2015年5月13日

『メンバーの才能を開花させる技法』 リズ・ワイズマン、グレッグ・マキューン・著 vol.3949

【感動のリーダーシップ本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903212513

まず、はじめに申し上げておきましょう。本日の一冊は「買い」です。

これまで、数多くのリーダーシップ本を読んできましたが、どの本も「理想的なリーダー」像を打ち出すか、テクニック論を紹介するのがお約束。

その点本書は、実在のリーダーたちとその特徴を挙げ、指導を受けた部下たちの証言を受けながら、どんなリーダーがチームのパフォーマンスを上げるのか、徹底的に分析されています。

著者のリズ・ワイズマンは、オラクルで17年間オラクル大学バイスプレジデントおよび人材開発グローバルリーダーを務めた後、エグゼクティブ教育のワイズマングループを創設。

シリコンバレーでグローバルリーダーを養成し続けているカリスマ的リーダーであり、「Thinker50」(最も影響力のある経営思想家トップ50)にも選出、クライアントにはアップル、フェイスブック、ディズニー、グーグル、マイクロソフト、GAPなどが名を連ねるという、本物中の本物です。

共著者のグレッグ・マキューンは、ベストセラー『エッセンシャル思考』でもおなじみ。シリコンバレーのコンサルティング会社THISInc.のCEOで、やはり数々のグローバル企業をクライアントに持っており、自身、2012年に世界経済フォーラムで「ヤング・グローバル・リーダーズ」に選出されています。

※参考:『エッセンシャル思考』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761270438

本書では、実在のリーダーをチームのパフォーマンスを著しく上げる「増幅型リーダー」と、むしろパフォーマンスを落とす「消耗型リーダー」に分け、それぞれ特徴と言動の違い、周囲の受け取り方を解説しており、個人的に反省させられることが多々ありました。

手持ちの本は、赤ペンチェックだらけとなりましたが、さっそく、いくつかポイントを見て行きましょう。

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◆増幅型リーダーの五つの習慣
1.人々を惹きつけ、最大限に活用する
2.自由でありながら、緊張感のある環境を作る
3.大いに挑戦させる
4.議論を通じて決断する
5.オーナーシップと責任を植えつける

「ラリーはみんなの前で、僕のスピードを褒めたんだ」。それを聞いたとき、誰よりも驚いたのはジョン自身だった。「自分でもまあまあ速いとは思ってたけど、それほど速いとは思っていなかった。でも、ラリーが教えてくれたおかげで、自分のイメージができた。『僕は速いんだ』ってね」

消耗型リーダーは、メンバーに仕事の権限を委譲しない。独裁者のようにふるまい、服従を求める。メンバーを萎縮させ、後退させ、手足を縛る。彼の前では、誰も目立とうとしない

一貫したリーダーの行動には、ふたつの効果がある。第一に、行動が予測しやすくなる。おかげでメンバーは、自分の順番がいつなのか、どこで貢献できるのかがわかる。第二に、安心感を生む。リーダーがなにをするかがわかると、精神が安定し、居心地がよくなる

「結果」よりも「最高の仕事」を求める
最高の仕事を求めることと、結果にこだわることとは違う。人は、コントロールのおよばない結果を期待されるとストレスになるが、自分のベストを求められれば、前向きなプレッシャーになる

増幅型リーダーは、他者の成功に投資する

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どうすれば才能を集め、活かすことができるのか、どうすればチームメンバーに自信をみなぎらせ、パフォーマンスを上げることができるのか。

最近読んだ中で、もっとも影響を受けた一冊となりました。

ぜひ、読んでみてください。

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『メンバーの才能を開花させる技法』リズ・ワイズマン、グレッグ・マキューン・著 海と月社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903212513

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◆目次◆

序文 スティーブン・R・コヴィー
第1章 なぜ、今「増幅型リーダー」なのか
第2章 「才能のマグネット」としての技法
第3章 「解放者」としての技法
第4章 「挑戦者」としての技法
第5章 「議論の推進者」としての技法
第6章 「投資家」としての技法
第7章 「増幅型リーダー」を目指すあなたに
資料 頭を整理し、実践に勢いをつけるために

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