2025年4月1日

『構造化思考のレッスン』 荒木博行・著 vol.6690

【頭のいい人は「構造化」する。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799331264

「頭がいい人」には、いろんな要件があると思いますが、そのうちの一つは、「思考の構造化」ができているということではないでしょうか。

人々がバラバラな議論をしている時、「あ、それって要するに○○の問題ですね」と議論をまとめてしまう。

「集客できていない」という問題を延々と議論している時、「要するに認知が足りないということですね」と要約してしまう。

この思考の構造化ができている典型的な職業は、おそらく「編集者」でしょう。

なぜ編集者が思考を構造化できるかというと、彼らは普段、原稿を読んで、それをまとめる目次を考え、それをさらにまとめるためのタイトルを考えているからです。

膨大なコンテンツを整理し、構造化するのが編集者の仕事の基本なのです。

本日ご紹介する一冊は、この「構造化思考」を実践するためのコツを、株式会社学びデザイン代表取締役の荒木博行さんが述べた一冊。

ベストセラー『生きのびるための事務』の「ジム」を彷彿とさせる「コウゾウ」という名の四角いロボットのキャラクターが、読者を「構造化思考」の世界に誘ってくれます。

『生きのびるための事務』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838732708

本書で「構造化の5P」を学び、事例で擬似演習すれば、きっとあなたも構造化思考が身につくはずです。

構造化の5P
Purpose:目的(何のために構造化するのか?)
Piece:断片(具体的に何があるのか?)
Perspective:視点(目的と断片をつなぐキーワードは?)
Pillar:支柱(どのくらいの単位でまとめるのか?)
Presentation:表現(最適なビジュアル形式は?)

ビジネスパーソンならぜひ使いこなしたい「フロー図」「ベン図」「ピラミッド図」「マトリクス」「ロジックツリー」などのツールが登場し、普段の仕事で構造化思考を実践するためのコツが示されます。

新人研修の教材としても重宝しそうですね。

さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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自分で構造化するから批判的に物事を見ることができる

構造化思考とは『クリティカル・シンキングを実践するための思考ツール』

批判のために必要なのは、批判の対象となる存在を『構造的に』整理しておくこと

構造化の5P
Purpose:目的(何のために構造化するのか?)
Piece:断片(具体的に何があるのか?)
Perspective:視点(目的と断片をつなぐキーワードは?)
Pillar:支柱(どのくらいの単位でまとめるのか?)
Presentation:表現(最適なビジュアル形式は?)

いきなり抽象的なPerspectiveを思いつくのは難しいから、まずはベタに断片を洗い出してみる

Pieceの大きさにばらつきのある状態だと、全体像が捉えにくくなる

Pillarは少なければ少ないほうがいい

Pillar同士の関係性は3種類あります。『独立関係』『連続関係』『因果(相関)関係』です

実際にPillarをベースにPieceを振り分けようとすると、『これはどっちに分類するものなのか?』と悩んでしまうものが見つかるはずです。このように悩んでしまう理由は、Pillarの縁取りがしっかり定義できていないからです

多くの人は最終的な表現であるPresentationに目が行って、真っ先にそこから考えようとしてしまいます。でも、その前の4つのPをスキップして、いきなり良いPresentationを生み出すことは至難の業です

ファミレスのメニューにおける料理の区分け
「和食」「洋食」「中華」「その他」

フロー図
・行為型フロー図
・状態型フロー図

循環図(フロー図の循環版)
例)PDCAサイクル

ベン図
Pillarに重なりのある分類図

ピラミッド図はどうしても縦のPerspectiveが注目されがちですが、ここで忘れてはならないのが、横の存在

マトリクス
2つのPerspectiveを同時に表現する構造の王道

ロジックツリー
Perspectiveに優先順位をつけた構造表現

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この動画版があって、「コウゾウ」君が動き出したら面白いと思いました。

局所的に話題になっている本ですが、確かに有用な一冊だと思います。

ぜひ、読んでみてください。

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『構造化思考のレッスン』荒木博行・著 ディスカヴァー・トゥエンティワン

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◆目次◆

プロローグ
Chapter1 構造化とは何か?
Chapter2 構造化の5P
Chapter3 構造を表現する
Chapter4 構造化を実践する
Chapter5 構造化の難所を乗り越える
Chapter6 構造化が持つ本質的な力
おわりに

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