

リニア新幹線が実現化するのは、東京─名古屋間が2027年、東京─大阪間が2045年。

2027年には、名古屋─東京間が40分で結ばれるということもあり、われわれの暮らしにも大きな変化が訪れそうです。

その頃には、長野県の環境の良いところに暮らし、東京まで通勤する、というのも決して夢ではなくなるでしょう。

不動産投資を考える方、老後の住まいを考える方はもちろん、今後のビジネスチャンスを見極めたい方にも、ぜひチェックしていただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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1964年開業の東海道新幹線は、2014年に建設50周年を迎える。そこでいま、JR東海が最も頭を悩ませているのは、東海道新幹線の老朽化の問題である。今日、わが国の交通網を支えている交通インフラのほとんどは、1960~70年代の高度経済成長期に建設されたもの。それらの耐用年数はおおむね40~50年で、現在そろそろ耐用限度が迫ってきている

東海道新幹線は年間1兆円もの売上(旅客運輸収入)をもたらすJR東海のドル箱

きたるべき大改修工事のために東海道新幹線を止められるよう、その代替えとなるバックアップ用の路線を一刻も早く用意する必要がある

海岸線から50km以上離れた内陸部を主要なルートにしているリニア中央新幹線は、津波の影響をほとんど受けない。また、超電導リニアはそもそも、構造的に地震に強い交通システムだといわれている

◆大深度地下使用法
この法律では、大都市圏の「地表から40m以深」または「地上に建つ建物の支持基盤の最も深い部分に10mを加えた深さ」を「大深度」と定義し、公共の利益に供する事業であれば、地上に建物を持っている人の許可を得ることなく、大深度開発を行ってよいと定めている。すなわち、土地の所有権は地上から40mまでしか及ばないと定めた法律なのである

リニア新駅が建設されることが確定的な橋本駅へは、JR相模線や京王相模原線も乗り入れており、現在は唐木田が終点になっている小田急多摩線も、橋本方面まで延伸する可能性がある

長野県のリニア新駅は、長野県側の意見を踏まえながら、技術的に駅設置が可能なこと、南アルプス国立公園など周辺環境への影響が少ないこと、用地が確保しやすいことなどから、飯田市座光寺地区と高森町が接する天竜川右岸平地部に決定した

三大都市圏プラス3つの地方都市圏があたかも一つの都市圏に統合された形になり、全体として約7300万人(正確には7362万人)の超巨大都市圏が誕生する

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『リニアが日本を改造する本当の理由』市川宏雄・著 メディアファクトリー
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◆目次◆

はじめに 一本のリニアが日本を変える
第1章 2027年、リニア新幹線が開業する
第2章 計画はどう進行しているのか?
第3章 中間駅はどのように決められるか?
第4章 リニア開業による経済効果は?
第5章 利便性はどうなるのか?
第6章 リニアが走る日本の未来
おわりに 未来予想・東海道スーパーメガロポリスが完成する

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