2017年1月28日

『DEEP WORK 大事なことに集中する』 カル・ニューポート・著 門田美鈴・訳 vol.4574

【大事なことに集中する技術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478068550

仕事をしていても、手元のスマホが気になる、LINEで来た友人からのメッセージが、Facebook経由できた部下からのメッセージが、ニュース記事が、ゲームが…。

われわれの生活は、集中を妨げるものであふれています。

しかしながら、知的生産において「中断」は、生産性におびただしいマイナスの影響を与え、再度集中するにはかなりの時間を要することがわかっています。

本日ご紹介する一冊は、大事なことに集中するためにどうすればいいか、認知科学、心理学をベースにアドバイスした注目の一冊。

著者は、マサチューセッツ工科大学(MIT)でPh.D.(コンピュータサイエンス)を取得し、ブログ「Study Hacks」を主宰するカル・ニューポート氏です。

本書には、<集中して取り組むための戦略>として、計18個の戦略が紹介されています。

<自分に合った儀式を考える>
<どこかに“缶詰め”になる>
<生産的に瞑想する>
<一日の予定を分刻みで立てる>
<連絡が取りにくい人になる>

読者が集中力を高め、生産性を上げるためのちょっとしたコツが書かれており、じつに重宝します。

さっそく、ポイントを見て行きましょう。

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ディープ・ワーク:あなたの認識能力を限界まで高める、注意散漫のない集中した状態でなされる職業上の活動

「もし私が多くの、長く、連続した、不断の、まとまった時間が得られるような生活をすれば、小説が書けるだろう。[もしたびたび中断されたら]どんなことになるだろう? 長く読まれる小説の代わりに……個々人に送ったメールの山ができるだろう」
(作家 ニール・スティーブンソン)

シャロー・ワーク:あまり知的思考を必要としない、補助的な仕事で、注意散漫な状態でなされることが多い。こうした作業はあまり新しい価値を生み出さず、誰にでも容易に再現することができる

もしあなたが有用なものをつくり出すことができたら、アクセスが可能な消費者(例えば、雇用主や顧客)は基本的に際限がない──それによってあなたの報酬は増大する。他方、あなたがつくるものがありふれていたら、不利になる。消費者はもっといいものをオンラインで簡単に見つけることができるのだから

深く考える人生は素晴らしい

◆「意図的な練習」に必要なこと
1.あなたが高めようとしている特定のスキル、または極めようとしているアイデアにしっかりと注意を集中する
2.最も生産性の高いものに注意を向けつづけるために、あなたのやり方を正すことができるようフィードバックを受ける

マルチタスクは生産性を落とす

調査でわかった問題点は、タスクAからタスクBへ移るとき、人の注意力がすぐにはついていかないこと──注意の“残余”は最初のタスクについて考えつづけるのだ。タスクAの仕事に限りがなく、集中度が低いほど、この“残余”の密度は濃くなる

たとえ短時間でも仕事を中断すると、かなりな割合で完了が遅れる

ディープ・ワークの習慣を身につけるカギは、“ルーティン”と“儀式”である

ディープ・ワークのため“だけに”使える場所──会議室や静かな図書館──があれば、より大きなプラスの効果がある

「場所」をイメージしながら記憶する

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やりがいのあることに没頭して、最高に贅沢な時間を過ごしたい。
注意散漫になりがちな今のワークスタイルを変えたい。

そう思うのなら、本書はまさにうってつけの一冊です。

著者がブログ「Study Hacks」を主宰していることもあり、集中できる学習法についてもコメントがあります。

若干ノウハウの驚きには欠けますが、よくまとまっていると思います。

ぜひチェックしてみてください。

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『DEEP WORK 大事なことに集中する』
カル・ニューポート・著 門田美鈴・訳 ダイヤモンド社

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478068550/

<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01N4AT0ZD/

<楽天ブックスで購入する>
http://bit.ly/2jg9ERD

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◆目次◆

序章 偉大な仕事を成し遂げた人たちが知っていたこと
第1部 「ディープ・ワーク」という考え方
第1章 生産性を劇的に上げるために必要なこと
第2章 注意力を奪う「シャロー・ワーク」という存在
第3章 ディープ・ワークの三つの利点
第2部 「ディープ・ワーク」を実践するために
第4章 集中して取り組むための戦略
第5章 雑念を取り払うトレーニング
第6章 ソーシャル・メディアから離れる
第7章 シャロー・ワークを減らす
おわりに
訳者あとがき

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