2023年6月21日

『瞬考』山川隆義・著 vol.6260

【AI時代のビジネスプロデューススキルとは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761276762

本日ご紹介する一冊は、横河ヒューレット・パッカード、ボストン・コンサルティング・グループを経て、ドリームインキュベータ創業に参画、のちに社長を務めた山川隆義さんによる一冊。

著者は、エンジニア、戦略コンサルタントを経て、韓国のK-POPアーティストの権利に投資を行い、現在はビジネスプロデューサーとして活躍中の人物で、本書にはその異色の経歴とノウハウが活かされています。

どうすれば本書の主題である「瞬考」(仮説思考)ができるのか、どうすればすべてがつながった時代の必然としての「ビジネスプロデューサー」職で成功を収められるのか、ユニークな視点が示されています。

正直、最近出されているどのビジネス書を読んでも、これからの時代に求められる「スキル」が見えてこなかったのですが、本書は確実に未来のキャリアを創るビジネス書だと思いました。

著者がビジネスプロデューサーとしてITや韓国のエンターテインメントに携わっているため、事例が今どきなのもとてもいい。

※登場する事例
・YOASOBI
・K-POP
・半導体開発会社アーム
・AMD
・西野カナ

これはぜひ、読んで欲しい一冊です。

キャリア視点では、これから注目されるであろう、「ビジネスプロデューサー」に求められる要件や具体的スキルが書かれており、ビジネスプロデューサーとして一花咲かせたい人に、おすすめの内容です。

優秀な他者と協働して、成果報酬を受け取る、そんな働き方を目指す個人に、何をすべきか明確に示してくれる一冊だと思います。

さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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ビジネスプロデューサーになるためには、人、モノ、金など、あらゆる資源を集め、統合していく必要があるのだが、その起点になるのが「瞬考」

YOASOBIは、小説を原作としているため、無限に作品を生み出すことができる

ありていに言えば、「単に知っているから」仮説が湧くのだ

『会社四季報』を10年分丸暗記するとか、『日経ビジネス』や『日経コンピュータ』『日経エレクトロニクス』などのビジネス雑誌の記事や、そこに掲載されている広告を精読したことのほうが、はるかに仮説構築力の養成には役に立っている

たくさんの事象や事例をパターン化して頭に格納していると、仮説が湧きやすい

瞬考の要諦
1.求められる仮説とは「相手が知らなくて、かつ、知るべきこと」を捻り出すこと
2.仮説構築をするためには、事象が起きたメカニズムを探る必要がある。メカニズム探索では、「歴史の横軸」「業界知識の縦軸」そして、その事象が起きた「背景」を意識する
3.導き出した仮説を「メカニズム」として頭の中に格納し、それらをアナロジーで利用する
4.事例などのインプット量が仮説を導き出す速度と精度を決める
5.「一を聞いて十を知る」人ではなく、「一を聞いて十を調べる」人が仮説を出せるようになる
6.あらゆる局面でエクスペリエンス・カーブを意識する

韓国のドラマや映画はもはや国内にとどまらず、世界規模で視聴されるのが当たり前になっている。そうなると、海外の視聴者からは、出演している俳優の韓国における知名度は関係ない変数である

DXが進むとIPに富が集約される

今後、人間界でもDRP型の働き方が「勝ち筋」になるのではないかと思われる。つまり、何かを行うときに、タスクを分解し、実行に必要な人材をキャスティングし、仕事を依頼し、取りまとめるプロデューサー的役割と、依頼された仕事を瞬時にこなすスペシャリストの組み合わせだ

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これからテクノロジーやビジネス、キャリアが向かう方向性や成長株投資のポイントなども示されており、あらゆる属性の方に役立つ内容だと思います。

会社四季報を丸暗記する、一を聞いて十を調べるなど、これからのビジネスパーソンにおすすめの勉強法も書かれています。

ぜひ、読んでみてください。

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『瞬考』山川隆義・著 かんき出版

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761276762

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◆目次◆

はじめに
第1章 仮説が湧くのは「知っている」から
第2章 一瞬で仮説をはじき出す「瞬考」
第3章 瞬考の実践例
第4章 瞬考とビジネスプロデューサー

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