2019年4月2日

『入門 起業の科学』田所雅之・著 vol.5247

【これからゼロイチ起業を目指す人に】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4296100947

本日ご紹介する一冊は、好著『起業の科学 スタートアップサイエンス』の著者による、入門版。

今回は、ゼロイチ起業を目指す方のための基本書となっています。

※参考:『起業の科学 スタートアップサイエンス』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822259757/

著者は、外資系コンサルティングファームを経て、独立後、日本で企業向け研修会社と経営コンサルティング会社、エドテック(教育支援)のスタートアップの3社、シリコンバレーでECプラットフォームのスタートアップを起業したという、田所雅之氏。

日本に帰国後、ベンチャーキャピタルFenox Venture Capitalのベンチャーパートナー、欧州最大級のスタートアップイベントのアジア版、Pioneers Asiaのスタートアップ担当責任者も務め、これまで世界中のスタートアップ1500社以上の評価を行ってきたという、当該分野に詳しい方です。

著者いわく、スタートアップが成功するか失敗するかは、顧客に熱狂的に受け入れられる製品を作れるか、プロダクト・マーケット・フィットを達成できるかどうかにかかっている。

そこで本書では、起業家がアイデアを思いついてから、プロダクト・マーケット・フィットを達成するまでに内容を絞って、4ステップ、
39のチェックポイントに改めて起業論を整理しています。

さっそく、ポイントをチェックして行きましょう。

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◆プロダクト・マーケット・フィット達成への4ステップ
1.Idea Verification
2.Customer Problem Fit
3.Problem Solution Fit
4.Product Market Fit

スタートアップや新規事業立ち上げにおいて絶対に忘れてはいけないことは、課題の質にフォーカスしたアイデアかどうかです。「儲かるかどうか」「自分たちの技術が活用できるかどうか」といった話はいったん置いておいて、「世の中のどんな課題を解決するのか」。そこから議論をスタートしましょう

◆課題の質を決める3つの要素
・高い専門性
・業界(現場)の知識
・市場環境の変化に対する理解度

課題が自分ごとになっているかどうか

「専門性」+「常識を覆す独自の視点」

スモールビジネスは既に存在する市場で戦いますが、スタートアップの場合はそもそも市場が存在するかどうかわからないところからスタートします

◆スタートアップ200社超の成功要因トップ5
1.タイミング 42%
2.チーム/実行力 32%
3.アイデアの突き抜け度 28%
4.ビジネスモデル 24%
5.資金 14%

「はたして自分のアイデアは市場を再定義できるか?」そう繰り返し、自分に問いかけることで常識にとらわれないアイデアにたどりつけるかもしれません

◆スタートアップの10のフレームワーク
1.中間プロセスの排除
2.バンドルを解いて最適化する
3.バラバラな情報の集約
4.休眠資産の活用
5.戦略的自由度
6.新しいコンビネーション
7.タイムマシン
8.アービトラージ(サヤ取り)
9.ローエンド型破壊
10.サービス化する

「エバンジェリストカスタマー」を探そう

UXがカスタマーの定着を左右する

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前作の内容とかぶっている&初歩的すぎるきらいはありますが、創業者が自問自答するのに良いきっかけをくれる本だと思います。

スタートアップはもちろん、これから社内起業を考える方、新規事業を考える方にとっても、役に立つ内容です。

これこそ、停滞する日本の大企業で配って、研修の教材にして欲しい。

ぜひ、読んでみてください。

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『入門 起業の科学』田所雅之・著 日経BP社

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4296100947/

<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B07P5K4DQ3/

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◆目次◆

STEP1 アイデアを検証する
STEP2 課題の質を上げる
STEP3 ソリューションの検証
STEP4 人が欲しがるものを作る

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