2021年1月20日

『金儲けのレシピ』事業化bot・著 vol.5678

【起業家のための金儲けマニュアル】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4408339466

起業する時に大事なのは、儲けとは何か、なぜ儲けが出るのか、に対する理解ではないかと思います。

起業家や従業員の努力に限らず、儲かるビジネスは儲かる。この冷酷な事実をどう受け止め、事業を人々や社会の幸福に変えていくか。

大事なことは、儲けが出るから理想を実現できるのであって、理想を実現したら利益が出るわけではない、ということです。

本日ご紹介する一冊は、この「金儲け」のセンスを、起業家に与えてくれる、悔しいけれど必読の一冊。

多少のあざとさには目をつぶって読めば、起業で大切な「儲け」のセンスが身につくこと、間違いなしです。

著者は、東大を中退し、年商10億円を実現したという、起業家の事業化bot氏。

本書のなかで著者は、自身がつかんだ商売の秘訣を、15の「原理原則」にまとめ、解説しています。

消費者に売るのではなく、消費者に買う、まとめるor切り分けることで高くなる、1:nの構造を作る、両方から金をもらう……などなど。

わかりやすいビジネスの事例が付いているので、前提知識なしでも、金儲けに必要なエッセンスを吸収できるでしょう。

本書を読めば、商売センスというものが、じつは学習できるスキルであることがよくわかると思います。

さっそく、本文の中から、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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儲けるためには、「特殊な理由で『完全競争市場』にならない市場」を発見し、また作り出す必要がある

一般的に「商売」としてイメージされるのは、スーパーマーケットや飲食店のような、「消費者に売る」ビジネスである。一方で、バイクの買い取りの「バイク王」や、「ブックオフ」、質屋のように、「消費者から買う」ビジネスも存在する。この二種類のビジネスを比較したときに、「消費者から買う」ビジネスのほうが、圧倒的に事業構造がいい。(中略)消費者が「売る」ときはプロフェッショナルではない

冷静に考えると、家具のコストのうち材料のコストというのはさほど高くなく、むしろ組み立てにかかる労働コストのほうが重いはずなのだが、IKEAは「DIY」という文脈に乗せて、組み立て作業を客に押し付けている

前提として、飲食店として成功しやすい条件は、次のとおりであると考えられる。
(1)家で作りにくい料理である
(2)仕入れで優位性を築くことができる
(3)酒の注文が出やすい業態である

集めると高くなるものの典型は「土地」分けると高くなるもの、の代表例は、例えば肉や魚

ビジネスを立ち上げる上で、「高級とされるカテゴリに勝手に入り込む」という手法は極めて有効

無形商材を売るときのポイント、それは、「有形商材っぽくする」「購入後のストーリーを想像させる」「課題解決として提案する」の3点

ビジネスは、大別すると2種類ある。「安く仕入れて普通に売る」ビジネスと、「普通に仕入れて高く売る」ビジネスである。この2種類のうち、私は「安く仕入れる」ことに競争優位性を置くほうがいいビジネスであると考えている。理由としては、「高く売っている」ということは外部から観測されやすく、結果として競合の参入を招きやすいからである

営業マンが高給取りになることができる業種の代表的な例は、やはり不動産業である。では、不動産業がなぜ特別か。それは、「客に借金をさせてモノを買わせることができるから」に尽きる

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……いや、ここまでわかりやすく金儲けの原理原則をまとめられるとは、恐れ入りました。

150ページに満たない薄い本なので、見た目からは想像できませんが、100万円以上の価値がある、儲けのノウハウ本です。

子どもを商売センスある子に育てたいたい親御さんは、ぜひ買い与えることをオススメします。

ぜひ、みなさん読んでみてください。

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『金儲けのレシピ』事業化bot・著 実業之日本社

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◆目次◆

Recipe0 商売の原理原則
Recipe1 消費者から買う
Recipe2 客に作業させる
Recipe3 まとめると高くなる、切り分けると高くなる
Recipe4 1:n構造を作る
Recipe5 両方から金をもらう
Recipe6 合法的に麻薬を売る
Recipe7 確率をいじる
Recipe8 空気を売る
Recipe9 意思決定に介入する
Recipe10 仕入れで儲ける
Recipe11 他人の財布を狙う
Recipe12 高いものはいいものだ
Recipe13 勝手に「権威」になる
Recipe14 信者ビジネス
Recipe15 究極のレシピ

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