2023年9月6日

『会社四季報 業界地図2024年版』東洋経済新報社・編 vol.6311

【市場の変化を読むために。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492973338

本日ご紹介する一冊は、毎年この時期に改訂される、『会社四季報 業界地図』の2024年版。

今回は、過去最多となる192の業界・テーマ、4233社を扱っています。

ビジネスを取り巻く環境が目まぐるしく変わっている昨今ですが、結局はメジャープレイヤーが何をするかが趨勢を決める。

そのメインプレイヤーが新テーマ、新事業にどう取り組んでいるのか、どの程度の数字を上げられているのかがわかれば、不透明感は解消され、地に足のついた商機が見えてくるものです。

『会社四季報 業界地図』では、毎回巻頭で「注目業界」を扱っていますが、もちろん今回のトップは「AI」。

ChatGPTで有名になった「OpenAI」やAI半導体市場で圧倒的シェアを誇るエヌビディアはもちろん、その周辺にどんな企業がいるのか、どこがどんなサービスを提供しているのか、一覧で見れるところが魅力です。

日本の上場企業で、どこが当該テーマに絡んでいるのか、業績はどうなのかが一発でわかるため、投資家は重宝するでしょう。

他にも、「Web3」や「万博・統合型リゾート(IR)」「リスキリング」「ネットメディア」「次世代自動車」など、魅力的なテーマ・業界が並んでおり、これをざっと読むだけでもビジネスのトレンドと関連企業・サービスがわかります。

既存業界でも、値上がりが続く食品業界や人手不足が追い風になっている人材業界、価格高騰で中古市場へとシフトしつつある住宅業界、インバウンド回復で盛り上がる旅行・ホテル・テーマパークなど、コロナ明けの版だけに、注目ポイントが満載です。

取材してまとめる記者・編集者は大変だと思いますが、もはやこれはビジネスパーソンの必携書ですね。

さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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【AI】
OpenAI
サム・アルトマン氏やイーロン・マスク氏らが非営利のAI研究機関として15年に設立。19年以降マイクロソフトの出資を受け入れる。対話型AI「ChatGPT」が爆発的に普及

エヌビディア【NVDA】
データセンター向けAI半導体市場でシェア圧倒的。生成AIの登場で新型GPU「H100」の需要拡大。23年3月に生成AIのクラウドサービス発表

アドバンスト・メディア【3773】
AI音声認識「アミボイス」を提供。議事録・書き起こしやコンタクトセンターなどへ展開
売上高51億円↑
営業利益10億円↑

メタリアル【6182】
AI活用の自動翻訳サービス・ソフトを提供。生成AIプラットフォームも
売上高42億円↑
営業利益5.1億円↑

PKSHA Technology【3993】
東京大学の松尾豊研究室出身者を中心に12年創業。深層学習や自然言語処理解析などのAIアルゴリズム機能を開発・提供。LLM実装支援の「PKSHA LLMS」も
売上高115億円↑
営業利益15億円↑

【万博・統合型リゾート】
オリックス【8591】
主力のリース業から保険、銀行、不動産へと領域広げる金融コングロマリット。化粧品のディーエイチシー買収など事業投資も活発
売上高2兆6663億円↑
営業利益3139億円

【リスキリング】
エッジテクノロジー【4268】
顧客の課題をAI導入で解決。AI技術を学ぶ「AIジョブカレ」も運営
売上高26億円↑
営業利益2.4億円↑

【スマート農業】
オプティム【3694】
ドローン散布で農薬使用量を大幅低減するセンシングデータなどの独自技術

【ラグジュアリーブランド】
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン【MC】
売上高11兆6613億円
純利益2兆0741億円

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毎年買っていますが、今年は特に変化が激しくて、読んでいて面白いですね。

もちろん、市場はほとんどの情報を織り込んでいますが、細部を見ていけば、必ず投資の旨みはある。

何より、コロナ後の各業界・各社の情報アップデートに、ぜひ買って熟読したい一冊です。

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『会社四季報 業界地図2024年版』東洋経済新報社・編 東洋経済新報社

<Amazon.co.jpで購入する>
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◆目次◆

※多過ぎるので省略します

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