2013年5月14日

『Quiet 内向型人間の時代』スーザン・ケイン・著 Vol.3220

【全米ミリオンセラー!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062178591

文系vs理系、外向的vs内向的…。どちらが社会的に成功できるかという議論は昔からありました。

かつて話題となった『理系白書』によると、この国の理系人間は経済的には報われているとは言えない状態ですが、どうやら最近は状況が変わってきているようです。

※参考:『理系白書』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062754355

本日ご紹介する一冊は、TEDカンファレンスの講演内容が、視聴数400万回を超え、初の著書がミリオンセラーになったというカリスマライター、スーザン・ケイン氏による興味深い論考。

なぜわれわれの社会が、外向型人間を礼賛する方向に行ったのか、その背景を説明し、「内向型人間の時代」の到来を予言しています。

本書によれば、<すばらしい創造性に富んだ人々は落ち着いた内向型>だそうですが、それは、彼らが一人でいることを好むことと関係があるようです。

最近は、「クリエイティブ」を標榜する個人や会社の間で、シェアオフィスやオープンオフィスが流行っていますが、じつはこれは逆効果。

著者によると、<孤独なほうが「集中的実践」が可能になる>ようですし、<集団のブレインストーミングは実際には機能しない>。そして<オープンオフィスは生産性を減少させ、記憶力を損なうことがわかっている>のだそうです。

われわれはとかく「カリスマ」になりたがり、結果として外向型人間になることを目指してしまいますが、SNSがある今、内向型人間にも大きなチャンスが開けています。

自分がどちらに属するのか知りたい方、知った上で人生を変えたい方は、ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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性格のもっとも重要な要素は、ある科学者が「気質の北極と南極」という言葉で表現した、内向・外向のスペクトルのどこに位置しているかである。この連続したスペクトルのどこに位置しているかが、友人や伴侶の選択や、会話の仕方や、意見の相違の解消方法や、愛情表現に、影響をもたらす。どんな職業を選んで、その道で成功するか否かを、左右する

進化論からゴッホのひまわりの絵、そしてパソコンにいたるまで、偉大なアイデアや美術や発明の一部は、自分の内的世界に耳を傾け、そこに秘められた宝を見つけるすべを知っていた、物静かで思索的な人々によるものだ

内向型と外向型とでは、うまく機能するために必要な外部からの刺激のレベルが異なる

自分が内気だと思っているアメリカ人は一九七〇年代には四〇%だったが、九〇年代には五〇%に増えた。おそらく、自己表現の標準がますます大胆になるなかで自己を評価するせいだろう。いまやアメリカ人の五人にひとりが社会不安障害──要するに病的に内気──だとされる

ブリガムヤング大学の経営学教授ブラッドリー・エイグルは大手企業一二八社のCEOを調べた結果、重役たちからカリスマ的だとみなされている人物は、そうでない人物と比較して給料は多いが経営手腕はすぐれていないことを発見

内向型リーダーは能動性の有効な循環をつくる

ソーシャルメディアは、HBSの基準にあてはまらない多くの人々にとっても可能な、新しい形のリーダーシップを生んだ

研究によれば、内向型の人々は外向型の人々よりも、オンライン上で自分について親や友人が読んだら驚くようなことまであきらかにし、「本当の自分」をさらけだし、オンラインの会話により多くの時間を割くことがわかっている

すばらしい創造性に富んだ人々は落ち着いた内向型

孤独なほうが「集中的実践」が可能になる

集団のブレインストーミングは実際には機能しない

課題数が多い場合、とくに時間や社会的なプレッシャーや、複数の処理を同時にこなす必要があると、外向型のほうが結果がいい。外向型は多すぎる情報を処理するのが内向型よりもうまい

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『Quiet 内向型人間の時代』スーザン・ケイン・著 講談社

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062178591

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◆目次◆

はじめに 内向型と外向型 対照的な二つの性格について
パートI 外向型が理想とされる社会
1章 “誰からも好かれる人”の隆盛
2章 カリスマ的リーダーシップという神話
3章 共同作業が創造性を殺すとき
パートII 持って生まれた性質は、あなたの本質か?
4章 性格は運命づけられているのか?
5章 気質を超えて
6章 フランクリンは政治家、エレノアは良心の人
7章 ウォール街が大損し、バフェットがもうかったわけ
パートIII すべての文化が外向型を理想としているのか?
8章 ソフトパワー
パートIV 愛すること、働くこと
9章 外交的にふるまったほうがいいとき
10章 コミュニケーション・ギャップ
11章 内向型の特性を磨く方法
終章 不思議の国

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