2014年1月14日

『頭がよくなる逆説の思考術』白取春彦・著 vol.3465

【人生の勘違いを正す本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799314440

本日の一冊は、ミリオンセラーとなった、『超訳ニーチェの言葉』の著者、白取春彦さんが、「頭がよくなるシリーズ」としてまとめたものの最新刊。

内容は、頭がよくなる話というよりは、人生の勘違いを正す自己啓発書、といった趣です。

多くのビジネス書は、豊かになる方法やうまくいく方法、自分の才能を見極める方法を説いたものですが、著者はこれらのいずれも否定しています。

著者の言葉を借りれば、<貧しい人生とは主体的でない人生>であり、方法論など求めても何にもならない、そして<人はその場においていくらでも変わりえる>。

言われてみれば、なるほどと納得することばかりで、読むと、われわれの悩みのほとんどはムダなのかもしれないと思わされます。

参考までに、才能について著者が語った部分を抜き出してみましょう。

<才能とは何事かを「為す」ことだ。たとえば、絵の才能があるから画家になれるのではなく、描いたから画家になれるのだ。小説を書いたから小説の才能があるということであり、商売を成立させたから商才があるということでしかない>

何かを為した結果として、才能ができ上がるのであり、生まれつき備わっているものではない、というのが著者の主張で、何かを成し遂げようと思っている方には、勇気づけられる話です。

また、何かを恐れている人には、こんなアドバイスもなされています。

<何にも臆することなく堂々と生きていきたいならば、自分を最大限に活かして自分の人生をまっとうしようと思うならば、自分を動揺させるものを直視し、素手で掴み、自分なりに闘い、そのことがもはや踏み越えた過去の事柄のように小さなものにしてしまうことしかない>

読めば、恐れや悩みがなくなり、心が晴れ晴れとする内容。

起業であれ、転職であれ、結婚であれ、一歩を踏み出す勇気が欲しい人は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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犯罪者になることなく、自分の人生をダメにしてしまう方法がある。そのいくつかは次のとおりである。まずはいつも真っ先に自分の損得を考えること。とにかく他人よりできるだけ多く欲しがること。そして、敵になりそうな相手を排除すること。あるいは、他人を色分けしたり、ランクづけすること(以下省略)

商品棚の上にあるものを選ぶのではなく、与えられた楽しみだけを享受するのではなく、今までのフェンスの間にはなかったものを自分で創る

貧しい人生とは主体的でない人生だ

収監されていなくても自由に主体的に生きていない人がいる。その人たちにとっても毎日はつらいものになっている。誰がそういう人たちかというと、日々を服従と反応だけで生きている人だ

何にも臆することなく堂々と生きていきたいならば、自分を最大限に活かして自分の人生をまっとうしようと思うならば、自分を動揺させるものを直視し、素手で掴み、自分なりに闘い、そのことがもはや踏み越えた過去の事柄のように小さなものにしてしまうことしかない

自分が何かと完全に調和しているときは時間の流れをほぼ感じなくなる

身を飾ったところで人生が美しくなるわけではない。しかし、汚い恰好をしていれば、多くの人を遠ざけることになる。それは人生を失うことにつながる。ファッションは礼儀だ。相手への気遣いであり、相手を尊重することだ

才能とは何事かを「為す」ことだ

わたしたち各人が固有の性格や性向を持っているとするのは、妄想や架空の物語を信じることにひとしい。現実をよく見たほうがいい。人はその場においていくらでも変わりえるものだ

自分が持っていることにかまけ続けていると、自分が何かに成り続けていることができない。しかし、何かに成り続けることが実はその人をその人らしくしているのだ

言葉で自分を動かす第一歩は、自分にとって新しい言葉を知ることだ

不安定を覚悟することが人生の免疫となる

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『頭がよくなる逆説の思考術』白取春彦・著 ディスカヴァー・トゥエンティワン
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/ 4799314440

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◆目次◆

I  人生を破壊する方法
II 方法論を求めるな
III 小事と大事を区別せよ
IV 安心など死ぬまでできない

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