2020年12月14日

『身近な科学が人に教えられるほどよくわかる本』 左巻健男・編著 vol.5658

【教養としての科学雑学】
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テクノロジーがどんどん進歩し、仕事の専門化も進む中、「専門外のことはまったく知らない」という人は結構いらっしゃるのではないでしょうか。(土井もその一人です)

もちろんそれでもお金は稼げますし、日常の生活にも支障はありません。

ただ、あまりに知らないと、何かあった時にパニックになったり、不当な取引に応じざるを得なくなる。

やはりビジネスパーソンたるもの、最低限のテクノロジーの知識は身につけておきたいものです。

本日ご紹介する一冊は、わかりやすい科学読み物を書くことで有名な左巻健男氏が、われわれの日常で使われている科学テクノロジーの原理を、わかりやすく紹介した一冊。

電波時計が正確に時を刻む仕組み、最新の節水トイレがサイホンの原理でできていること、ユニクロのヒートテックが暖かい理由、エアコンが冷房も暖房もできる理由、ジェット旅客機の「酸素マスク」が、化学反応で酸素を作る仕組みなど、言われてみれば謎だが、あまり知られていない仕組みを、図解入りで丁寧に説明しています。

旬のネタですが、PCR検査の仕組みやマスクの有用性なども書かれており、その仕組みがよくわかります。

タイトルには、『身近な科学が人に教えられるほどよくわかる本』とありますが、確かに人に教えたくなる内容でした。(おかげで今日一日、エリエスのスタッフは、仕事にならなかったと思います)

さっそく、本文の中から気になった部分を赤ペンチェックして行きましょう。

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標準電波(電波時計の基準になる電波)は、2つの送信所から出されています。1999年に「おおたかどや山標準電波送信所(40kHz)」(福島県)から送信が開始されました。続いて、バックアップと西日本への安定供給を目的に「はがね山標準電波送信所(60kHz)」(佐賀県)が、2001年から送信を開始しました。(中略)電波時計は、この2カ所からの電波を、1日に1回から数回受信して時刻を合わせているのです。標準電波は、誤差が「1億年に1程度」と言う正確なセシウム原子時計をもとに発信しています

トイレで用を足した後に流す水。少ない水で、汚物をスムーズに排出するために、サイホンの原理が使われています

古くから、ウール(羊毛)の繊維は、人体から出ている水蒸気を吸収して水にする能力が高く、そのときの凝縮熱で温かくなる性質がありました。しかし、羊毛は「価格が高い」「モコモコしてしまう」「家庭で簡単に洗濯できない」という難点がありました。そこで、 羊毛などよりも繊維を細くし、全体の表面積を増やすことで水分を多く含むようにした合成繊維が開発されました。これが吸湿発熱素材です。日本では、2003年にユニクロが「ヒートテック」を発売し、定番商品となりました

現在の自動改札はLANケーブルなどで改札係員の端末や駅のコンピュータにつながっていて、乗客の入出場記録を本社に送っています。ICカードの履歴追跡が簡単にできるようになり、 カードの履歴追跡が簡単にできるようになり、不正乗車は一層しにくくなりました

赤外線センサーでは、人がいることが検知できても、用をたしているのか、身支度を整えているのかなどの判断ができなかった。しかし、マイクロ波は水分に対しても反応するので、実際に尿を出している時間を正確に測れるようになり、洗浄水の量の調節が可能になった

エアコンは 暖房も冷房もできます。これは、エアコンがヒートポンプという方法を使っているからです。ヒートポンプの「ヒート」は「熱」。だから「熱のポンプ」という意味です。ヒートポンプは、熱に関する2つの性質を組み合わせてつくられています。1つは「空気は急に圧縮すると熱くなり、急に膨張すると冷たくなる」という性質です

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普段、生活していてずっと謎だったことが、スッキリ解消できて、晴れ晴れとした気分です。

テクノロジーを知ることは、マネジメントやマーケティングの人間にとっても、超重要。

苦手意識のある方は、ぜひこの機会に学んでおきましょう。

これはおすすめの一冊です。

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『身近な科学が人に教えられるほどよくわかる本』
左巻健男・編著 SBクリエイティブ

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◆目次◆

第1章 朝から昼に出合う「科学」
第2章 昼から夕方に出合う「科学」
第3章 夜から寝るまでに出合う「科学」
第4章 まだある! 身近な「科学」

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