2016年12月29日

『三菱・三井・住友「三大財閥」がわかる本』財閥研究会・著 vol.4544

【三大財閥を知る】
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本日ご紹介する一冊は、日本の名目GDPの約4分の1強を稼ぎ出すという「三大財閥(三菱、三井、住友)」の研究本。

本書によれば、三大財閥の売上は、それぞれ三菱56兆円強、三井約41兆円、住友約33兆円で、合計130兆円。我が国の名目GDPが499兆円ということで、ものすごい影響を持っていることがわかります。

本書では、そんな三大財閥の成り立ちから規模、数字、事業内容、グループ内にどんな企業が属しているのかまでを解説。

日本の財閥だけでなく、世界の三大財閥(ロスチャイルド家、ロックフェラー家、モルガン家)も解説しており、ビジネスパーソンの教養本として最適です。

下世話な話では、どの企業の年収が高いのか、社内取締役がいくらの年俸をもらっているのか、高尚な話では、それぞれの家系に伝わる家訓など、さまざまな雑談のネタが盛り込まれています。

日本の財閥の歴史やそれぞれの企業の利害関係、提携関係なども明らかになるため、覚えておいて損のない内容です。

さっそく、気になったポイントをチェックしてみましょう。

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世界で三大財閥と呼ばれているのは、「ロスチャイルド家」「ロックフェラー家」「モルガン家」である

◆三菱グループ主要各社の社内取締役平均年俸
三菱電機 1億2504万円(1億円以上23人)
三菱商事 1億1933万円(1億円以上2人)
三菱重工業 1億1557万円(1億円以上4人)

◆三井グループ主要各社の社内取締役平均年俸
三井不動産 1億1000万円(1億円以上3人)
三井物産 1億188万円(1億円以上3人)
富士フイルムHD 7850万円(1億円以上4人)

◆三大財閥の海外進出度
三菱:39.3% 三井:42.9% 住友:47.9%

◆岩崎弥太郎の母・美和の家訓
一、人は天の道にそむかないこと。
二、子に苦労をかけないこと。
三、他人の中傷で心を動かさないこと。
四、一家を大切に守ること。
五、無病の時に油断しないこと。
六、貧しい時のことを忘れないこと。
七、常に忍耐の心を失わないこと。

高利の流れをくむ各家は、高利が死んだ元禄7(1694)年には、家事と家業の統括機関である「三井大元方」を設立し、高利の長男である高平が高利の意志を記した『宗寿様元禄之御遺書』を整理して『宗竺遺書』(宗竺は高平の隠居名)をまとめた。その内容はおよそ次のようなものだった。
一、同族の範囲を拡大してはいけない。同族を無制限に拡大すると必ず騒乱が起こる。同族の範囲は本家・連家と限定する。
一、結婚、負債、債務の保証等については必ず同族の協議を経て行わねばならぬ。
一、毎年の収入の一定額を積立金とし、その残りを同族各家に定率に応じて配分する。
一、人は終生働かねばならぬ。理由なくして隠居し、安逸を貪ってはならぬ。
一、大名貸しをしてはならぬ。その回収は困難で、腐れ縁を結んでだんだん深くなると沈没する破目に陥る。やむを得ぬ場合は少額を貸すべし、回収は期待しない方がよい。
一、商売には見切りが大切であって、一字の損失はあっても他日の大損失を招くよりは、ましである。
一、他人を率いる者は業務に精通しなければならぬ。そのためには同族の子弟は丁稚小僧の仕事から見習わせて、習熟するように教育しなければならぬ

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データが多く、一回読んだだけでは頭に入りませんが、パラパラめくるだけで、この国の大企業の勢力図、関係図が見えてきます。

手軽に読める文庫サイズなので、買って細切れ時間に読むといいでしょう。

これはおすすめの一冊です。

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『三菱・三井・住友「三大財閥」がわかる本』財閥研究会・著 三笠書房

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◆目次◆

第1章 経済成長の背景に財閥あり
第2章 三大財閥の経営力を徹底比較!
第3章 世界市場への進出度
第4章 三大財閥を築いたキーパーソンたち
第5章 ライバル対決とグループの未来

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