【カネを生む話題作り】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838721625
巷にはたくさんの「PR本」が出ていますが、現在もっとも学ぶべきPRの技法は、「話題作り」に関するものでしょう。
ツイッター、フェイスブック、mixi、ブログなどで多くの人がつながった現在、大切なのは「商品力」と「話題」を作るアイデア発想法です。
個人の場合、商品力は実績とプロフィールですが、商品の場合、技術ベースはそうそう変わりませんから、「話題」を盛り込むことが重要。
いかにして「話題のタネ」を盛り込み、いいネーミング、コピーを作るかが、商売繁盛のカギになってくるのです。
本日の一冊は、格闘技イベント「PRIDE」に設立メンバーとして参加し、スポーツビジネスの舞台で活躍した著者が、そのPR技法を紹介した一冊。
著者いわく、<話題は「違い」から生まれるもの>ですが、その違いは、「ちょっとした着眼点や切り口」で作れてしまうものだそうです。
本書では、PRのプロが使っているこの「ちょっとした着眼点や切り口」を、<「バズの法則」エムファンズ(MFUNS)>としてまとめ、事例つきで紹介。
東ハトが開発した「世界一辛いスナック菓子」ハバネロや、下妻青年会議所が作った「畳より大きなトンカツ」、お台場の「実物大ガンダム」に便乗して話題となった歯科技工士の採用試験(ガンダムのプラモデルを組み立てさせる)など、さまざまな例を挙げながら、「話題」作りの秘訣を紹介しています。
PRのプロにとっては当たり前のノウハウですが、中小企業の経営者にとっては、ヒント満載の一冊。
文章に「社会性」や「洞察力」があったらもっと良かったのですが、ビジネスに役立てるには、充分な内容だと思います。
ぜひ読んでみてください。
————————————————————
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
————————————————————
「株式会社東ハト」は、ギネスブックで一番辛いと認定されていた唐辛子のハバネロを使用することで、“世界一辛いスナック菓子”としてこの商品を発売しました。これは商品開発時から「仕掛け型」の話題を狙ってヒットしたのです
その違いは、お客さんが望んでいることでしょうか? 魅力というものは、あなたが決めるのではなく、お客さんが決めることです
◆「バズの法則」エムファンズ(MFUNS)から一部紹介
ニッチな「1番」をつくれ!
大衆は「対決」がお好き。
1番・初がなければ「唯一」を探せ!
ウケる「命名」が注目を集める!
「季節」は露出のチャンス。
「秘密」にされると知りたくなる。
アンケート「調査」で裏付けせよ。
養豚業が盛んな茨城県下妻市産の豚肉をPRしようと、下妻青年会議所は、縦110センチ、横217センチと「畳より大きなトンカツ」を揚げ、「世界一」として、ギネスブックに申請することがニュースになりました
水戸市の「納豆早食い世界大会」
福島の「梅種飛ばし選手権世界大会」
山形の「世界スリッパ卓球大会」
地方でも特産品など商品を絡める企画を考えることで話題になりや
すいのです。勝手に自分たちのルールをつくり、そのなかの1番を
つくることで話題にしてくれるようになります
注目を集めるため、あえてミスマッチをつくり出す
有名な人・モノをビジネスに結びつけることで、マスコミ露出やクチコミを発生させ、話題をつくることができる
◆「流行」に便乗する方法
グルーピング:似通ったものをまとめる
コラボレーション:共同作業
タイアップ:協力・提携
「弱者」と「強者」
「正義」と「悪」
「主役」と「ライバル」
ライバル・敵を設定することができれば、感情移入がしやすくなり、
大衆の心を動かすことができる
「話題」に便乗したのが、バイテック・グローバル・ジャパンという会社です。同社は歯科技工士の新卒採用にガンダムのプラモデルを3時間以内に完成させるという試験を取り入れて「新卒採用試験にガンダム」という見出しで話題になりました。歯科技工士とガンプラ……。通常であれば結びつかないこの2つを結びつけて話題にできたのは、「実物大ガンダム」のニュースが先にあったから
社会性というものが、これからの企業宣伝の重要な要素になる
————————————————
『「日本で2番目に高い山」はなぜ話題にならないのか?』杉本和隆・著 マガジンハウス
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838721625
————————————————-
◆目次◆
1.「話題」にはモノを「売る」力がある。
2.「バズの法則」エムファンズ。
Mostの法則
Mismatchの法則
Famousの法則
Fashionの法則
Fightの法則
Firstの法則
Funnyの法則
Uniqueの法則
Newsの法則
Namingの法則
Seasonの法則
Secretの法則
Senselessの法則
Socialityの法則
Specialの法則
Storyの法則
Surpriseの法則
Surveyの法則
3.「話題脳」の鍛え方。
4.「話題」の発信。
この書評に関連度が高い書評
同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)
お知らせはまだありません。