2021年12月7日

『Invent & Wander ジェフ・ベゾス』ウォルター・アイザックソン・著 関美和・訳 vol.5894

【ついに翻訳!】
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本日ご紹介する一冊は、以前洋書でも紹介した、ウォルター・アイザックソンの『Invent & Wander』の待望の邦訳。

※参考:『Invent & Wander』
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ジェフ・ベゾス自らの言葉による初の本、しかもそれを当代一のノンフィクション作家であり、スティーブ・ジョブズの評伝も手掛けたウォルター・アイザックソンが執筆するということで、これは読まない手はありません。

担当編集者も、プルーフ版まで作ってPRする力の入れようで、これは年末、最も注目の一冊と言っていいかもしれませんね。

副題に、Collected Writingsとあるように、ジェフ・ベゾスが過去に書いた文章(多くは株主への手紙)を集め、この稀代の起業家が成功した要因と、その哲学をあぶり出そうとするもの。

ジェフ・ベゾス自身の文章は、PART1 「株主への手紙」と、Part2「人生と仕事」に整理されており、Part1は、1997年から2019年までの株主への手紙、Part2には、それ以外のジェフ・ベゾスの言葉を集めています。

そして、これらに幼少期、青年期、起業前夜のエピソードを加え、アイザックソンのジェフ・ベゾス考を加えたのが、冒頭のINTRODUCTION。ここがおそらく最大の読みどころでしょう。

自身が伝記を書いた、スティーブ・ジョブズ、アインシュタイン、レオナルド・ダ・ヴィンチなどとジェフ・ベゾスを比べ、これらの天才たちとジェフ・ベゾスの共通点をあぶり出したINTRODUCTIONは、ぜひ読んで欲しい。

ベゾスの成功の基礎となった哲学とは何か、どんな考え、計算に基づいてアマゾンを経営してきたのか、その全貌がわかる、優れた経営書です。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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まず第一に、好奇心、それも飽くなき好奇心があることだ。レオナルド・ダ・ヴィンチを例に取ってみよう。ダ・ヴィンチのスケッチブックは喜びに溢れ、自然のあらゆる領域に彼が心を躍らせ、やんちゃで並々ならぬ好奇心を持っていたのがそこに見える。彼は多岐にわたる無邪気な問いを無数に自問し、それに答えようとしていた。

もうひとつの鍵になる特徴は、芸術と科学を愛し、そのふたつを結びつけていることだ。

ジョブズは、みずからのアイデアや提案が「実行不可能」だと部下から抵抗を受けたとき、インドの導師から教わった技を使った。瞬きもせずに相手をじっと見つめて、「恐れるな。きっとできる」と告げるのだ。それでたいていうまくいった。

私が伝記を記してきた人物のすべてに共通するのは、彼らがあらゆるものごとにまるで子どものような驚きの念を持っていたことだ。

モンテッソーリ幼稚園でも、ベゾスの集中力は並外れていた。「先生は、私がひとつのことに集中しすぎてほかの作業に移らないので、仕方なく椅子を取り上げて移動させたと母にこぼしていたようだ。もっとも、まわりの人に聞いたら、いまも変わっていないと言うだろうね」

ベゾスにはルールがあった。それは、重要な判断をするときには、検証データと同じくらい心と直感を使うというルールである。

いまアマゾンが一年前よりも強い立場に立っているのであれば、株価がこれほど下がっているのはなぜでしょう? 著名な投資家のベンジャミン・グレアムはこう言っています。「株式市場は短期的には投票機だが、長期的には計量器である」

アマゾン・ドット・コムが財務面で最も力を入れているのは、一株当たりフリーキャッシュフローの長期的な成長です。

理想の事業アイデアには、少なくとも4つの特徴があります。お客様に愛されていること。巨大な規模に拡大できること。投下資本に対するリターンが高いことそして長期にわたって、つまり数十年という期間にわたって継続できるということです。

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ちょっと洋書の時とは違う部分を抜き出してみましたが、いかがだったでしょうか(アイザックソンの文章が多め)。

実際に株主への手紙を読むと、ジェフ・ベゾスの考えと経営方針がいかにブレていないか、よくわかります。

もともと理論物理学者を目指していたという秀才が、どう経営の常識に挑み、世界企業アマゾンを作り出したか。

これは読み応えのある一冊です。

ぜひ読んでみてください。

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『Invent & Wander ジェフ・ベゾス』ウォルター・アイザックソン・著
関美和・訳 ダイヤモンド社

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◆目次◆

PART1 株主への手紙
PART2 人生と仕事

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