2024年1月31日

『「よい説明」には型がある。』犬塚壮志・著 vol.6408

【カリスマ講師の「説明」の技術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4296119389

本日ご紹介する一冊は、累計13万部の「説明本」の人気著者で、元駿台予備学校化学科講師の犬塚壮志さんによる、話し方の本。

2019年8月にPHP研究所から出ていた『感動する説明「すぐできる」型』を文庫化にあたって大幅加筆、再構成、改題したもので、以前よりもぐんと読みやすくなり、新たに「型」が追加されています。

世の中には、いろんな話し方本がありますが、ビジネスパーソンにとって大切なのは、話すことによって上司や仕事相手、投資家を「動かす」こと。

そのためには、「上手な話し方」だけでは足りないのです。

本書では、読者が説明したいもの、紹介したいものをインパクトを持って伝える「11の型」を紹介。

具体的には、以下のテクニックを紹介しています。

第1の型 メリット訴求
第2の型 対比
第3の型 因果
第4の型 カットダウン
第5の型 破壊
第6の型 ニュース
第7の型 希少性
第8の型 伏線回収
第9の型 決断誘導
第10の型 自己主張
第11の型 欠如アピール

聴き手の頭の中を知る方法、メリット提示の仕方、「仮想敵」の設定、「対比」を使いこなす3つのパターン、質を落とさず聴き手の負担を軽減する方法、前提壊し、選択肢の設定など、悪用厳禁の効果的テクニックが紹介されています。

社内でのコミュニケーション力を向上させたい人、プレゼンやピッチで勝利したい人に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

研修講師はじめ、人前で話す人には、「即」役立つテクニックだと思います。

さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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聴き手がつまらないと感じる4つのパターン
1.話の内容がまったくわからない
2.その話は自分には関係ない
3.自分に関係する内容だけれど、今は不要・自分には無理そう
4.すでに知っていること・できていることで、もう当たり前

人がもっとも興味があるのは、「自分に直接関わること」

自分が「何を話したいか?」ではなく、聴き手に「どう変わってほしいか?」をまず明確にする

話し手は、聴き手の視野を広げてあげるべき場合がある

メリット提示の4ステップ
1.聴き手の問題点をあぶり出し、メリットの存在に気づかせる
2.成功事例を紹介し、頭の中に絵を描かせる
3.自分がそのメリットを提示できる理由を伝える
4.メリットを享受できる具体的なステップを説明する

「対比」の使い方3パターン
1.2つの対象を対比
2.平均と対比
3.1つの対象の中で対比

即効フレーズ
「○○(仮想敵)には絶対に負けません!」
「○○(仮想敵)は、絶対に倒します!」
「○○(仮想敵)をなくすことが、私の目指すゴールです」

「因果の型」
1.遠い因果関係をつなげる
2.第3の因子(真因)を見つける
3.因果関係を逆転させる

「金属」「非金属」という分類で抽象化しておき、そこから説明を展開することで、説明の総量をカットダウンできます

即効フレーズ
「ここだけの話ですが、……」
「まだ表に出ていない話なのですが、……」
「ほんの一握りの人しか知らないことなのですが、……」

即効フレーズ
「皆さま、真ん中の○○を選ぶことが多いです」
「この○○が、一番人気です」

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これまでいろんなものをトークで販売してきた土井から見ても、これは心理学を踏まえた、使えるノウハウ集だと思います。

一般的な話し方本では物足りない、もっと実践的な本が欲しい、という方に、ぜひおすすめしたい一冊です。

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『「よい説明」には型がある。』犬塚壮志・著 日本経済新聞出版

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4296119389

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◆目次◆

はじめに 誰でも「説明上手」になれる11のテクニック
第1章 なぜ「よい説明」ができないのか
第2章 「よい説明」は「聴き手を知る」ことから始まる
第3章 第1の型 メリット訴求
第4章 第2の型 対比
第5章 第3の型 因果
第6章 第4の型 カットダウン
第7章 第5の型 破壊
第8章 第6の型 ニュース
第9章 第7の型 希少性
第10章 第8の型 伏線回収
第11章 第9の型 決断誘導
第12章 第10の型 自己主張
第13章 第11の型 欠如アピール
巻末資料 良い説明「11の型」即効フレーズ集
おわりに
参考文献

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