2017年10月23日

『残酷すぎる成功法則』エリック・バーカー・著 vol.4842

【橘玲が太鼓判!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4864105758

本日ご紹介する一冊は、ベストセラー『言ってはいけない』の著者、橘玲さん絶賛の翻訳書。

※参考:『言ってはいけない』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106106639/

大人気ブログ“Barking Up The Wrong Tree”の執筆者であり、米最重要ブロガーの一人と目されるエリック・バーカー氏が、世の中のありとあらゆる成功ルールを学術的に検証したという注目の一冊です。

<玉石混交の自己啓発の成功法則を、すべてエビデンスベースで検証する>

聞くだけでワクワクする試みですが、蓋を開けてみれば、その大半は既出の本のネタの引用でした。

とはいえ、著者の巧みな表現力と、学術理論を極めてわかりやすく解説する能力は本物で、ここまで成功法則をきちんと述べた本は、なかなかないでしょう。

自己啓発書の執筆を生業にする方は、今後、本書を読まずに発言すれば恥をかくでしょうし、反対に読むことで話のネタが増えるはずです。

<なぜ高校の主席は億万長者になれないのか>
<裕福な人は規則を守るか>
<親切な人はこれだけ損をする! 残酷な統計>
<「やり抜く力」は本当に必要?>

など、見出しを見ているだけでワクワクする内容。また事例も豊富で読み応えがあります。

さっそく、いくつかポイントを見て行きましょう。

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興味深いことに、ロビックに見られるような狂気は、ときに運動選手にとって強力な武器になることが知られている

ルールに従う生き方は、成功を生まない。良くも悪くも両極端を排除するからだ

演奏家の卵からアドバイスを求められると、彼はこう言った。
「演奏以外のすべてを諦めることだ」
順調にキャリアを築いていたグールドだが、突然聴衆の前から姿を消す。「人生の後半は自分のために生きたい」と、三二歳でコンサート活動の中止を宣言したのだ。(中略)伝記を書いたバッザーナによれば、彼は「劇的な形で姿を消すことによって存在感を維持」し続けた

並外れてクリエイティブな人間とは、傲慢で誠実性に欠け、支離滅裂

軽躁病は、ゆるくでも現実と結びつきながら、目標に向かって片時も休まず、興奮状態で、衝動のままに突き進む仕事人をつくり出す

利己的な人は、初めは成功しそうに見える。しかし長い目でみれば、彼らが成功するために必要とする環境そのものを破壊しかねない

迷惑なことをされても何一つ抵抗しなければ、なめられるのは人間社会の常だ。だから完璧な聖人になる必要はない。実際、聖人でいることは、成功するには不利な戦略だ

多くの人が自分の人生に満足しないのは、楽しいときを過ごしていても、それが自己のイメージに合わないという思いに囚われているから

面白いゲームに含まれる共通要素は、勝てること(Winnable)、斬新であること(Novel)、目標(Goals)、フィードバック(Feedback)の四つ

差し引くより、むしろ新たな課題を加えるほうが仕事への情熱を生む

『外向性は個人的な熟達度と負の関係にある』と題する研究がある。平たくいえば、「外交的であればあるほど、業績が落ちる」ということだ。すでに見てきたように、多くの友人を持つことは明らかにメリットだ。しかし同時に、注意散漫の元にもなる

人には三種類ある。職場に行き、デスクに脚を上げ、あとは一二時間夢を見る人。毎朝五時に出勤し、一六時間働き、一瞬たりとも夢を見ない人。デスクに脚を上げ、一時間夢を描き、それから夢のために何かをしだす人だ

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監訳者解説も入れると、360ページを超える厚い本であり、本来なら骨が折れるところですが、ワクワクしながら読めるので、あっという間の読書時間でした。

読者が親なら、子どもに間違った教育を施さないように、読者が既に大人なら、間違った刷り込みから自分を解放し、才能を開花させるために。

ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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『残酷すぎる成功法則』エリック・バーカー・著 飛鳥新社

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◆目次◆

序章 なぜ、「成功する人の条件」を誰もが勘違いしているのか
第1章 成功するにはエリートコースを目指すべき?
第2章 「いい人」は成功できない?
第3章 勝者は決して諦めず、切り替えの早い者は勝てないのか?
第4章 なぜ「ネットワーキング」はうまくいかないのか
第5章 「できる」と自信を持つのには効果がある?
第6章 仕事バカ……それとも、ワーク・ライフ・バランス?
結論 本当に人生を成功に導く法則は何か
監訳者解説

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