2019年4月5日

『心に折り合いをつけてうまいことやる習慣』中村恒子・著 奥田弘美・聞き書き vol.5250

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本日ご紹介する一冊は、たびたびベストセラーランキングに入ってくる、気になる一冊。

キャリア70年、89歳にしてフルタイムの精神科医を続ける中村恒子さんが、心をラクにしてくれる考え方を提示した、自己啓発書です。

ビジネス系の自己啓発書は、どうしても大きなビジョンを持って、努力・工夫して、というふうになりがちですが、本書はそれとはまったく逆。

<「お金のために働く」でええやない>
<仕事が好きじゃなくてもまったく問題ない>
<「幸せでなければいけない」と、思わないほうが幸せ>

など、拍子抜けしそうな考え方が書かれており、確かに心がラクになります。

数多くの起業家と付き合っていますが、成功した起業家に共通するのは、「いい加減」であり、「切り替えのはやさ」です。

竹は大きく根を張って、しなやかに変化を吸収するものですが、本書を読めば、人間もしなやかに生きられるのだということがよくわかります。

さっそく、内容をチェックして行きましょう。

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お金の額は関係ありません。自分や家族が生活できているんなら、それで十分。人はそうやって生きてきたんです

昔から「大志を抱け」とよく言われるけど、あまり立派な志や高すぎる目標ばかり持ちすぎると、未来のことや成果にばかり気がとらわれてしまいます。すると、目の前のことに打ち込めなかったり、迷いが生じてしまうんやないでしょうか

必要以上に気を張らないで、「ちょっと目の前の人のお役に立てればいいかなあ」ぐらいの気持ちで仕事をしてみるのはどうでしょう。ご飯が食べられて、そこそこの生活さえできたら上出来。さらに、自分の仕事で目の前の人が喜んでくれたらもうけもんです。そんな心持ちが、長い人生を送っていくには大切なんやないでしょうか

どんな仕事であれ、働けるうちは何歳になっても続けたほうがええでしょうな。時間が余ると、人間ろくなことを考えませんのや

過労死なんかとんでもない。会社なんていうのは、「他人がつくった金儲けの箱」にすぎません。その小さな箱に、自分の大切な命や家族の幸せをかけすぎたらあかん。自分で「逃げる」って決めるんやったら、自信を持って逃げたらいいんです

「幸せでなければいけない」と、思わないほうが幸せ。余計な荷物は、おろしていく

人を変えることにエネルギーを使わない。「自分がどうしたら快適に過ごせるか」にエネルギーを使う

どこまで行ったって、人は一人なんです

仲がいい人が常に自分を助けてくれるとは思わんことです。いい距離感とあきらめが必要ですわ。そもそも、人間関係は「水物」。ほんのちょっとしたことでひっついたり離れたりするもんです。人間は己の利のあるほうへすぐ流れるし、時間や距離が離れて会わなくなると、縁もどんどん薄くなる。それが人間関係というものです

情っていうのは、一見いいもののように見えますけど、それは見方を変えると他人さんへの執着であって、こちらの身勝手さの証でもあるんですわ

与えられることをあたりまえだと考えてはいけない。もらったものに感謝をする。そして、それ以上は望まない

先のことは、心配してもわからない。目の前のことが疎かになっていないか? 気にかけるのはそれだけにする

人を育てることは、結果的に、自分を育てることになる

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さすがは長く精神科医をやっていた先生。心に負荷がかかる物事、心を病む原因がよくわかっているなと思います。

仕事選びや職場の人間関係、友情関係、親子関係、子育てまで、幅広く使える生き方の指針が書かれています。

ぜひ、チェックしてみてください。

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『心に折り合いをつけてうまいことやる習慣』中村恒子・著
奥田弘美・聞き書き すばる舎

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◆目次◆

第1章 なんのために、働きますか?
第2章 期待しないほうがうまいことやれる
第3章 人間関係には、妙がある
第4章 心を平静に戻す
第5章 あれやこれやを、両立していくには
第6章 「日々たんたん」な生き方

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