2021年9月17日

『オックスフォード式最高のやせ方』 下村健寿・著 vol.5841

【納得のダイエット法】
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リンダ・グラットンは、人生100年時代を豊かに生きるために、生産性資産、活力資産、変身資産が大事と述べましたが、活力資産(肉体的・精神的な健康)は、他の2つにも影響を与える大事なもの。

ビジネスパーソンなら、この活力資産についても、きちんと学んでおきたいものです。

本日ご紹介する一冊は、オックスフォード大学で研究員として従事した約8年間を含め、長年にわたって糖尿病や生活習慣病の研究をしてきた医師の下村健寿さんが、リバウンドしないダイエットを提案した注目の一冊。

これまでに提案されてきた主要なダイエット法の理論と根拠、実践結果を検証し、どこに問題があるのか、最近人気のダイエットジムのサービスも含め、批判しています。

著者いわく、あらゆるダイエット方法は「短期間で見ればすべて効果がある」。

ただ問題は、「体重は減るが、健康を害する」点、もうひとつはリバウンドすることです。

本書では、なぜ人気のダイエット方法が身体に悪いのか、リバウンドしてしまうのか、身体のメカニズムを詳細に説明することで、その理由を明らかにしています。

肥満の元となる「報酬系食欲」とうまく付き合い、かつ健康的・持続的に痩せる方法。そのための理屈と、具体的な実践方法を述べています。

・朝、お腹がすいているときに運動する
・甘い液体でうがいをする

など、予想もしなかった方法が一部述べられていますが、理屈を知れば納得できるものばかりです。

無理して急激にやせない方法なので、目覚ましい変化は期待できませんが、健康にやせるということはこういうことなのだと思います。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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「報酬系食欲」こそ人を太らせる元凶

食事をすることだけでなく、恋をしたり、何かを楽しいと思ったりする気持ちが抑えられてしまうと、人には生きている喜びがなくなってしまうのです

ある特定の食物だけ摂取するタイプのダイエットの場合、体の栄養バランスが著しく崩れて免疫機能が低下し、感染などに弱くなってしまう

たしかに現代の日本人の食事は糖質過多の傾向にあり、健全な量まで糖質量を減らすことは私も賛成です

通常、成人が摂取するべき一日あたりの糖質量は、200から300グラム

脂質の過剰摂取は心血管系をむしばんでしまい、動脈硬化などを引き起こす原因になってしまう

「一日おき断食法」を行うと内臓脂肪を維持してしまう

贅肉とは、ATPにならなかった、余った糖質と脂質のことです。このことから、ダイエットの戦略を、いかに効率よく糖質と脂質を代謝経路のゴール地点であるATPに到達させるか、ということに絞ればいい

・脂肪細胞からの脂肪酸をエネルギー源に使うようにする
・そのときには、血糖を下げすぎないことで筋肉の分解を防ぐ

強度の低い運動を比較的長い時間(30分程度)行うことで、血中の脂肪酸の使用が促される

やせたければ、朝、お腹がすいているときに運動するべきです

就寝時間近くに物を食べては絶対にいけません

野菜などから始めておかずだけを先に食べてしまい、最後にお米(ごはん)を食べる

報酬系というのは完全に制御することは難しいのですが、部分的にこの部分を鎮める方法が報告されています。それは、「甘い液体でうがいをする」ことです

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最近、自転車を始めて、毎朝30分程度運動するようになったのですが、どうやら理論的にバッチリだったようですね。

ちょっと語り口がカジュアル&ユーモラスで、医者っぽくないのが読む人にとってどう感じられるかですが、内容は面白く、一気に読めました。

ぜひ読んでみてください。

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『オックスフォード式最高のやせ方』
下村健寿・著 アスコム

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◆目次◆

第1章 すべてのダイエットを検証する
第2章 間違った知識が人を太らせる
第3章 究極のダイエット理論
第4章 実践編

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