2009年11月6日

『自分をいかして生きる』西村佳哲・著 vol.1936

【働くことの本質、成果を出すための秘訣】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862381480

本日の一冊は、コミュニケーション・デザイン会社「リビングワールド」の代表であり、「働き方研究家」としても活躍中の著者が、ロングセラー『自分の仕事をつくる』の続編として出版した一冊。

※参考:『自分の仕事をつくる』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480425578/

どんな仕事をするか、どんな働き方をするか、どんな生き方をするかは個別の問題であり、誰かに示されるものではない、と冒頭で述べ、どうやったら自分にとっての天職を見つけられるのか、どうすれば人の心を打つ仕事ができるのか、考察を深めて行きます。

人の心が満たされるのは、自分の存在が認められる時、というところまでは、どんな自己啓発書にも書かれていることですが、本書ではそれを、「いい仕事」の定義にまで発展させています。

「プレゼント(present)という言葉の語根は、ラテン語のesse(=to be)にある。つまりプレゼントとは『生きて・いる』ことであって、存在(presence)そのものが贈与である」「人が『より生きている』ようになることを助ける働きが、『いい仕事』なんじゃないか」

という考察は、人々に愛される商品づくりや表現にもつながるものであり、モノ作りに携わる方にとっては、注目すべき考えだと思います。

なかでも、本のように極めてメッセージ性の強い作品の場合、この考え方はズバリ当てはまります。

読者は、本書を読むことで、自分の働き方を見つめ直すと同時に、どうすれば人の心を打つ作品が作れるか、ヒントがもらえるに違いありません。

仕事をすることの幸せを感じられる一冊です。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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<仕事>は<人生>と、<働き方>は<生き方>と背中合わせで、ほかの誰も肩代わりすることができない一人ひとりの生に直結している

学習とは、体験を一度抽象化して、他の物事にも適用できるようになることだ。つまり真似というより、いきなり応用問題に入る

「生き生き」という言葉には「生」が二度登場する

<技術や知識>をその直下で支えているのは、<考え方や価値観>だと思う。なにを美しいと思うか、なにを大事にしているか、なにをもって善しとするかといった尺度があって、はじめて技術も知識もいかされる

どんな成果にもそれを成り立たせているプロセスや下部構造が必ずあり、人はその全体を感じ取っている

心が満たされるのは、どういう時だろう? それは、自分の存在が認められる時だと思う。このこと以上に人の心を満たすものはないんじゃないか

プレゼント(present)という言葉の語根は、ラテン語のesse(=to be)にある。つまりプレゼントとは「生きて・いる」ことであって、存在(presence)そのものが贈与であるということ。なにをくれるとか、してくれたということ以前に、双方が互いに「いる」状態を更新すること

人間は基本的に、「いい仕事」をしたい生き物だと思う。給料や条件とかステイタスがいいという話ではなく、他の人々に対して「いい影響を持ちたい」という欲求があると思う。「いい影響」とは、その仕事に接した人間が「よりハッキリ存在するようになる」ことを指すんじゃないか

人が「より生きている」ようになることを助ける働きが、「いい仕事」なんじゃないか

どんな結果を得るにせよ、優れたフォロワーであるより、つまり他の誰かみたいになるより、自分自身を社会に差し出してみる方が、少なくとも後味はいいんじゃないかと思う

もしそれが自分だけのこととは思えなかったら、世界に差し出してみることができる

仕事は、自分の課題と社会の課題が重なるところにある

「力」、すなわちエネルギーは、常に解き放たれることを求めている

他の人には任せたくないこと。思わず手がのびて、掴みにゆくような衝動が生じること。それは思考というより、存在から湧き上がってくる動きだ。そしてそれが成果に至るひとつながりの働きとして他者や社会に差し出される時、その人ならではの、掛け替えのない<自分の仕事>になるんじゃないかと思っている

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『自分をいかして生きる』バジリコ 西村佳哲・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862381480
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◆目次◆
1.いる・いない
2.自分の仕事
3.自分とか誇りとか

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