2009年9月26日

『ザグを探せ!最強のブランドをつくるために』マーティ・ニューマイヤー・著 vol.1895

【今、アメリカで注目のマーケ本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4788907755

本日ご紹介する一冊は、実務教育出版の編集Oさんからご献本いただいたもの。ご案内の手紙を読んで、あまりに驚いてしまったのでご紹介することにします。

土井が驚いたのは、「本書の原書、“ZAG:THE #1 STRATEGY OF HIGH-PERFORMANCE BRANDS”は、2007年の刊行以来、米国で根強く売れ続けており、先ごろ米国で刊行されたビジネス・ブック・レヴュー本、“THE 100 BEST BUSINESS BOOKS OF ALL TIME”(Portofolio, 2009)では、マーケティング部門の1冊として100冊の中に選出されております」という部分。

じつは、何を隠そう、土井が現在監訳に携わっている本がまさに、この“THE 100 BEST BUSINESS BOOKS OF ALL TIME”なのです。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1591842409/

この本は、近年出されたビジネス書ガイドブックの中で、おそらく最強の一冊になると思います。ぜひご期待ください。

そして、この本のなかで紹介されており、土井も注目していたのが、この『ザグを探せ!最強のブランドをつくるために』です。

ここで言う「ザグ」というのは、「みんなが『ジグ』なら、あなたは『ザグ』」つまり、ブランドを構築したいなら他人と違う道を行け、ということなのです。

いろんなブランド構築の理論が説かれていますが、なかでも参考になったのは、「(打率を上げるには)誰もいないところを狙え」と言った著者の父と、「リーダーになるのは、そんなに難しいことじゃないわ。パレードを見つけて、その先頭に立てばいいんだもの」と言った著者の母の教え。

理屈から言えば、どんな人間でもブランドを構築できる、ということを証明してくれた、そんな一冊です。

本書にはほかにも、「過激な差別化」のための方法論や、ブランド拡張の理論、イノベーションのジレンマに触発されて生まれた「グー・チョキ・パーの法則」など、実践的なマーケティングの話がいくつも登場します。

この薄い本に、これほどまでマーケティングのエッセンスが詰め込まれているとは、正直驚き。

すぐに買って読むことをおすすめします。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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みんなが「ジグ」なら、あなたは「ザグ」。つまり、競合相手とはまったく違う方向へ進み、まったく違うものを見つけ、形にすればいい。

現代の真の競合相手は、直接的・間接的な競合商品ではなく、市場の極度の“氾濫”である

今日の競争の障壁は、消費者が氾濫から身を守るために作る“心の壁”だ

企業がブランドの評判をコントロールできないように、人間も自分自身の評判をコントロールすることはできない。評判とは、「自分」の言葉ではなく、「みんな」の言葉で決まるものだからだ

アップル社の「Think different(発想を変えよう)」という理念は、21世紀のビジネスのモットーになるだろう

今でも覚えているアドバイスは、私が打率を上げるにはどうしたらよいかと尋ねたときに帰ってきた台詞だった。「誰もいないところを狙え」と父は言った。それは、ウィー・ウィリー・キーラーの有名な台詞だった。彼は、メジャー・リーグ史上もっとも小柄な選手で、身長は160センチあまり、体重は60キロほどしかなかった。それでも、1894年から1901年まで毎年200本安打を達成し、19年間メジャー・リーグで活躍したのち、球界を去った

過激な差別化は、フォーカス・グループでは評価が低い(中略)人々にどのようなものが欲しいかと尋ねると、返ってくる答えはだいたい決まっている。今ある商品を改善してほしいという答えだ

BMWがミニクーパーの発売を決めたとき、アメリカ人は超小型車には興味がなく、むしろSUVの新モデルを待ち望んでいるという調査結果が山のように出ていた

新しい市場空間、つまり「空白」に目を向けることが、「ザグ探し」の秘訣

「リーダーになるのは、そんなに難しいことじゃないわ。パレードを見つけて、その先頭に立てばいいんだもの」(母の教え)

整合性確保の原則を守るためには、過剰なくらいのフォーカスと自制心が必要

「独自の強み」を描くうえでの鉄則は、いわゆる「ベスト・プラクティス(最良事例)」を忘れることだ

競合他社によってすでに幅広く利用されているコンタクト・ポイントは、完全に除外するべき

1.企業は時計回り、つまりチョキ→グー→パーという順序で成長する
2.競争は反時計回りで行なわれる傾向にある、つまりパーがグー
を包み込み、グーがチョキを押しつぶし、チョキがパーを切り裂く
※チョキは新興企業や小規模企業、グーは中規模企業、パーは大企業

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『ザグを探せ!最強のブランドをつくるために』実務教育出版 マーティ・ニューマイヤー・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4788907755
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◆目次◆

プロローグ
スピード化する世界
最大の敵は“氾濫(クラッター)”
“心の壁”の時代
「ブランド」という言葉の定義
「売り込む」のではなく「引き込む」
広告は死のスパイラルにある
重要なのは「量」ではなく「違い」
PART1 ザグを探す
誰もいないところを狙え
「良さ」と「違い」の関係
“空白”を探す
ニーズを明らかにする
パレードを見つける
PART2 ザグをデザインする
システムとしてのブランド
PART3 ザグを一新する
グー・チョキ・パーの法則
“フォーカス”のチョキ
“勢い”のグー
“規模”のパー
構造が束縛に変わるとき
ザグの束縛を解く
株主の言いなりにはなるな
最優先事項を見つめなおす
新市場へは2段式ロケットで
変化のスピードに合わせたザグ探し
マーティ厳選ポイント集
マーティからのオススメ本
マーティの辛口ネーミング批評
用語解説
訳注
ニュートロン社について
謝辞
綴込み付録 THE 17-STEP PROCESS FOR DESIGNING ZAG[ザグをデザイン!]

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