2022年10月28日

『スティーブ・ジョブズの生声』ジョージ・ビーム・編 鹿取孝・訳 vol.6109

【今度はスティーブ・ジョブズ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4866515643

本日ご紹介する一冊は、文響社さんが仕掛ける、偉人の「生声」シリーズの2冊目。

昨日は、アマゾンの創業者、ジェフ・ベゾスの言葉を集めた『ジェフ・ベゾスの生声』を紹介しましたが、今日はそのスティーブ・ジョブズ編です。

編集者も訳者も違っているのですが、本の作り、構成はほとんど同じですね。

ちなみに編者のジョージ・ビームさんは、アメリカ・ヴァージニア州在住のジャーナリストで、本書のアメリカ版は発売前から米Amazonなどでベストセラーランク入りを果たしているそうです。

時系列の本人発言を並べ、スティーブ・ジョブズの思考がどう変化してきたか、思考によってビジネスがどう進化してきたかを検証できる内容で、名言集として読んでも面白い内容です。

ジェフ・ベゾスと違って、ジョブズの場合、目次に「リベンジ」があるのが面白いですね(笑)。

ちなみに、目次は以下のパートに分かれています。

「PART1 挑戦」(1981-1991)
「PART2 逆境」(1993-1996)
「PART3 リベンジ」(1997-1999)
「PART4 飛躍」(2000-2004)
「PART5 プライド」(2005-2008)
「PART6 未来」(2009-2011)

亡くなった2011年までの発言が網羅されており、思ったよりも知らないセリフが収められています。

ジョブズの場合、たくさん名言があるので、あえてマニアックなところを狙ったのかもしれませんね。(もちろん、メジャーな発言も押さえられています)

本文のなかから、さっそく気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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アーティストは、自分の作品にサインするものだ

出荷するまで終わりじゃない

アーティストとして創造的な人生を送りたいなら、過去を振り返りすぎてはいけない。これまで自分が何をしてきたとしても、どんな人間であったとしても、そのすべてを受け入れ、捨て去る勇気がなければならない

自分たちがつくれる最高のものをつくりたかっただけさ。例えば、家具職人が立派なタンスをつくる時を想像してほしい。裏側にベニヤ板なんて使わないよね。壁に面して誰にも見えなくても、自分にはその存在がわかっているから立派な板を使うんだ。夜、ぐっすり眠りたかったら、美しさや品質へのこだわりを最後まで貫くべきだよ

墓場で一番の金持ちになったところで意味はない。(中略)夜、眠りにつく時、我々は素晴らしいことを成し遂げたと言えること。それが重要だ

アップルのみんなを結びつけていたのは、ここなら世界を変えるようなものがつくれるってことだった。それがとても大きな意味を持っていた

デザインっていうのは面白い言葉だ。見た目のことを考えている人もいるが、もっと深く掘り下げてみると実は機能のことなんだ。Macのデザインとは「どう見えるか」ではない。部分的にはそうとも言えるが、本質的には「どう機能するか」ってことなんだよ

「フォーカスとシンプル」が私のモットーなんだ

異なる分野のものを融合させた人はたく@さんいる。ポラロイドのランド博士は「ポラロイドはアートと科学の交差点に立っていたい」と言った

何かに挑戦して素晴らしい成功を収めたら、他の大きなことに挑戦すべきだ。成功に浸るのはほどほどにしておけ。次に何をやるか考えるんだ

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耳ざわりの良い名言よりも、ジョブズがどうビジネスに取り組んだか、具体的なところがわかる内容で、実務家として勉強になります。

「ジョブズの名言集なんて読み飽きたよ」という方でも、きっと楽しめる内容だと思います。

ぜひ読んでみてください。

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『スティーブ・ジョブズの生声』ジョージ・ビーム・編 鹿取孝・訳 文響社

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4866515643

<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0BGSB7GKV

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◆目次◆

PART1 挑戦
PART2 逆境
PART3 リベンジ
PART4 飛躍
PART5 プライド
PART6 未来

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