【NYタイムズNo.1ベストセラー】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447801373X
本日の一冊は、あのアマゾンも認めたオンライン靴店、ザッポスの代表、トニー・シェイによる、待望の一冊。
1996年にリンクエクスチェンジを立ち上げ、マイクロソフトに2億6500万ドルで売却、2009年にはザッポスをアマゾンに12億ドルで売却した稀代の起業家。
ツイッターでは、事業経営者でナンバーワンのフォロワー数を誇る著者が、その半生と事業哲学、成功の秘訣を語った、起業家必読の一冊です。
ザッポスのビジネスについては、以前ご紹介した『ザッポスの奇跡』に詳しいですが、こちらはトニー・シェイのビジネス思想や現場のエピソードが入っている分、読み応えがあります。
※参考:『ザッポスの奇跡』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4331515052
ミミズの養殖ビジネスで失敗した話、バッジ販売で儲けた話、そして大学時代にたしなんだポーカーから学んだビジネスの教訓…。
なかでも著者はポーカーからビジネスの多くを学んでおり、ここだけでも本書を買って読む価値があります。
一見、順風満帆のように見えるザッポスのビジネスですが、資金繰りのために個人の不動産を売却したり、レイオフをしたり、さまざまなことがあったことがうかがえます。
ビジネスにおいて一番難しいのは、理論的にやるべきことを守り、そのためのリスクを厭わないことですが、本書には、著者らがどうやって恐怖を乗り越えたか、顧客中心主義を貫けたか、その軌跡が書かれています。
刺激あふれる起業物語として、また経営者の事業拡大の教科書として、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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最初、彼らは君を無視してくる。次は笑い物にする。それから挑んでくる。そして君は勝つのだ(マハトマ・ガンジー)
私にとってお金とは、歳を取ってから何でもしたいことができる自由が与えられることを意味していたので、私はいつもお金を稼ぐことを夢見ていました。いつか自分の会社を経営するというアイデアも、創造性を発揮でき、いずれは自分の望むような人生を送れることを意味していました
数年後、私たちは広告を出すのをやめ、(バッジ販売の)ビジネスをたたみました。父が香港に栄転となり、母とデイビッドを一緒に連れていくことにしたからです。ビジネスを引き継いでもらえる兄弟はもういませんでした。今振り返ってみると、後継者についてもっと考えておくべきでした
どうやって顧客から注文を取るのか、私たちには作戦がありました。まず、ウェブサイトを無料で制作すると地元の商工会議所にアプローチします。次に、(一銭ももらっていないとは言わずに)商工会議所が顧客だと地元企業に話し、できるだけたくさんの地元企業と契約を結べば、お金はすぐにも転がり込んでくるという考えでした
交渉事で一番強い立場に立つには、結果を気にせず、また途中で手を引くことを恐れないことだと、どこかで読んだことがありました
大きな金額には人の本性をあらわにする不思議な作用があります
素晴らしいアイデアに思えたのは、みんながやらない理由がわかるまででした。簡単にいくことではなかったのです。靴業界は非常に細分化しているうえ、テクノロジーに強くありませんでした。しかし、もしばらばらに存在している靴店をネットワーク化する方法が見つかれば、この問題の解決策になりえます
◆ポーカー経営学 ※一部紹介
・着くテーブルを選ぶのは、自分で決められる最も重要なこと
・勝ったゲーム数の多い人が最終的に一番多く儲けるわけではない
・リスクが最小のものでなく、期待値が大きいものを選ぶ
よく知らない業界、なんら自分のコントロールも影響力も及ばない企業、知らない人や信用できない人に投資するのは間違ったこと
私たちは、自分たちのコア・コンピテンシーを決してアウトソースしてはならないということを学んだのです。オンライン小売企業として、最初から倉庫業務を自分たちの中核として考えるべきでした
当時、売上げの約七五%は在庫商品からでした。在庫を持つ決断をしなかったら、二〇〇二年の商品総売上高は三二〇〇万ドルではなく、八〇〇万ドルだったことでしょう
今日でさえ、ブランド、カルチャー、パイプラインだけが、結局自分たちが長期的に持つ競争優位性であると私たちは信じています
ある調査研究によると、「社員に職場で自由に毒づかせると、社員にも会社にもプラスになる」そうです
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『ザッポス伝説』トニー・シェイ・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447801373X
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◆目次◆
イントロダクション―目的を探して
Part1 利益を求めて―ザッポスへたどり着くまで
第1章 ただ、利益を追い求める日々
第2章 うまくいくこともあれば、いかないこともある
第3章 とにかく、あれこれやってみる
Part2 情熱をかけて―成長の設計図
第4章 自分の役割に集中する
第5章 成長へのプラットフォーム
―ブランド、企業文化、パイプライン
Part3 人生の目的にたどり着く
―幸せを届ける会社に
第6章 次のレベルへの進化
第7章 エンド・ゲーム
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