2020年3月31日

『ポートフォリオワーカー』マダム・ホー・著 vol.5485

【複数の安定収入源を手に入れる】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093887179

新型コロナウイルスの経済への悪影響が長期化することが懸念されています。

このまま深刻化すると、業績悪化企業が大幅に増え、最悪倒産。大量に失業者を生むことになります。

こうした経済ショックは、土井が起業してからも5、6年に一度くらい起こっていますが、それでも潰れないためには、複数の収入源を持つことが不可欠です。

個人にしても、今は複業が認められているのですから、最悪のケースに備えて、いくつか収入源を確保していく必要があるでしょう。

本日ご紹介する一冊は、リンダ・グラットンの『ライフシフト』に出てきた「ポートフォリオワーカー」を実践するマダム・ホーさんが、どうすればポートフォリオワーカーとなり、豊かな老後を実現できるかを説いた一冊。

※参考:『ライフシフト』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492533877/

マダム・ホーさんといえば、リーマンショックの時にも、ベストセラー『世界一愚かなお金持ち、日本人』を書いて話題になりましたが、今回もコロナショックにピッタリの内容です。

※参考:『世界一愚かなお金持ち、日本人』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887596138/

本書で言う「ポートフォリオワーカー」の定義は、「複数の仕事と投資を通じて、複数の収入源と人脈を持っている人」。

理想的には、「不労収入によって経済的自由と心の自由を得ること」としています。

これが実現できれば、ちょっとやそっとの変化があっても、安定した収入を得て、老後は自由自適な生活を謳歌することができます。

どうすれば、そんな理想の状態が実現できるのか。さっそく、ポイントを赤ペンチェックして行きましょう。

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私の出身学部はアメリカでも一、二を争う名門でしたし、アメリカの医療誌に論文を発表する経験もして、私の将来は約束されているはずでした。しかし、親の病気をきっかけにあっけなく介護貧乏になってしまう……。一方のお金持ちは、たとえ親の介護をしていても、それこそ寝ていても遊んでいても、常にお金がある。この差はいったい何なのか。そんなことを考えるようになったのです。それが「労働収入」と「不労収入」の違いであることに25歳で初めて気づきました。「なぜお金持ちはお金持ちなのか?」という問いの端的な答えは「彼らには不労収入があるから」だったのです。ここに気づいてから、私たち夫婦は「とにかく不労収入を確保する」と決めました

あくまでも私の持論ですが、本当に株で儲けるには「インサイダーになる必要がある」と思っています

現代は、一つの仕事や収入源、一つのコミュニティや人脈に縛られる時代ではありません。複数の仕事や投資をしたり、複数のコミュニティや人脈を持つことで、自由に、自分らしく生きていく。そんな生き方を多くの人が求めていますし、それが実現できる時代でもあります

複数の収入を持つことがどれだけ精神衛生によいのか。収入を「タイヤ」に例えてご説明しましょう。まず、独身で本業の収入が一つだけの状態(夫が働き、専業主婦の妻がいて収入が1つだけの世帯も同様)を私は「一輪車」と呼んでいます。夫婦共働きならば、収入源が2つあるのでこちらは「二輪車」(自転車)。夫婦共働きに加えて、投資または副業からの追加収入が1つある状態が「三輪車」。共働き世帯で各自が副業または投資からの収入があるなら「四輪車」(自動車)となります。それ以上(合計5つ以上)の収入源があるならば、それは「スペアタイヤがトランクにある四輪車」の状態というわけです

同じ「月収50万円」なら「10万円×5個」を目指す

我慢し、続けなければならない理由。その多くは経済的側面です。収入源が1本だけだと、やめたくてもやめられない。こうした精神的ストレスは最悪の場合、心身症を引き起こすこともあります

一番大きなバケツは、インフレに対応でき、資産価値があるものでなければなりません

理想的なポートフォリオワーカーの形態とは「安定した本業+アルファ」

「分散」が大事なのは、投資も収入源も同じ

人生の成功法則は「勝つか、負けるか」ではありません。「やめるか、続けるか」です。「好きなことだから続けられる」というのは、幸せなポートフォリオワーカーを目指す上で、絶対に欠かすことのできないマインドセットです

◆お金を儲ける4つの方法
(1)お金のために自分で働く(労働)
(2)人に働かせる(人を雇用する)
(3)仕組みに働かせる(フランチャイズ、ネットワークマーケティング、オンラインサロン、チェーン店、宗教、家元制度など)
(4)お金に働かせる(投資)

「あの頃の夢」にチャレンジする

◆6つの視点で「自分の作業」を見直してみる
1.これは私がやりたいことか? やるべきことか?
2.私でなければならないのか? 誰がしてもいいのか?
3.今、やる必要があるのか? 今、しなくてもいいのか?
4.それは私にとって大切か? 大切ではないか?
5.目的に沿った作業か? 目的に沿っていない作業か?
6.心がワクワクするか? 心がふさいでしまうか?

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独身で本業の収入が一つだけの状態を、「一輪車」、夫婦共働きを「二輪車」、共働きで投資または複業からの追加収入が1つあるのが「三輪車」、共働きで各自が複業または投資からの収入があるなら「四輪車」、合計5つ以上の収入があるなら「スペアタイヤがトランクにある四輪車」という比喩が絶妙で、じつに勉強になりました。

本書を読めば、本当の意味での収入の安定、何が起こっても揺らがない豊かさというのが何なのか、よくわかります。

ぜひ読んでみてください。

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『ポートフォリオワーカー』マダム・ホー・著 小学館

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093887179/

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◆目次◆

はじめに
第1章 ポートフォリオワーカーとは何か
第2章 どうしたらポートフォリオワーカーになれるのか
第3章 「自分らしい一歩」を踏み出すために
第4章 日本のポートフォリオワーカーたち
さいごに

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