2015年8月8日

『君は人生を戦い抜く覚悟ができているか?』 鳥越俊太郎・著 vol.4036

【鳥越俊太郎氏、仕事の美学を語る】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534052987

自動車にハンドル、アクセル、ブレーキ、シフトレバーが存在するように、ビジネス書にもこの4つが存在します。

ハンドルは、どこに舵を切るべきか、大局観や歴史観を養ってくれるもの、
アクセルは、前に進むための「志」や「使命」を与えてくれるもの、
ブレーキは、誰かの失敗体験のように、反省や自戒を促してくれるもの、
シフトレバーは、状況に合わせて使いこなすノウハウのようなものです。

なかでも最近重要だと思っているのは、アクセル=「志」や「使命」を与えてくれる書籍の存在です。

それも、いままでのような輸入品の自己啓発書ではありません。

具体的な誰かの生き方や仕事の足跡が、そのまま読者を鼓舞するような、そんな自己啓発書です。

そういう意味で、最近感銘を受けたのが、鳥越俊太郎さんの『君は人生を戦い抜く覚悟ができているか?』。

ご存じのように、鳥越俊太郎さんはジャーナリスト、キャスターとして働き、がん闘病なども経験された方ですが、本書には著者のこれまでの半生の記録と、そこから得られた教訓が書かれています。

<生まれてから死ぬまでに一番大事なことは「自分の性格や資質にあった人生や仕事をどうやって見つけるか」>

<直感と覚悟が人生を戦い抜く武器になる>

読者を鼓舞してくれる、良い言葉がたくさん散りばめられていますが、ここでは一部紹介しましょう。

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あなたは共感を得るために仕事をしているわけではないはずです。
いい仕事をすれば、結果として誰かが共感してくれるのです

大きい仕事、自分の運命を分けるような仕事をするには、まず、勝機をつかみ取らなければなりません。そのためには、直感で「この仕事だ」と見抜き、仕事の舞台に打って出ることが必要です。打って出ない人間は勝機をつかめませんから、大きな仕事はできません

僕のモットーは「人間到る所に青山在り」。
世の中は広く、死んで骨を埋める場所はどこにでもある。待望を成し遂げるためならどこにでも行って、大いに活躍するべきである、というような意味です。だから僕は、自分の処遇について文句を言ったことはありません。新潟支局で農業担当になったときは、日本一の農業記者になろうと思いました

直感でつかんだ仕事には覚悟を持ってぶつかる

失敗に対しては、潔さを持って向きあうこと

生まれてから死ぬまでに一番大事なことは「自分の性格や資質にあった人生や仕事をどうやって見つけるか」ということ

うまくいかなかった経験がひらめきを運んでくる

好奇心がなければ自分の仕事に興味が持てません。集中力がなければ仕事を完遂できません。アマノジャクでなければ人と違うアイデアは生まれませんし、現場を知らずに仕事を語る職業人はいないでしょう。仕事をしています、と言いたいなら、どの力もおろそかにしてはいけません

仕事には「ここを押さえればスムーズにいく」という力のかけどころ、勝負のしどころがあるのです

いま起きていることは単独で起きているのではなくて過去のいろいろな歴史があってこそ

自分の正しさを基準にしない

医者が上手に発信できていない情報を、一般の人々に伝える。多くの人が知らない現実を、代わりに体験して伝える。がんは僕に、仕事の「使命」を改めて教えてくれた気がします。僕の使命は「伝える」こと

最期のときに「やり抜いた」と思える人生を生きる

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最近、自己啓発書を読んでもあまり気分が乗らなかったのですが、本書を読んで、一気にやる気になりました。

<人間は必ず死ぬ。だからおもしろい>の精神で、頑張ろうと思います。

ネタも原稿も面白く、何よりやる気にさせられました。

ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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『君は人生を戦い抜く覚悟ができているか?』
鳥越俊太郎・著 日本実業出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534052987

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◆目次◆

第1章 直感力が仕事をつくる
第2章 直感力の鍛え方
第3章 直感と覚悟で一流の仕事をつかむ
第4章 君へ──鳥越流仕事の美学

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