2018年7月2日

『定年前後の「やってはいけない』郡山史郎・著 vol.5063

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先月の誕生日で、44歳になりました。
人生なんてあっという間ですね。

40歳になってから、なるべく「遊ぶ」ことを意識していますが、それは45歳が一つの節目になりそうだから。

とはいえ、まだ定年後を考えるほどの歳ではないので、「定年後」とダイレクトに名前のつくものはそこまで読んでいませんでした。

が、本日の一冊を読んで、それが間違いであることに気づきました。

『定年前後の「やってはいけない』の著者、郡山史郎さんは、伊藤忠商事を経て、1959年にソニー入社、いったん米国のシンガー社に転職後、ソニーに再入社して、常務取締役まで行った人物です。

本書では、自身65歳からの就職活動で苦労し、現在は人材紹介会社も経営しているという著者が、定年後のキャリア、お金を論じています。

いつのタイミングで再雇用を狙うか、条件はいくらに設定するべきか、どんな人が第二の人生の勝者になっているのか、データも含めて詳しく論じられています。

著者は、人生100年時代のキャリア(90年)を、第1ハーフと第2ハーフに分けていますが、そのちょうど節目になるのが45歳。

著者によると、人はみなこの時期に後半の人生設計を考えるべきで、だとすると本書を読むのも、定年前後まで待ってはいけないでしょう。

どんな内容が書かれているのか、さっそく、ポイントをチェックして行きましょう。

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45歳を過ぎると、新しい能力はほとんど身につかない。だから再就職支援の一環で、50歳を過ぎた人に新しいスキルを習得させるのは間違いだと私は考えている。その代わりに、いまある能力を磨いたり熟成させたりはできる

経験的にいっても、第1ハーフで抜群に活躍した人が、第2ハーフでも成功するとは限らない。むしろ、第1ハーフではハットトリックを達成したのに、それで燃え尽きたのか、第2ハーフに入ったとたんに存在感がなくなる人もいる。ハーフタイムで戦い方をチェンジできなかったのだろう。だから、定年退職に向けての準備は45歳前後ではじめるといい

第1ハーフの特徴をひと言であらわすなら「競争社会」だろう(中略)ところが、第2ハーフに入ると、その競争意識がだんだん薄れてくる。健康状態や家庭環境などの諸条件が大きく違えば、そもそも競争関係にならない

私の会社にある求人募集のリストを一覧すると、定年後の再就職で設定される“初任給”は15万~20万円が一般的な相場である。その代わり「毎日出社しなくてもよい」「時短勤務で構わない」といった時間拘束の緩い条件になっているケースが多い

定年後のキャリア形成において、ブランク期間はデメリットでしかない

理想は、雇用延長の話などまったくあてにせず、55歳前後で次の仕事を決めて退職し、定年後の人生にさっさと突入しまうこと(原文ママ)

(給料は)「定年前の5~7割」がボリュームゾーン

肉体的にきつい仕事は選択肢から外したほうが賢明

起業だけは「やってはいけない」

高齢者は退職金というまとまったお金を持っている。だから、起業を志す場合、自己資金を投入してしまうケースが多いのだ

「選手」から「コーチ」に変わる

定年後の人材に企業が期待している特有の要件がある。それが「安い」「やめない」「休まない」という“3つのY”だ

第2ハーフの生活に必要な金額は夫婦で月27万円

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みんなが良いものと思い込まされている「複業」や雇用延長制度を否定し、個人が戦略的にどうキャリア設計をすれば良いのか、明確な答えが示されています。

「これまで」と決別し、新たなキャリアを築きたい人、でも人生手堅く行きたい人に、本書はオススメの一冊です。

ぜひ読んでみてください。

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『定年前後の「やってはいけない』郡山史郎・著 青春出版社

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◆目次◆

はじめに 定年後うまくいく人、いかない人はどこが違うのか
第1章 「働かない老後」から「働く老後」へ
第2章 定年前後の「やってはいけない」
第3章 いますぐはじめる暮らしの見直し方
第4章 人生100年時代を生きるヒント

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