2018年8月28日

『話術』徳川夢声・著 vol.5103

【久米宏も絶賛の名著】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101213615

本日ご紹介する一冊は、話し手の間で読み継がれてきた名著、徳川夢声さんの『話術』です。

こんな王道のタイトルで勝負できることから、著者のすごさが伝わってきますが、内容はさらにすごい。

本書では「ハナシ」を「日常話」「演壇話」に分類し、さらにそれを「座談」「会談」「業談」/「演説」「説教」「演芸」に分類。

それぞれに必要なことや心構えを、シンプルな原則と興味深い例え、エピソードで紹介しています。

話の世界で成功する人/しない人、場によって適切なトピックをどう選べばいいか、どんな態度、間でもって話せばいいかなど、名人がここまでテクニカルなことを語るのか!とちょっと驚きの内容でした。(良い本って、そういう贅沢さがあるものかもしれませんが)

実践テクニックを学びたい人、これから自分のブランドを作りたい人にも重要なヒントが書かれており、これはぜひ読んでいただきたい本です。

さっそく、ポイントを見て行きましょう。

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四六時中機会あらば、材料に目をつけていること

良き話をするには、良き心をもっていなければなりません

当人はビルディングみたいな話をするつもりでも、材料のコトバが、あいにく小屋用の物だったら、とてもビルにはなりません

◆ハナシの目的
・意志を伝える ・感情を伝える ・知識を伝える

ハナシというものは、喋るものですが、そのハナシの中に、喋らない部分がある。これを「間」という

ハナシに限らず、芸術と名がつくものには、音楽はもとより、美術、彫刻、文学、演劇、みな「マ」が、重要な位置を占めています

◆知人関係の座談法
A.教養が深く見聞が広く、話題が豊富であること
B.共通の話題を選ぶこと
C.相手の話をよく聞くこと

◆話をよく聞くコツ
(1)話の腰を折らないこと
(2)「マ」と気合を外さずに
(3)話し手の眼を見ること
(4)何かしながら聞かないこと

何にでも最大級の言葉を使う人がある。これも他人が耳を傾けなくなる原因です

予測できるようでは、もう、それは単調なのでして、新たなる刺激とはなりません

「しかしじゃねえ、小学生相手に、たとえば、高等数学をいかなる話題で説いても、わからせることは不可能じゃろう?」
ハハハ、何を仰言るんですか。聴衆を小学生と知って、その講演を引き受けたら、それは先生、あなたがバカなんです。また、会場に行って見るまで、小学生とは知らなかった、という場合なら、遠慮なく内容を替えて、小学生にわかる話をなさればよろしい

ーー学問は神聖なり、故に面白いなど不真面目なことはむしろ冒涜なり。などと、お考えの方はありませんか? それこそ、飛んでもない量見違いです。学問を面白くないものにしてしまう人こそ、大した冒涜をあえてしてるわけです。学問とは、真理を学ぶこと、そして真理を学び得たときには、必ず喜びが伴うものです

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字数の関係で、赤ペンチェックではご紹介できませんが、本文の中には、名人たちの巧みな話芸や興味深いエピソードがたくさん登場し、本書自体が優れたお話に仕上がっています。

久米宏さんが東京放送に入社した時、同社では新人アナウンサーが読むべき本として複数冊の本を推薦していたようですが、本書がそのうちの一冊。

ただ、久米さんはその時読まず、最近読んだようで、後半には「50年の怠慢を経て名著を読む」という文章が寄せられています。

話を生業にする人間として、とても役に立ちました。

ぜひ、読んでみてください。

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『話術』徳川夢声・著 新潮社

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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101213615/

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◆目次◆

総説
第一章 話の本体
第二章 話の根本条件
各説
第一章 日常話
第二章 演壇話
話道の泉
東京を愛した“雑の人”(濱田研吾)
50年の怠慢を経て名著を読む(久米宏)

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