2005年3月5日

『起業は楽しい!』

http://tinyurl.com/48eb6

本日の一冊は、ベンチャー育成や投資、M&Aなどの事業を展開する、ネットエイジグループの創業者、西川潔さんによる注目の新刊です。

ITベンチャー特有の前向きな、拡大志向の起業論であり、これから起業しようとする人にとっては、ぽんと背中を押してくれる、そんな自己啓発の書です。

思想は若干違うとはいえ、「起業は楽しい」という意見には、個人的に賛成です。

すでに取り組むべき事業もスキルも人脈もあり、ないのはお金と勇気だけ、という人には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

さっそく要点をチェックしてみましょう。
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■ 本日の赤ペンチェック
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今までの世間の常識を鵜呑みにせず、徹頭徹尾、自分自身の内なる声に向き合い、自分自身を観察し、そのうえで世の中をリアルに見渡し、「私は、なにをしたいのか?」その答えを自分の力で出すべき

必死で集めた創業資本金は、1円も無駄にできません。よって、社長自ら生活を「平時」から「戦時」体制にし、年収を生活の必要最小限にセットする必要があります。

ミッションを持った起業の場合、ひとはそのミッションに共感して集まってきます。多少のつらいことや危機があっても、ミッションの原点に立ち返り、ともに困難を乗り越えようとする団結力が芽生えます。

理想のみで利益にあまりに無関心なひとは、起業家には向きません。

起業には、「自分ならきっと成功するだろう」という自信や自己信頼と同時に、「失敗したって何とでも生きていけるさ」という楽観主義が必要です。

◆ビジネスアイデアの2つの種類
1.すでにそのビジネスの市場は存在しているけれども、今までとは別の方法で参入するというパターン
2.市場そのものがまだ存在していない、全く新しい市場創造を目指すパターン

◆あるベンチャーキャピタリストの投資基準
1.今までよりも2倍以上高性能であるか、半額以下のコストを実現していること
2.5年で50億円以上の売り上げを獲得する可能性があること

多くのひとに会い、自分を理解してもらい、信頼を受けられるように、常日頃から人脈をつくり、人間力を磨いておけ

できることなら、事業の立ち上げにともに情熱を傾けてくれるひと、仕事を与えてくれるひと、企業経営のアドバイスをくれるひと、何かと世の中にコネクションを持っていて役に立ってくれるひとなどに創業株主になって欲しい

◆著者の創業時の目論見書のテイスト ※多分笑うところです
「インターネットの時代が来る! ビジネスチャンスは無限! 米国での大きな波が日本に押し寄せるのも間近! 今考えている20のビジネスアイデアはこれ! これらを調査して、プライオリティをつけて次々にスタートする!」
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いかにもITベンチャーらしい、エネルギッシュで爽快な本です。このノリはひょっとして…と思ったら、やはり編集担当は、日経BP社のYさんでした(笑)。

というわけで、本日の一冊は、

『起業は楽しい!』
http://tinyurl.com/48eb6

です。誰かに背中を押してほしいと思っている起業家予備軍に、ぜひおすすめしたい一冊です。

■目次■
第1部 起業は楽しい! 立志編
第2部 起業は楽しい! 実践編
第3部 起業は楽しい! ネットエイジ・ストーリー
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