2011年5月26日

『リーダーシップ[アメリカ海軍士官候補生読本]』 アメリカ海軍協会・著 vol.2500

【祝・2500号】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4820119168

本日の一冊は、世界に冠たるアメリカ海軍のエリート、「アメリカ海軍士官候補生」が読むリーダーシップの教科書。

リーダーシップに関しては、お手軽本からフィクションまで、さまざまな本が出ていますが、その有効性は、正直疑問。

その点、海軍にとってリーダーシップとは、間違えば成員の生死にかかわる重要な問題です。

戦闘において、不信感などは、もってのほか。

いつでも完璧な献身を要求する軍隊において、望ましいリーダーシップとは何なのか。

どうすれば、人は「国の防衛に生命を捧げる」ほど献身的になれるのか。

本書には、その秘密が書かれています。

実践的であることは、優れた本の要件だと思いますが、本書で述べられるリーダーシップ論は、まさに実践のためのもの。

軍を率いるための心理学から、事実を判断する科学的態度、部下の忠誠を勝ち取る方法、面談やスピーチのテクニックまで、じつにさまざまな点を、指摘しています。

そして、何といっても本書の効用は、読み手の士気が上がること。

リーダーとしてどうあるべきか、という心構えを読む度に、自分の至らなさを痛感し、背筋がピンと伸びる思いがします。

久しぶりに、手元に置いて、繰り返し読みたい本に出合いました。

これからリーダーを目指す若い方に、そして既にリーダーとして活躍されている方に、ぜひおすすめしたい内容です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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海軍士官はリーダーとして十分な成果を上げるには、まず第一に、よき「フォロワーシップ」の原理を習得しなければならない。フォロワーシップとして習得すべき態度は、簡単には、服従、信頼、尊敬、忠実な協力の四つである

超保守主義と自己満足という双子の敵はアメリカ海軍を含む制度的組織には生まれながらに固有のものであり、それゆえ警戒を怠ってはならないのである

ミサイルや航空機の驚異的なスピードによって、一秒の千分の一でさえ決定的といえる。したがって、軍事組織は、好むと好まざるとにかかわらず、独裁的でなければならない

きわめて偉大なリーダーは、人々の心にはいりこむような情緒的アピールを行なうことができた

◆ダグラス・S・フリーマンのリーダーシップの公式
・自己の技量を知れ
・男らしくあれ
・部下の面倒をみよ

◆科学的方法の基本的態度
1.健全な懐疑主義
2.客観性
3.変化への即応性

変化が生じたときにそれを認識するリーダーは、賢明な人である

個人は密度の低い集団よりも密度の高い集団と一体化する

集団が排他的であればあるほど、メンバーシップの報酬はそれだけ大きい

高度の極性化は、集団目標の達成が集団のメンバーシップにとって高度の価値ある報酬を生むとき、起こるのである

儀式は、規律とのセメントのような接合剤

馴れ馴れしさは、軍隊の内部では、その外部におけると同様に、侮蔑を醸成する

信義を重んずる真の紳士は、他人の高慢の鼻をへし折らざるをえないときは、みずからを謙虚の念をもって卑下するものである

信頼性の第一の要件は、敏速であり、そして敏速はおおむね習慣の問題である

成功するリーダーシップの行使に対する一つの鍵がありうるとすれば、それはおそらく公正(フェアネス)であろう

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『リーダーシップ[アメリカ海軍士官候補生読本]』アメリカ海軍協会・著 生産性出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4820119168

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◆目次◆

第I部 基礎編
第1章 リーダーシップの概念
第2章 心理学研究の歴史的背景
第3章 人間行動の研究における科学的方法
第4章 集団の構造と機能
第II部 実践編
第5章 道義的リーダーシップ
第6章 海軍士官の役割
第7章 有効なリーダーシップの人格的特性
第8章 リーダーシップのダイナミックな特性
第9章 その他の重要な成功要因
第10章 人間関係
第11章 カウンセリングと面接
第12章 規律と士気
第13章 組織と管理
第14章 リーダーシップとアメリカ合衆国戦闘員綱領

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