2013年5月24日

『社長は君のどこを見て評価を決めているのか?』 松本順市・著 Vol.3230

【ショック? 中小企業の出世の真実】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806146730

本日の一冊は、株式会社魚力の人事制度を作り、同社を30年連続増収増益、東証二部上場へと導いた社長参謀、松本順市さんによる注目の新刊。

中小企業に入社すると、ほとんどの方は評価基準のあいまいさに戸惑うわけですが、本書はその一見あいまいな評価基準(=社長の頭のなか)を明らかにし、評価される人材になることを狙うものです。

「そんなの社長の好き嫌いじゃないの?」

と思う方、それは半分当たりで、半分ハズレです。

まず、ハズレから説明すると、本書にもあるように、<経営者であれば、ずっと高い成果を上げ続けている社員を、嫌いだからという理由で冷遇し続けることはありません>。

また、どんな中小企業でも、「経営者が社員を評価する4つの項目」というのがあり、きちんと根拠はあるようです。

さっそくその4つの項目を、ご紹介しましょう。

◆経営者が社員を評価する4つの項目
1.期待成果
2.重要業務
3.知識・技術
4.勤務態度

著者によると、このうち4番目の勤務態度は結構重要らしく、ここがわからず出世できずに終わる人は多いようです。

この辺を見ると、やっぱり社長の「好き嫌い」は重要だということがわかってきます。

ほかにも、

<経営者と価値観が合わない人は幹部になれない>
<経営者は人に教える人を最高に評価する>
<経営者の昔話を何度でも喜んで聞ける人が幹部になれる>

など、出世のポイントが書かれており、これまでブラックボックスだった社長の頭の中、つまり評価軸が明らかになるように作られています。

就活生や転職者にとっては、どんな会社を選ぶべきかの指標にもなりますから、ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆経営者が社員を評価する4つの項目
1.期待成果 2.重要業務 3.知識・技術 4.勤務態度

若い人は自分に合った仕事を選ぼうとしたり、自分の適性を見極めようとしますが、最終的にマネジメントをすることになるのだから、極論をいうと、今の仕事の適性はどうでもいい

会社にマネジメントコース以外の道、つまり、プロフェッショナルコースがあるかどうかを聞いておくべき

賞与の原資がなければ、成長しても賞与が下がることがある

極端に昇給が少ないときには、経営者があなたの成長に不満を感じているかもしれません

経営者が「納得できないなら辞めてもいいよ」と開き直ったような言葉を言うのには理由があります。「俺は一生懸命、みんなのためにやってきた」という自負があるからです

成果主義をやめて、社員同士で教え合うようになると会社の業績が上がる

社員は残業代の分だけ収入が増えます。それを一度経験してしまうと、収入を増やすために残業をするという間違った方向に行きがちで、生産性の低い働き方をするようになるという弊害が起きてしまいます。1時間でできていた仕事を1時間半かけてこなす、といったように時間だけを延ばそうとするのです。その状況と残業代の多さに驚いた経営者が、「何でそんなにダラダラ仕事をしているんだ。無駄な残業はするな。さっさと帰れ」と怒るわけです。残業代というのは、残業することによって粗利益が獲得できるから出せるのです。当然、残業代は就業時間内に働くよりも割増なので、就業時間内よりも生産性を上げて、粗利益を出さないと、会社には利益が残らなくなってしまいます

経営者が関心のある数字は、売上と利益の2つです。この数字を上げる努力をすれば、その社員を評価します

経営者の長い話を「またか」と思いつつも、心地よく聞ける人が幹部になっています

「具体的な昇格の条件を教えてください」「一人前(一般職層を卒業する)になるまでに何年くらいかかりますか」この質問に、面接者が嫌な顔するような会社では入社を再検討してください

社員が50人の会社なのに、忘年会に参加したのが20人だったら、その会社は黄色信号

新卒に「即戦力」を求める会社に入ってはいけない

もし30代、40代の人数が少なく、中抜けしているようなら、その会社は要注意

中小企業の経営者の中には、いわゆるワンマン社長が少なからずいます。こういう会社では、社員は自分の裁量で仕事をしづらいので、活躍できない恐れがあります

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『社長は君のどこを見て評価を決めているのか?』
松本順市・著 中経出版

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806146730

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◆目次◆

第1章 550社を支援してわかった
    どんな会社でもあなたが出世する方法
第2章 550社を支援してわかった
    中小企業の経営者が考えている本当のこと
第4章 550社を支援してわかった
    入ってはいけない会社・いてはいけない会社の見分け方

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