【これは深い。カリスマ塾長・伊藤真氏による、伝え方の授業】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763132636
本日の一冊は、司法試験界の「カリスマ塾長」伊藤真さんが、『深く伝える技術』を述べた一冊。
直接お話を伺ったことはありませんが、かつて司法試験を目指していた知人に聞いたところ、一度話を聞いた人はみな信者になってしまうほどのカリスマ性があるとか。
そんな著者の話し方の技術となれば、食指が動かぬはずはありません。
見た目は、薄くて余白もたっぷりある本ですが、読み始めたところ、確かにこれは「深い」。
この深さに関して、著者はこんなコメントをしています。
<「深く伝える」ということを、私はこのようにイメージしている。まず自分自身が、思いの海の深いところに潜る。さらに相手にも、深いところに降りてきてもらう必要がある。その深いところでつながるのが、深く伝えるということなのだ。もっと具体的に言うと、データや情報を、ただ伝えるのではなく、知恵や考え方など、人間の「本質」部分を伝える>
これはまえがきの部分ですが、これ以降も深い話が続きます。
深く伝えるための心構えを、いくつかご紹介しましょう。
<主役は相手であり自分ではないのだから、自分の利益を優先してはならないということだ。まずは自分の都合を捨て、純粋に相手のことを思い、相手の幸せを真剣に願って、それがどれだけ相手にとっていいことなのかを必死になって考える。その考えを伝えるから、結果として、人が動くのである>
<たんにわかりやすかったり、ただ楽しかったりする伝え方だと、相手の中に何も残らない可能性がある。もちろん、わかりやすいとか楽しいといったことも大事なのだが、それ以上に、「相手に残る」ことが重要だと思っている。つねに「伝えたあと」のことを意識するのだ>
そして、同じ教える仕事をする者として、胸に刺さったのが、以下の言葉。
<相手が「今は望んでいないもの」まで考え抜く>
教師の教えが良かったのか悪かったのか、深かったのか浅かったのか、結局わかるのは後になってから。
後から感謝される人間になるために、ぜひ読んでおきたい、伝え方の心得帖です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「深く伝える」ということを、私はこのようにイメージしている。まず自分自身が、思いの海の深いところに潜る。さらに相手にも、深いところに降りてきてもらう必要がある。その深いところでつながるのが、深く伝えるということなのだ。もっと具体的に言うと、データや情報を、ただ伝えるのではなく、知恵や考え方など、人間の「本質」部分を伝える
伝えるためには、まずは、相手と自分は違うと認めることから出発する。違いを認めるとは、相手を尊重することである
主役は相手であり自分ではないのだから、自分の利益を優先してはならないということだ。まずは自分の都合を捨て、純粋に相手のことを思い、相手の幸せを真剣に願って、それがどれだけ相手にとっていいことなのかを必死になって考える。その考えを伝えるから、結果として、人が動くのである
たんにわかりやすかったり、ただ楽しかったりする伝え方だと、相手の中に何も残らない可能性がある。もちろん、わかりやすいとか楽しいといったことも大事なのだが、それ以上に、「相手に残る」ことが重要だと思っている。つねに「伝えたあと」のことを意識するのだ
相手が「今は望んでいないもの」まで考え抜く
どんなに親しい関係であっても、相手は自分とは別の存在なのだということを認め合って、尊重する態度を忘れてはいけない
「一時間」のために「一〇時間」準備をする
私は、「時間軸」をきちんと整えることを意識している
◆「もっと聞きたい」と思われるための三箇条
「流れ」「具体的」「対になる言葉」
人柄が、ロゴスもパトスも凌駕することがあるのだ
「情けない話」はとことん具体的に話す
表情と話の内容をリンクさせる
書き方の基本は「ワンテーマ・ワンセンテンス」
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『深く伝える技術』 伊藤真・著 サンマーク出版
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◆目次◆
第一章 思いやりをもって伝える
第二章 わかりやすく伝えるために
第三章 熱意をもって説得する
第四章 話すことの無限大の力
第五章 心が伝わる書き方
第六章 未来に伝える
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