2021年12月15日

『弓を引く人』パウロ・コエーリョ・著 山川紘矢、山川亜希子・訳 vol.5900


http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041114160

本日ご紹介する一冊は、170カ国以上の国で3億2000万部を記録した世界的ベストセラー『アルケミスト』の著者、パウロ・コエーリョが贈る、注目の自己啓発書。

※参考:『アルケミスト』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047913979

弓の達人が語る弓道の教えが、人生成功の原則として、読者の心に響いてくる、じつに味わい深い一冊です。

簡単に、あらすじをご紹介しましょう。

(あらすじ)この国で一番の弓の名人である哲也は、小さな村の普通の大工として生きていたが、ある日、遠い国から来た別の弓の名人から挑戦を受ける。哲也はこの挑戦を受け、その弓の名人と、村の少年に弓の真髄を語り始めた…。

「あなたは技術を十分に自分のものにし、確かに弓道をマスターしています。しかしながら、あなた自身のマインドをマスターしているとはいえません。(中略)どうか覚えておいてください。最上かつ正確に的を射ることと、魂の平安を保って的を射ることとは、全く別のことなのです」

弓は人生、矢は意図、的は目的。

巧みな比喩によって、人生の真髄を説く本書は、ビジネスパーソンはもちろん、何かの道を極めようと考えるすべての人に、生きるヒントを与えてくれると思います。

わずか150ページの薄い本ですが、イラストの力も借りて、じつに情緒ある一冊に仕上がっています。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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あなたは技術を十分に自分のものにし、確かに弓道をマスターしています。しかしながら、あなた自身のマインドをマスターしているとはいえません。あなたはすべての状況が整った場所では弓を射ることができるでしょう。しかし、危険な場所では的に当てることはできません。射手は常に戦場を選べるわけではありません。ですからもう一度練習を始めて、不利な状況に備えてください。どうぞ弓の道を歩み続けてください。なぜならばこれは一生の旅だからです。しかし、どうか覚えておいてください。最上かつ正確に的を射ることと、魂の平安を保って的を射ることとは、全く別のことなのです

教えることはむつかしくない。村に歩いて帰る間に、1時間もかからないで教えることができるだろう。むつかしいのは、そのあと、必要な精度でマスターできるまで毎日練習を積み、研鑽を重ねることだ

冒険を試み、危険を冒し、失敗し、傷つき、それでもさらに危険を冒す人たちと友だちになりなさい。正しいとされていることを主張し、自分の考えと合わない人間を批判し、人々から尊敬されると確信できないことには手を出さない人、そして、疑わしいことよりも確実なことだけを好む人を敬遠しなさい

一旦、弓を離れたら、矢は戻ってはこない。それゆえに、そこに至るまでの動きが十分に正確で正しくないならば、矢を射るのを中止した方が良い。すでに弦が完全に引かれ、的がそこにあるからといって、不注意に矢を射るべきではない

あなたはいつもその的の前に立ち、その的を尊敬し、心の内でその的をすぐ近くに引き寄せなければならない。的が、矢の先と完全に一致したときにのみ、あなたは弦を放すべきだ

的を見るときは、的だけに注意を払うのではなく、その周りのすべての状況に、意識を向けなさい。なぜならば、矢は放たれると、あなたが考慮しそこなった事柄に遭遇するからだ。それらは風、矢の重さ、そして、的までの距離などだ

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剣道の強い知人に本書を読んでもらったところ、「剣道をやる前に読んでおけば良かった」と言っていたので、武道、スポーツをやっている方にも刺さる内容だと思います。

ぜひ、読んでみてください。

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『弓を引く人』パウロ・コエーリョ・著
山川紘矢、山川亜希子・訳 KADOKAWA

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◆目次◆

プロローグ
仲間たち



姿勢
矢の持ち方
弓の握り方
弓の引き方
的を見る
矢を放つ瞬間
繰り返し
的に向かって飛翔する矢を見る
弓も矢も的も持たない射手
エピローグ

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