【決断力を磨く考え方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534050585
本日の一冊は、元経営者で、BMW、Audi、ルフトハンザ、IBM、マイクロソフトなどの有名企業をクライアントに持つカリスマ経営コンサルタント、ヘルマン・シェーラーによる自己啓発書。
著者は、父から食料品店を受け継いだ際、数百万ユーロの莫大な借金を背負ったようですが、そこで既存事業を手放し、複数の会社を立ち上げ、そのうち1つをドイツのトップ100企業入りさせました。
そんな著者が書いた「決断」の本が面白くないわけがありません。
本書が目指すのは、必要な時に困難やリスクに挑戦し、チャンスをモノにする「チャンス・インテリジェンス」が高い人材。
そのための心構えがたくさん紹介されていますので、いくつかご紹介しましょう。
まず学びたいのは、日本人が苦手なお金やリスクに対する考え方。
著者は、お金に関して、こんなことを言っています。
<ギャンブルはお金を儲けるためにやるのではない。いくらかかってもいいから成功するためにやるのだ>
<お金を使えばそれだけたくさん考えるし、たくさん考えた者はそれだけチャンスを拡大できる。よって成功する確率も高くなる>
アベノミクスでどんどん上がっていく株価を、指をくわえながら見ている人は、この視点を持つと思い切った決断ができると思います。
また、リスクに関しては、この考え方が参考になるでしょう。
<自由を手にするには、安全を捨てる必要がある。安全でありたいと願う心が強過ぎると、自分自身が看守となって、人生を鎖でがんじがらめにしてしまうのだ>
そして、起業家が学びたいのは、以下の視点。
<ビジョンという概念について、どうも誤解があるように思う。一番最初にあるべきは「解決すべき難しい問題」だ。それはいつだってチャンスのきっかけになってくれる>
最近は、社会がやたらビジョンを求め、うっとうしいぐらいですが、本来大事なことは、問題を解決すること。
人生で何かを成し遂げたいと願うなら、あいまいな美辞麗句で自分を誤魔化さないことが必要。
本気で人生を生きるためのエネルギーをくれる一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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理想を実現するためには、「現実に忠実な現実」や自分たちが自己認識している姿だけを念頭に置くのではなく、常識を無視したり疑ったりすることが必要になってくる
ギャンブルはお金を儲けるためにやるのではない。いくらかかってもいいから成功するためにやるのだ
お金を使えばそれだけたくさん考えるし、たくさん考えた者はそれだけチャンスを拡大できる。よって成功する確率も高くなる
今や何にでもビジョンが求められる時代だ。だがビジョンを持つために何かしなければならないとしたら本末転倒だ。ビジョンという概念について、どうも誤解があるように思う。一番最初にあるべきは「解決すべき難しい問題」だ。それはいつだってチャンスのきっかけになってくれる
チャンスに背を向ける人は、計画ばかり立てている
自由とは、自分に似合うルイヴィトンのネクタイを買えることではない。何も買わずにいられることこそが自由なのだ
開けっ放しの引き出しが多いほど、集中力もなくなる
選択肢は、「すぐにやる」「いつまでにやると約束する」「忘れる」。この3つに留めておこう
自由を手にするには、安全を捨てる必要がある。安全でありたいと願う心が強過ぎると、自分自身が看守となって、人生を鎖でがんじがらめにしてしまうのだ
「伝統とは火を守ることであり、灰を崇拝することではない」と偉大な作曲家グスタフ・マーラーはいった
この世で絶対に不可能なことというのは、まだ自分が挑戦していないことだけだ
最悪なことの中には最高なことが潜んでいる
本当に歩みたい道に関係のないものは、たとえ無料で差しだされても断るべきだ
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『チャンスを逃さない技術』ヘルマン・シェーラー・著 日本実業出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534050585
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◆目次◆
第1章 チャンスの見つけ方
第2章 チャンスは意図的な楽観主義にめぐってくる
第3章 人生は一度きり。100%はない。
第4章 見込み違いは、誰にでもある
第5章 とりかかろうとしない人には、何もやってこない
第6章 失敗には終わりがない
第7章 誰にでも平等にあるけれど、その配分しだいで人生が変わるもの
第8章 突き抜けた人だけが手に入れられるもの
第9章 チャンスをすくい取るフィルター
第10章 リスクは考える順番で減らせる
第11章 チャンス・インテリジェンス
第12章 自分のためが、社会のためになる
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