本日の一冊は、BBCのジャーナリストであり、プロデューサーとして、チョムスキーからサイードまで世界の有識者のインタビュー番組を手掛ける著者が、初めて書いた一冊です。
世界の政治・経済・社会に関する具体的な数字から、意外な真実が見えてくる、というコンセプトの本で、大ベストセラーとなった、『世界がもし100人の村だったら』のハードボイルドバージョンといったところです。
※参考:『世界がもし100人の村だったら』
http://tinyurl.com/9el9j
本書で浮彫りにされるのは、南北問題や人種・性差別問題などさまざま。日本に住んでいてはなかなか実感できない、世界の貧しさや危機的状況がクローズアップされています。
われわれが住む世界の現実を正しく認識する上でも、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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◆肥満の人の三人に一人は発展途上国に住んでいる
豊かな先進国では見向きもされなくなった肉類が、かつて魚類とトロピカル・フルーツの食生活を送っていたこうした太平洋諸島の国々に輸出され、豊富に売られている。米国からは七面鳥の尻部、オーストラリアおよびニュージーランドからは羊の皮などが入ってくる。こうした脂肪分の多い組織は、以前はペットフードや肥料に使われていたのだ
◆ロシアで家庭内暴力のために殺される女性は、毎年一万二〇〇〇人を超える
ロシアでは、毎年一万二〇〇〇人から一万四〇〇〇人ほどの女性が夫に殺されている。実に四三分に一人の割合である。一方米国で、親密な相手によって殺害された女性の数は一二四七人
◆先進国の国民は年間に七キロの食品添加物を食べている
ガンの専門家たちはアセスルファムKと呼ばれる甘味料を調べ、疑わしいと判断し、より厳密な再調査が必要と訴えた(中略)サッカリンはげっ歯類にガンを起こすことがわかっているし、アスパルテームはめまいや偏頭痛などの神経学的影響との関連が報告されている
◆ケニアでは家計の三分の一が賄賂に使われる
たいていのケニア人にとって賄賂は日常茶飯事で、何かにつけて必要だという。子供を公立校に入れるにも袖の下、医療を受けるにも有力者に鼻薬を嗅がせなくてはならず、出生や死亡の証明書、就職、事業免許さえもが金しだい。ナイロビ在住のケニア人いわく「父親が一〇年前に死んだという証明書を取った翌日に、その父親のパスポートを取ることもできます」
◆武力紛争による死者よりも自殺者のほうが多い
過去四五年のあいだに、自殺率は世界中で六〇%上昇した。世界保健機関(WHO)は、二〇〇〇年には一〇〇万人が自殺し、未遂者はその一〇倍から二〇倍に上ると見ている。自殺はいまや世界の一五歳から三四歳までの層で三番目に多い死因であり、世界中の武力紛争による死者の総数を上回る
◆米国で、銃を持って登校し退学になる生徒の数は、平均して週に八八人
「米国国立小児保健・人間発達研究所」(NICHD)の調査によると、四分の一近い少年が過去一カ月間に武器(銃、ナイフ、棍棒)を手にしたことがあり、約一五%――全米に換算すると二〇〇万人近い――が学校に持ち込んでいる
◆毎年、二〇〇万人の女性が性器切除される
娘にFGMを受けさせる理由はさまざまだ。性欲を封じ込めて婚前は純潔を、結婚後には貞節を守るのだと信じる社会がある。伝承文化、社会的な儀式や作法と見なされていることもある。子宝に恵まれやすくなると思われていることもあるし、衛生や外見を理由に行なわれることもある
◆毎年、西欧向けに人身売買される女性は一二万人
国際移住機構では、年間に約一二万人が西欧に人身売買されていると推定している。多くの女性は東欧――モルドバ、ルーマニア、ウクライナが最も多い
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『世界を見る目が変わる50の事実』
http://tinyurl.com/9t7o3
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※多すぎるので今回は省略します
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