本日の一冊は、タイトル通り、子どもに関する一連のビジネスを、図解形式でわかりやすくまとめたものです。
冒頭で述べられている通り、少子化にもかかわらず、現在、子どもに使われる「愛情マネー」の額は増え続ける一方です。子どもの数は減ったけれども、その分、一人に費やす金額が増えているのです。
本書で紹介しているのは、ファッションやおもちゃ、ベビー用品、教育、そして働くママ支援ビジネスといったものまでさまざま。
最新のビジネストレンドや人気商品、子どもに関する各種データが掲載されており、今後のビジネスチャンスを知るヒントになります。
子どもの年齢別に買われる商品ジャンルをまとめていたり、ランキング形式で「子供たちの欲しがる大人グッズ」「クリスマスプレゼントに欲しいもの」を紹介していたり、じつに参考になります。
子どもがいる方ならある程度理解している部分もあると思いますが、ここまでこの業界を体系的にまとめた本はまずないと思います。
あえて難点を挙げるとすれば、人気商品、サービスに関する写真が少ないことですが、データ関連は図解が豊富でわかりやすく、手っ取り早く要点を理解することができます。
両親、祖父母、そして両親の兄弟や友人までがお金を使ってしまうという現在のお子様業界。その全貌を知りたい方には、ぜひおすすめしたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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お子様業界は少子化の影響をもろに受けそうに思われているが、意外にも安定はしており、わずかながらも消費は増えている
キーワードは「一緒に楽しむ」
子供がいてなかなか美容院に行きづらいという母親も多く、「子連れ可能」という表示のある美容院はクチコミにより地域の話題になるほど
◆ローティーンガール(10歳~15歳)の携帯電話所有率
1.自分専用のものを持っている:44.1%
2.家族と共用の物を持っている:12.8%
◆子供たちの欲しがる大人グッズ(6~8歳)
1.携帯電話 2.化粧品 3.アクセサリー
防犯ブザーを持つ子供が増えている
「個室で楽しむ」というのがポイントで、他のお客さんを気にせずにいられることからお誕生会プランなどはお母さんたちの間で人気
縮小傾向だった栄養ドリンク剤市場は、こうした子供向け商品や女性向けのビタミンドリンクなどのおかげで巻き返している
◆こえだちゃん
子供のころ、手にしたおもちゃの思い出はそう簡単に忘れるものではない(中略)母親層が「なつかしい!」と再び買い求め、それを自分の子供に与えるケースが多い
◆ふたりはプリキュア:関連商品は75億円の売上になる見通し
アレルギー商品の開発はベビー業界最大の使命
知育玩具は「子供より母親に興味を持ってもらう」が大事
◆出産祝いにギフトにほしいもの
1.ベビー服
2.現金・ギフト券
3.チャイルドシート・ベビーカー
大手企業の保育ビジネスへの参入:パソナ、コンビ、ピジョンなど
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『図解でスッキリ!お子様業界』
http://tinyurl.com/d3jgl
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■目次■
はじめに
第1章 子供がマーケットの主役に! 巨大化する子供ビジネス
第2章 大手企業が続々と子供をターゲットにしはじめた
第3章 メディアと結びつき「ジュニアファッション」は急成長へ!
第4章 キッズがはまれば一攫千金の「おもちゃビジネス」
第5章 「ベビーグッズ業界」は”赤ちゃんのためなら…”に応え伸びる
第6章 実店舗は大型化、無店舗は細分化する「ベビー・キッズ専門店」
第7章 子供マーケットの定番といえば「教育関連ビジネス」
第8章 忘れてはいけない! 「働くママ応援ビジネス」
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