2010年6月16日

『1分で話をまとめる技術』樋口裕一・著 vol.2156

【ベストセラー作家、樋口裕一の「話し方」論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4413094646

本日の一冊は、250万部のベストセラーとなった『頭がいい人、悪い人の話し方』の著者であり、受験指導の世界では、「小論文の神様」と呼ばれる樋口裕一さんが、簡潔な話し方の技術を紹介した一冊。

※参考:『頭がいい人、悪い人の話し方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569635458

土井は、高校時代、樋口さんの書いた本を読んで、小論文の勉強をしましたが、この方のノウハウは、誰でも簡単にまねられるのがいい。

今回の本でも、読者が簡単にまねられる手法がいくつも紹介されており、重宝します。

たんに自説を述べるより、より幅広い視野をアピールできる、「確かに?しかし……」という構文、1.相手の立場を確認する、2.相手の不安を探る、3.自分のスタンスを決める、4.話の構成を決める、という思考整理の4ステップ、コンサルタントがよく使う最初に「三つあります」、というテクニックなど、いずれも簡単にまねられるものばかりです。

想定場面も、上司と部下のホウレンソウ、クレーム、テレビのコメントなど、バラエティに富んでおり、人前で話す機会の多い方は、とくに重宝すると思います。

人と話している時、「要するに何?」と言われてしまう人、話に苦手意識を持っている人は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「一分」は、文章にすると四〇〇字程度にあたる。これは新聞のリード文程度にあたり、必要最低限のことを伝えるには、十分な量だ

コミュニケーションするうえで重要なのは、自分が一〇〇パーセント意見を出すのではなく、相手と合わせて一〇〇パーセントの意見にすること

自分の話を「叩き台」と思えば、リラックスして話せるようにもなる

自分の意見を裏付けるために具体例を出したところ、具体例に引きずられて、いつの間にか結論が最初の意見と反対になってしまう

私は小論文を書くとき、「確かに?しかし……」という構文を使うように指導している。「確かに?」で自分の主張と違う意見を書き、反対の意見にも理解を示す。その後、「しかし……」と自説を述べる。たんに自説を述べるより、より幅広い視野をアピールできる

イエス・ノーのどちらかを選択しなければ、相手に自分の考えを伝えることはできない

得意ネタが嫌われるのは、「きれいごと」で終わるから

相手の立場が見えていないから、前提となる説明ができない

物事は細かく説明するより、おおまかに説明したほうがわかりやすい

◆思考を整理する4つのステップ
1.相手の立場を確認する
2.相手の不安を探る
3.自分のスタンスを決める
4.話の構成を決める(A型、B型、C型のいずれかを使って説得)

◆話の構成3つの型
A型:結論→根拠・理由
B型:根拠・理由→結論
C型:問題提起→意見提示→展開→結論

◆3WHAT
・何を意味しているか(定義)
・現在、何が起こっているか(現象)
・今後、何が起こると予想されるか(結果)

相手が口にしたことだけが、相手の立場を表しているとは限らない

人から興味をもってもらう話をするには、「常識を否定する」のが、いちばんなのだ

「徹夜明けの顔」を説明するとき、たんに「眠そうな顔」と言うより、「目の充血した顔」と言ったほうが、聞き手の印象に残る

よく「ゴルフも人生も、思うようにいかない点は同じ」などと、もっともらしいことを言うが、思うようにいかないのは、ゴルフや人生に限った話ではない

最初に「三つあります」と言ってしまうのは、結論をひと言で言えないとき、効果の高い手法

人を説得するとき、最も効果的なのは「本人に発見させる」ことだ

よく「知識の引き出しをたくさんもて」と言われるが、それだけでは人から興味をもたれる話はできない。より大切なのは、「意見の引き出し」を多くもつことなのだ

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『1分で話をまとめる技術』青春出版社 樋口裕一・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4413094646

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◆目次◆

第1章 頭がいい人ほど「話は短い!」
第2章 話を長く、わかりにくくしている9つの原因
第3章 今すぐ「わかりやすい説明」になる頭の整理法
第4章 どんな相手もすんなり納得させる「話の仕掛け」
第5章 1日10分、論理力を磨いてさらにデキる人になる

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