2020年4月8日

『超・自習法』スコット・H・ヤング・著 小林啓倫・訳 vol.5491

【これは「買い」です。】
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本日ご紹介する一冊は、MITの4年分のカリキュラムをたった1年でマスターしたという全米屈指のアルファブロガーが、短期間で成果の出る「ウルトラ・ラーニング」メソッドを紹介した、ウォール・ストリート・ジャーナルのベストセラー。

著者以外にも、たった3カ月で外国語をマスターできるというベニー・ルイス、クイズ番組で20万ドルを勝ち取ったロジャー・クレイグ、独学でヒットゲームを作ったエリック・バロン、たった1カ月でトーストマスターズの地区予選を勝ち抜き、7カ月経たないうちに世界選手権に出場したデ・モンテベロなど、さまざまなジャンルの「ウルトラ・ラーナー」たちのメソッドが載っており、学習法に革命を起こす内容です。

土井は仕事を通じて各界の成功者たちと交流がありますが、彼らのなかには、1年の修行でドレス業界のトップにのし上がったドレスデザイナー、同じく1年で看護師から建築家になった女性など、短期間で学習を可能にした方が、相当数いらっしゃいます。

じつは、成功するための学習は、超短期で実現できるのです。

本書では、どうやったらそんな短期間の学習が可能になるのか、著者の持論とメソッドが述べられています。

作家、起業家、発明家、科学者、外交官、アメリカ建国の父として活躍したベンジャミン・フランクリンの文章トレーニング、数学者ラマヌジャンの「回想」術、物理学者ファインマンの直感のしくみ、ゴッホの絵画トレーニングなども紹介されており、まさに成功者のための学習法です。

これから何かを習得したい方、人に指導する立場の方は、つべこべ言わずに買って読んで欲しい、「買い」の内容です。

さっそく、本書の中から気になったポイントを赤ペンチェックして行きましょう。

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ルイスは自分のアプローチを説明し始めた。初日から話し始めること。見知らぬ人と話すのを恐れないこと。話を始めるために、旅行者向けのような会話表現集を活用すること──そして正式な学習は後回しにすること。ボキャブラリーを増やすために視覚的な記憶術を使うこと

分析して勉強すべきポイントを探ることは、最初のステップにすぎなかった。さらにクレイグは、間隔反復ソフトウェアを使って効率を最大化した。間隔反復ソフトは、ポーランドの研究者ピョートル・ウォズニアックが1980年代に開発した、高度なフラッシュカードのアルゴリズムである。このアルゴリズムは、ある情報を記憶する必要がある際に、その情報を再確認するタイミングが最適化するように設計されている

バロンの戦略は単純だが効果的だった。彼は自分のゲームで使いたいと思っていたグラフィックスに直接取り組み、それを通じて練習を重ねた。そして自分の作品を批評し、自分が尊敬していた作品と比較した

取り組むテーマやスキルをどのように学ぶか、を学ぶところからスタートする。優れた準備を行う方法や、新しいスキルをより簡単に習得するために、自分がすでに持っている能力を活用する方法を考える

自分の弱点を徹底的につぶす。複雑なスキルを細分化して、それを1つ1つマスターしていき、最後に再構築する

主に実利的な理由でプロジェクトを行う場合、準備に追加のステップを入れることをお勧めする。それは「対象となるスキルやトピックを学習することが、目標を達成するのに実際に役立つかどうかを判断する」というものだ

「講義を受ける」よりも「試験問題を解く」ことに時間を割け

基礎練習を作成する最も簡単な方法は、長い一連のアクションを時間で分割することだ。ミュージシャンはこの種の基礎練習をすることが多い。曲の中で最も難しい部分を特定し、完璧になるまでそこを練習してから、曲全体を弾くわけである

スキルの構成要素のうち、基礎練習の対象外であるものはコピーしてしまい(他人の作品や、自分の過去の作品などから)、いま基礎練習しようと思っている要素だけに集中するのである。こうすることで、練習したい要素だけを繰り返せるため、時間の大幅な節約が可能になるだけでなく、認知負荷も軽減される

「回想」は非常に強力な学習ツール

何が間違っているのか、あるいはどうすれば修正できるのかをフィードバックが教えてくれるなら、それは強力なツールになる。しかし相手の人間性に向けられたフィードバックは、裏目に出てしまうことが多い

フィードバックの中で最も望ましいのが、修正フィードバックだ。これは何が間違っているかだけでなく、それを修正する方法を示してくれるフィードバックである

ファインマンは方程式を前にすると、それに単に従うのではなく、方程式が説明する状況をイメージするようにした

熟練するにつれて「実験の重要度」が増す

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「超短期間で何かをマスターするなんて、そんな都合の良いことがあるわけがない」

と思う方にこそ、読んで欲しい、目からウロコの学習法です。

自己学習の必要性が高まっている今、この「ウルトラ・ラーニング」は注目を集めそうですね。

成功者たちがどうやって短期間で成果を上げたのか、実例入りで紹介されているので、ぜひ読んでみてください。

これはオススメの一冊です。

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『超・自習法』スコット・H・ヤング・著
小林啓倫・訳 ダイヤモンド社

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◆目次◆

第1章 MITに行かずにMITの学生より短期間で学ぶ
第2章 ウルトラ・ラーニングが「あなたの価値」を高める
第3章 ウルトラ・ラーナーになる方法
第4章 原則1 メタ学習 最初に地図を描く
第5章 原則2 集中 ナイフを研ぎ澄ます
第6章 原則3 直接性 一直線に進む
第7章 原則4 基礎練習 弱点を突く
第8章 原則5 回想 学ぶためにテストする
第9章 原則6 フィードバック パンチから逃げない
第10章 原則7 保持 穴の開いたバケツに水を入れない
第11章 原則8 直感 構築を始めるまえに深掘りする
第12章 原則9 実験 安全地帯の外に出て探求する
第13章 最初のウルトラ・ラーニング・プロジェクト

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