2011年11月6日

『「世界標準」の仕事術』 キャメル・ヤマモト・著 Vol.2664

【世界標準の仕事術とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534048688

<新興国の優秀な人材との「低給与」競争が始まる>

これは、最近読んだキャリア本のほとんどが主張していることですが、マーケットがグローバルになったこと、ITが普及したことで、いよいよ現実のものとなってきた感があります。

今年10月24日、ビジネス・キャリア関連のSNSであるLinkedInが日本語版のサービスを開始しました。
http://www.linkedin.com/

これによって、グローバル人材には世界中からオファーが来る、こちらもオファーを出せる、そんな環境が実現することになります。

土井の知人で、グローバル企業にリーダーシップを教えている人物がいますが、彼はこのLinkedIn経由の仕事で最高4000万円の収入を得たそうです。

では、そんなチャンスをつかむにはどうすればいいのか。

本日の一冊は、われわれがグローバル人材になるためのヒントを、元外交官で、グローバル人事のプロ、キャメル・ヤマモト氏が説いた一冊です。

G(グローバル)人材とI(島国)人材の違い、文化的な背景が違う人たちとの仕事の進め方、会議でのふるまいや発言内容まで、細かな点を指摘し、具体的な仕事のヒントを書いています。

正直、テーマが大きすぎたかな、という印象はあるのですが、グローバル人材の条件を明確にし、そこで求められる基礎知識をつまみ食いして紹介してくれているのは助かります。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「男性・四大卒・正社員で長期雇用」が割を食う

生き残る日本企業では、グローバルな仕事の比率が高まってくる

◆G(グローバル)人材とI(島国)人材の違い
I人材の基本:「まわりに合わせる」
G人材の基本:「構想があって、その構想の実現に向けて動く」

「それはこういう内容である(WHAT)」、なぜそれをするかと言えばこういう理由や目的があるからだ(WHY)、具体的にはこういう手順でやる(HOW)」という具合に、構想や指示を明確に示すことが必要

幹事役でも、事務局でも、別に偉そうにしなくていいので、人の前に出て、方向を示す、そういう動作をとってみることです。やってみるとわかりますが、聴衆の1人として受け身で聞いているのと、人前に立つのでは、自分にかかる圧力が違います。この圧力に慣れて、人前に出てもあがらない、むしろ人前に立つと力が出てくる、そうなってこそリーダーです

真っ先でなくてもいいですが、かなり早い段階で発言すべき

「話しながら考える」技を磨くことです。「話しながら考える」コツは、人々の目を見ながら話すことです。これは、アイ・ブレイン・コントロールというテクニックです

目標の基本文型は、「何」を、「~まで」やる(達成する)です。ここで言う「何」を「指標」と言います。「~まで」を「水準」と言います

「難しい単語」や「気取った専門用語」はなるべく使わないようにします。たとえば、consequential, considerable, substantial,monumentalなどといった小難しい言葉は使わずに、importantと言えばすみます

「略語」もなるべく使わないようにします。たとえばBOM(Bill Of Materials=材料表、レシピー)と言わずに、より平易な言葉で、つまり、「材料表=table of materials」と言います(「表」という意味ではtableのほうがbillより一般的です)

ある調査によると、ベテランの交渉者は、平均的な交渉者と比べて、
1.質問の数が多い
2.最終合意段階に至る前にした約束の数が少ない
3.当初の要望の数が多い
という特徴があるという結果が出ています

特に効果的なのは、事業的な専門性(例では自動車業界)と、職能的な専門性(例ではIT)との組み合わせです。さらに、これに地域的な専門性(たとえば中国市場)を掛け合わせると専門性として非常に強力になります

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『「世界標準」の仕事術』キャメル・ヤマモト・著 日本実業出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534048688

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◆目次◆

第1章 このままであなたは大丈夫ですか?
第2章 リーダーシップのルール「まず、人前に立て」
第3章 グローバルな仕事のルール プロジェクトと「時間ケチ」
第4章 コミュニケーションのルール 「沈黙は罪!」英語以前の会話の話
第5章 交渉のルール お互いの利益を見つければ、100戦あやうからず
第6章 成長戦略のルール どこでも通用する「専門性」と「コンセプト力」
第7章 キャリアのルール 10年後のために、あなたが「今」からやるべきこと

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