2015年12月25日

『図解テレビに学ぶ中学生にもわかるように伝える技術』 天野暢子・著 vol.4175

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売れる本のパターンのひとつに、「その業界では当たり前だけれど、一般の方は知らない情報」というのがあります。

『「体を温める」と病気は必ず治る』や、池上彰さんの『伝える力』は、その典型例でしょう。

※参考:『「体を温める」と病気は必ず治る』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837920179

※参考:『伝える力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569690815

本日ご紹介する一冊は、テレビ業界の「常識」である、「伝える技術」を、プレゼン・コンシェルジュの天野暢子さんが紹介した一冊。

冒頭からつかむ言葉の法則、たくさんの要素をグルーピングしてすっきり伝える技術、タイトルづけのポイント、文字や矢印が不要になる写真の並べ方、「密着」「舞台裏」「全部見せます」で共感を集める手法など、長年かけて蓄積されてきたテレビの伝える技術が、図解でコンパクトにまとめられています。

・「何が」「どうした(どうなる)」を15秒以内で話せるように
・冒頭から具体的な数字が入っていること
・たくさんの要素は3つにグルーピングする
・3つに分類したら、短い名前をつける
・ひとつずつ見せると、興味を惹く

普段からテレビで何気なく見ているノウハウではあるのですが、いざ文字にされると、意外とわかっていないものですね。

気になる「伝える技術」のエッセンス、さっそく見て行きましょう。

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「何が」「どうした(どうなる)」を15秒以内で話せるようにまとめることです。たとえば人件費が大幅に削減できるシステムの紹介ならば、「これからご紹介するのは、人件費が2割削減できる旅費精算システムです」と説明しましょう

冒頭から具体的な数字が入っていることもポイント

たくさんの要素は3つにグルーピングする
たくさんの情報がある場合は、まず、要素を並べてみます。たとえば、ダイエットに適した食品として、「トマト、いわし、リンゴ、大根、わかめ、バナナ……」が並んでいたら、「野菜」「果物」「海産物」というグループに分けることができます。すると、「ダイエットに適した食べ物は、(1)野菜、(2)果物、(3)海産物です」と、3点で紹介することができるのです

3つに分類したら、短い名前をつけるのも重要

◆テレビ式のタイトルづけのポイント
1.コンパクトな「文字数」
2.「固有名詞」を盛り込む
3.文字の見え方が変わる「記号づかい」

「テーマカラー」を持てば、いつでも思い起こしてもらえる

ひとつずつ見せると、興味を惹く

「密着」「舞台裏」「全部見せます」で共感を集める

◆写真撮影のポイント
・人物の場合 背を高く脚を長く見せたいのなら、上からは撮らない
・料理の場合 食べる人の視線と同じように上から撮ると、食欲をそそる

短時間で読める文字数:15~20字なら認識できる

キャッチフレーズをつけると期待や注目度が高まる

常に文字が絵や図に置き換えられないかを考えるようにする

左にビフォー、右にアフターのルールに従えば文字や「→(矢印)」は不要

「次は、あの高級肉がたったの1000円で食べられる店を突撃取材です! 銀座に大行列 そのワケは?」
1.「高い肉が1000円で食べられる」という「お得感」
2.「どんなメニューなんだ?」という「期待感」
3.「高級店ばかりの銀座にそんな激安店が?」という意外感

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活字や話し言葉以外にも、テレビでよく使われる「めくりフリップ」や「マグネットパターン」の作り方、活用法にも触れており、プレゼン力アップに役立つ情報が満載です。

巻末には、情報を図でまとめる時の見本が載っており、こちらも重宝するでしょう。

1000万人を惹きつけるテレビのノウハウ、人前で話す人、教える人はぜひ読んでみてください。

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『図解テレビに学ぶ中学生にもわかるように伝える技術』
天野暢子・著 ディスカヴァー・トゥエンティワン

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◆目次◆

Part 01 テレビに学ぶ「伝える技術」 5つの法則
Part 02 テレビに学ぶ 1000万人に伝わる「話し方」「見せ方」のワザ
Part 03 テレビに学ぶ 1000万人に伝わる「演出」のワザ
Part 04 テレビに学ぶ 1000万人に伝わる「画面」のワザ
Part 05 テレビに学ぶ 1000万人に伝わる「売り込み」のワザ
Part 06 テレビに学ぶ 1000万人に伝わる「進行」のワザ

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