2021年10月25日

『「守り」の経営』 浜口隆則・著 vol.5865

【危機に強い会社を作る考え方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761275731

本日ご紹介する一冊は、会計事務所、経営コンサルティング会社を経て、1997年に20代でビジネスバンク社を起業、シェアオフィスビジネスのパイオニアとして成功を収めた著者が、中小企業のための『「守り」の経営』を述べた一冊。

5年に1度起こる、大ショックに備え、危機にあっても潰れない会社を作るために、社長がやっておくべき財務、マーケティング、営業、事業創出のヒントが述べられており、中小企業経営者は必読の内容です。

以前にご紹介した、『起業の技術』も素晴らしい本でしたが、今回もまた、勉強になる内容です。

※参考:『起業の技術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/476126960X/

経営者の心構えから、マネジメントまで、素晴らしい内容が述べられていますが、本書の白眉は、何と言っても第4章<「守り」の3大分野>。

1.備蓄する
2.分散する
3.流動性を高める

という3つの分野から、社長が何をすれば会社が安全なのか、具体的なヒントが書かれています。

固定費の4カ月分の現預金を持つこと、そのために必要な営業利益15%を目指すために見直すべきこと、経営者が考えるべき「4つの分散」と、その具体的アイデア…。

読めば、事業のヒントがバンバン浮かんでくる、素晴らしい内容です。

多角化経営に興味があるけれど、何から始めたらいいかわからない、という経営者にもおすすめの内容です。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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【守りの3大分野】
1.備蓄する
2.分散する
3.流動性を高める

「固定費の4か月分」の現預金残高を持っていることが、まずは目指すべき「生存ライン」

営業利益率は15%くらいを目指したほうが良い

【営業利益率を15%にするために見直すべき5つの項目】
1.売上高 2.価格 3.原価 
4.人件費 5.その他の固定費

ピンチのときは「減収増益」を狙うべき

上昇し続けないといけないような時期が終わっている段階の会社は、安定軌道を継続していくために「集中」よりも「分散」を考えていくべき

【4つの分散】
1.顧客分散
2.事業分散
3.取引先分散
4.役割分散

小さい会社であっても、最低でも顧客は4社以上に分散させて1社への依存度を25%以下にすべき

事業分散でトライしてもらいたいのは<同じ顧客層で違う事業>の領域

「同じ顧客層+別の事業」を縦につながる帯のようにしていって、「事業帯」をつくっていきましょう

【事業分散の方向性】
1.販売単価と頻度を違うほうへ
2.購買(需要)タイミングを違うほうへ

中小企業に必要なのは「スピード」ではなく「アジリティー」

【取引先から会社を守るためにすべき3つのこと】
1.取引先分散
2.内製化
3.PlanB

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第3章までは割と基本的なことが書かれていますが、第4章になると俄然面白くなります。

時間のない方は、この第4章を読むだけでも、数百万円以上の価値があると思います。

ぜひ、読んでみてください。

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『「守り」の経営』
浜口隆則・著 かんき出版

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761275731

<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B09G2ZJY6

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◆目次◆

第1章 「守り」の重要性
第2章 社長が「守り」の重要性に気づかない《5つの原因》
第3章 守りの「基礎力」
第4章 「守り」の3大分野
第5章 「7つの脅威」から会社を守る
第6章 社長の「ストレスマネジメント」の重要性

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