2011年11月14日

『プロフェッショナルサラリーマン』俣野成敏・著 Vol.2672

【会社にいながら成功する人の条件】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833419866

先日観た映画「モテキ」で、冴えない音楽ライターだった主人公が、有名音楽イベントをプロデュースしている恋敵の記事を徹夜で書く、というシーンがありました。

好き嫌いやコンディションなど言い訳にせず、100%の仕事をする。

本来、これがプロの仕事だと思います。

最近は、若い人の間で「本気を出せば」「その気になれば」といった表現が目立ちますが、本気を出さなければ評価できるレベルに達しない人間など、所詮大したことはありません。

もっと言えば、気分にムラがなく、いつでも本気を出せる状態にできるのが、本当のプロのはずです。

本日ご紹介する一冊は、そんなプロフェッショナルたちの仕事の極意をまとめた、「プロフェッショナル・シリーズ」最新刊。

柳井正さんがむさぼり読んだというハロルド・ジェニーンの『プロフェッショナルマネジャー』、プルデンシャル生命の伝説のトップセールス、故・甲州賢の教えをまとめた『プロフェッショナルセールスマン』など、名著揃いのシリーズの、注目のサラリーマン編です(発売は2011年11月15日)。

※参考:『プロフェッショナルマネジャー』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/483345002X/

※参考:『プロフェッショナルセールスマン』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833419572/

著者の俣野成敏さんは、東証一部上場企業で、30歳でリストラ候補になったにも関わらず、社内ベンチャーで大成功。ゼロから年商14億円企業を創り、グループ130社の現役最年少役員に抜擢された人物。

現在も本社で史上最年少、40歳5カ月の上級顧問を務めるという、まさに「プロフェッショナルサラリーマン」です。

本書『プロフェッショナルサラリーマン』は、そんな俣野さんが書いた、プロフェッショナルの仕事術。

<最悪のコンディションでも、一定のアウトプットを出せる>
<上司は仕入先なので、人間性を求めない>
<花形部門の行列に並ばない>
<「人脈」「資格」づくりを後回しにする>
<転職情報誌の募集スペックに自分を合わせない>

など、目からウロコの考え方・働き方が示されています。

大企業の現実や社内政治をしっかりと踏まえ、書かれており、まさにサラリーマンのバイブル。ビジネス書の大半は、会社を辞めて独立した人が書いているので、なかなかこういう書物には出合えないと思います。

起業や転職を考える人は、ぜひその前に買って読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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自分の精神的・肉体的な調子がいいかどうかなんて関係ありません。相手が請求書を受け取ったとき、喜んでお金を払ってもらえるかどうか。これができる人がプロだと僕は思っています

大企業では、上司が尊敬できる人である可能性は極めて低いうえに、たとえ運よく尊敬できる上司と巡り会ったとしても、それは長くは続きません。なぜならオーナー企業や中小企業でもない限り、上司は人事異動で数年ごとに代わるからです(中略)だから結局は自分自身が変わらない限り、転職してもまた同じことの繰り返しになる可能性が高い

あえて花形部門といえない部署で働く

プロは仕事が9、私生活が1のつもりで働く(中略)一日の三分の一にあたる八時間を仕事に投入しても満足のいく仕事ができない人が、もう片方の私生活にバランスを求めたところで、両方とも満足度の低いものになってしまう

アマチュアがしてはいけないことは、まだあります。それは副業です

目をつぶってでもできるような仕事をしているなら、それは後輩や部下に譲りましょう。自分の仕事を後進に渡せば、そこに空白スペースができる。そこに一段上の仕事を入れていくべきです

プロは「至急」という言葉を乱発しない

プロはなぜか周囲の人に救われた経験を持つ

「どうせ会社のカネ」と思うような人に、大事な仕事は任せたくない

プロはグループ会社の取引でも値切る

プロは人に関わる分野を効率化しない

どんな上司だろうと出世させる

アマチュアは仕事を受け取るとき、「えーっ、俺がやるんスか」というような鈍い反応をします。それでは、「はい、わかりました」と受ければ合格点かといえば、まだまだ並のレベルです。うまい受け取り方は、「ありがとうございます」と言って受けるのです

アマチュアに限って、決定権のないことについて延々と悩み、逆に決定権があることに対してはまったくいい加減なのです

議事録は会議のあった次の日の朝までに完成させる

プロは異業種の成功から発想できる

プロは転職情報誌の募集スペックに自分を合わせない

(空き地)におけるビジネスモデルを構築し、それを会社に提案する

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『プロフェッショナルサラリーマン』俣野成敏・著 プレジデント社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833419866

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◆目次◆

第1章 プロの定義
第2章 「時間」配分法
第3章 「金銭感覚」の磨き方
第4章 プロの「報・連・相」
第5章 上司とこうつきあう
第6章 入社1年目に知っておきたいこと
第7章 入社3年目から差がつく考え方
第8章 給料の10%を銀行の封筒に詰めろ
第9章 「空き地」をみつけてみよう

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