2017年6月12日

『さりげなく人を動かす スゴイ!話し方』 山崎拓巳・著 vol.4709

【著者・講演家のための話し方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761272589

本日の一冊は、これまでに30冊、累計120万部の著書を出してきたベストセラー作家にして講演家、山崎拓巳さんによる話し方本。

某ビジネスとの関与が噂される方なので(団体の中で講演DVDを発行している)、念のためこれまで本の紹介は控えてきましたが、それが話し方となると話は別です。

そもそも話し方というのは、ヒトラーやスティーブ・ジョブズはじめ、人の心を動かすのが上手い人のものほど、参考にすべきだからです。

本書の中で著者は、「褒めてから批判する」話の順番や、響く言葉をチョイスすることの重要性、話の導入の例や相手を感情的にするテクニックなどを披露しています。

なかでも、<会話を深くする「深い質問」リスト>や<「やる気のスイッチ」を入れるキラーフレーズ集>は、使われたら確実にやられるな、と思う内容でした。

文体はゆるーく書かれていますが、中身はなかなかのものです。

どんなことが書かれているのか、さっそくチェックしてみましょう。

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言い古された内容を伝えるときは、いかに、まだ手垢がついていない表現を使って、相手の心に響かせるかが勝負です。たとえば、「守りに入るな」「保守的になるな」ということを伝えたいとき。「未来について考えるとき、過去の経験を踏まえると、しくじりは減るけど、万馬券は当たらなくなるんだよね」と伝えてみる。この、「万馬券は当たらなくなる」という部分が「手垢がついていない表現」というわけです

◆会話を深くする「深い質問リスト」 ※一部紹介
「制限がないならどんな人生になったらいいですか?」
「人生で一番大切なものはなんでしょうか? 今、何を一番大切にしていますか?」
「生活の中で一個、変化を与えるとするならなんですか?」

相手を話に引き込むコツは、「話の世界」の中に、相手を一緒に連れて行くことです。「自分の頭の中の映像を実況中継で伝えるように話す」と、手をつないだように聞く人をお連れすることができます

たとえ話も有効です。
「あのアイスコーヒーのガムシロップが手についたときのような不快感。それを一掃してくれるグッズがあったら、喉から手が出て、あなたと握手ですよね?!」
「それって実際、初めて車の免許を取って運転をしているあなたぐらいの、かなりの緊張感じゃないですか?」
「知ったかぶりの後味の悪さ。目が泳いで、クロールにバタフライ。知らないことは知らないと言ったほうがいいって思い知ったその経験を活かして言いますが、実際、私は知りませんでした」

◆「やる気のスイッチ」を入れるキラーフレーズ集 一部紹介
・相手に「夢を持ってもらいたい」ときのひと言
「何を未来と約束しているの?」
・諦めそうな人を励ますときのひと言
「裏切るって夢のほう? それとも自分?」
・初対面の相手との距離を短時間で縮めたいときのひと言
「もう◯◯さん、ムチャクチャ好きです!」
・お客様から絶対に「YES」を引き出したいときのひと言
「ここはもう、決定ということでいいですか?」
・仕事でどうしても協力を仰ぎたいときのひと言
「これは仕事ではなく僕のワガママなんです」

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セキュリティ本と心理本、話し方本には、共通の真理があります。

「使う側になるのか、使われる側になるのかはえらい違いである」という真理です。

どうせなら使う側に回るか、少なくとも使われた時にわかるようでいたい。

チェックしておきたい一冊です。

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『さりげなく人を動かす スゴイ!話し方』
山崎拓巳・著 かんき出版

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◆目次◆

はじめに 人知れず、スゴイ!話し方を手に入れる
第1章 さりげなく人を動かす スゴイ!話し方
第2章 ナチュラルに相手とつながる話し方
第3章 雰囲気を作って相手を引き込む話し方
第4章 必ず「YES」と言ってもらう話し方
第5章 「やる気のスイッチ」を入れるキラーフレーズ集
第6章 「場」をまわす話し方
第7章 大勢の心をつかむ話し方
おわりに
参考文献/参考にした講演・セミナー

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