2012年8月11日

『「足りないのは勇気だ」迷った時に読みたいリーダーの名言』 植西聰・著 Vol.2943

【逆境を力に変える】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4023311049v

本日の一冊は、ベストセラー『「折れない心」をつくるたった1つの習慣』の著者、植西聰さんがまとめた名言集。

※参考:『「折れない心」をつくるたった1つの習慣』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4413019199

今の時代は、通常ならば革命が起きてもおかしくない時代であり、また仕事のない若手は積極的に起業するべき時だと思うのですが、先立つもの(=勇気)がなくては話になりません。

お金の調達が以前よりもラクになって、かつ情報も行き渡っている。ビジネスチャンスも見えやすい。

にもかかわらず、積極的に起業する人が少ないのは、おそらく行動する理由や勇気が欠けているから。

本書『「足りないのは勇気だ」迷った時に読みたいリーダーの名言』は、リスクを冒すための勇気を、読者に与えてくれる一冊。

本田技研工業創業者の本田宗一郎、「電力の鬼」と呼ばれた松永安左エ門、駿河銀行創業者の岡野喜太郎、大倉財閥創始者の大倉喜八郎など、日本の政財界を代表する偉人たちの言葉から、「背中を押してくれる名言」を抜き出し、一冊にまとめています。

個人的に参考になったのは、<誰も引き受けないところに商機はある。人が捨てる時、我はこれを拾う>と述べた、大倉喜八郎の言葉(大倉喜八郎は、大倉財閥の創始者で、大倉商会、東京電灯、帝国ホテル、東京経済大学など、数多くの企業・組織の創設に携わった人物)。

マイナーだった中山道で稼いだ近江商人も、不毛地の開発事業で儲けた西武グループも、この考え方で成功したかと思うと、不遇なこと、割に合わないことに文句を言うことがじつに無意味に思えてきます。

<中山道には、欲しいものをすぐに買えなくて困っている人たちがたくさん住んでいました。そのような人たちに商売で奉仕すれば、きっと喜んでもらえるだろうと、近江商人は考えたのです>

<常識を逆転するには「奉仕」の視点に立つとうまくいくことがあります。西武グループ創始者の堤康次郎が失敗の果てに開発事業を始めたのも、その視点でした。「儲けようと考えたのがいけない。この世の中のために少しでもできるだけのことをしようという奉仕の心だった。そして最初に考えたのが、不毛地の開発事業であった」>

どんな偉人でも、必ず逆境に直面する場面があるものですが、そんな時、支えとなるのは、「内なる言葉」。

その言葉は、普段読書をしたり、人に会ったりして、ストックしていく他ありません。

先日ご紹介した『マイ・フレンド・マイケル』にも書かれていたように、あのマイケル・ジャクソンでさえ、自己啓発書を読み、自分を支える思想や言葉を持っていたのです。

※参考:『マイ・フレンド・マイケル』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4864101787

これから挑みたいことがあるけれど、実行するにはまだ勇気が足りない、という向きは、ぜひこの『「足りないのは勇気だ」迷った時に読みたいリーダーの名言』を読んでみてください。

きっと自分を後押ししてくれる言葉が見つかるはずです。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人生は「見たり」「聞いたり」「試したり」の三つの知恵でまとまっているが、一番大切なのは「試したり」であると思う(本田宗一郎)

どんなに巨大な岩でも、そのつもりになってハンマーを振るえば、そのうちに必ずヒビが入る。やがて、岩は自分の力で砕けていく。ヒビを入れる筋を見つけよ(松永安左エ門)

失敗は恥ずかしいことではない。失敗に意気がくじけてしまうことが恥ずかしいのです(岡野喜太郎)

勝者を過大評価し、敗者を過小評価するのは、人情の大きな弱点である(陸奥宗光)

よいアイディアが生まれるのは、儲からなくてなんとかしようと苦しんでいる時である。だから私は、儲かることをあまり喜んでいない(早川徳次)

境遇から抜け出してこそ自分の人生があるのだ(諸井貫一)

その日に決断のつかないことを、思い悩んで明日まで持ち越すようだと、明日の戦争は負けだ(五島慶太)

誰も引き受けないところに商機はある。人が捨てる時、我はこれを拾う(大倉喜八郎)

中山道には、欲しいものをすぐに買えなくて困っている人たちがたくさん住んでいました。そのような人たちに商売で奉仕すれば、きっと喜んでもらえるだろうと、近江商人は考えたのです

常識を逆転するには「奉仕」の視点に立つとうまくいくことがあります。西武グループ創始者の堤康次郎が失敗の果てに開発事業を始めたのも、その視点でした。「儲けようと考えたのがいけない。この世の中のために少しでもできるだけのことをしようという奉仕の心だった。そして最初に考えたのが、不毛地の開発事業であった」

労働は、決して無駄になったり骨折り損になったりするような安っぽいものではない。正直な労働であれば、枯れも腐りもせず、天が預かってくれる。天に貸しておけば、決して貸倒れにならぬ(森村市左衛門)

人類の歴史において、多くの不可能が可能にされた。一つは発明によってであり、一つは練習によってである(小泉信三)

人の世話は徹底して行え。飼い犬に手を噛まれたなどと泣き言をいうくらいなら、初めから世話せぬがよい(小平波平)

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『「足りないのは勇気だ」迷った時に読みたいリーダーの名言』植西聰・著 朝日新聞出版

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4023311049
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◆目次◆

第1章 大逆境に生きる「環境にとらわれてはいけない」
第2章 迷いを抜け出す「六十点主義で決断せよ」
第3章 競争に勝つ「人が捨てるところに商機がある」
第4章 あきらめずに進む「人生に遅すぎることはない」
第5章 上機嫌に生きる「望みを将来に置け」
第6章 一流を目ざす「大きな仕事に取り組め」
第7章 組織をまとめる「適度にスキのある人間になれ」
第8章 知恵を育てる「研究だけしていてはダメだ」
第9章 人の幸福を願う「そして報いを求めぬよう」

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