2018年10月18日

『極端のすすめ』安井元康・著 vol.5137

【「極端」こそが、これからのサバイバル術】
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社会人になってから、ひとつ重大な事実に気が付きました。

それは、学生と社会人では評価基準が大きく異なるということです。

学生時代に大事なことは、良い成績を取ること。そして先生や仲間に好かれることです。

社会人も引き続き人に好かれる必要がありますが、成績を測る基準はまるで違う。

学生時代は、全科目、紙で正答できればいいのですが、社会人になると、求められるのは一科目だけ。それも机上の空論ではダメで、実際に現実を動かし、数字を作らなければならない。

数字を作るには、人を動かす必要があるのですが、それには人に好かれるだけでは不十分。

徹底的に調べ、学び、専門家として相手の信頼を獲得する必要があるのです。

そこでおすすめしたいのが、本日ご紹介する『極端のすすめ』。

著者の安井元康さんは、MCJのIPO実務責任者として東証への上場を達成し、26歳で同社の執行役員経営企画室長(グループCFO)に就任。その後、ケンブリッジでMBA取得、経営共創基盤参画、ぴあ執行役員などを経て、再びMCJに戻り、COOに昇格した人物です。

この『極端のすすめ』は、そんな安井さんがすすめる、これからの時代の新しいキャリアの考え方。

読めばなぜオールマイティーがダメなのか、わかると思います。

さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。

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成功している人、人生で輝いている人たちはみな極端な一面を持っており、身のまわりのちょっとしたことにも強いこだわりを見せます

オンリーワンをめざす唯一の目的は、圧倒的な差別化であり、自分自身のリソース(時間・エネルギー・お金)を特定の分野に集中することでナンバーワンをとりにいく戦略なのです

オール五をめざすことは学校においては評価されるかもしれませんが、社会においては評価されません。「何でも一通りできます」という人は、使い勝手はいいけれど、これといった特徴のない人として、何でも屋さん的な立場で終わる危険性があります

やることは徹底的にやる。やらないことは徹底的にやらない

魅力的な社会人の必須条件は「極端」であること

評価軸をはみだす「一〇のレベル」をめざせるか否か

限られたリソースを分散してはいけません。一点集中で最大限のリターンを狙うべきです

極端な社員とは「どんな仕事を頼めるか」が明確な社員

転職マーケットにおいて圧倒的に競争力が高いのは、特定分野において尖ったスキルを有している人間

たとえば、以下のような経験があれば非常に印象がよくなります。
「海外で事業所を立ち上げた」
「新規事業でゼロから顧客を開拓した」
「新しい手法で納期を半分に短縮した」

尖った経験がある場合は具体性があるので「フィットする・しない」の判断がしやすい

コアとなるスキル以外は、あくまで自身の軸の部分を補強する位置づけとして適度に伸ばしていく、いわば「傘型人間」をめざすべき

自分に何をプラスアルファすればより希少性のある人材になれるか

すべての人間に平等に与えられている二四時間から、最初に学習時間を差し引く

あなたが「その道のランキング一位」だと確信できる相手からのみ学ぶ

極端に振りきったオフの時間が仕事に大きなメリットをもたらす

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約160ページほどの薄い本ですが、何事もバランス良く、を指導されてきた典型的日本人には、学ぶところの多い内容だと思います。

これから社会人になる学生さん、就活生はもちろん、社内でなぜか評価されないと悩む社会人にも、おすすめの一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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『極端のすすめ』安井元康・著 草思社

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◆目次◆

第1章 なぜいま極端さが必要なのか
第2章 極端に振りきるための方法
第3章 極端になるために避けるべきこと
第4章 極端な仕事術&勉強術
第5章 極端なオフ時間の過ごし方

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