2015年3月9日

『モノの原価がまるごとわかる本』ライフ・リサーチ・プロジェクト・編 vol.3884

【商売のヒントに。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/441311132X

本日の一冊は、飲料から牛丼、メガネ、化粧品、飛行機チケットまで、ありとあらゆる商品の「原価」に言及した一冊。

土井は幼い頃、父の商売を手伝っていた母親に、仕入れたばかりの機械から値札をはがすよう指示され、こんな質問をしたことがあります。

「何でわざわざはがすの?」

これに対する母の答えは、こうでした。

「バカ。この値段のまま売ったら、うちが儲からないじゃないか」

土井はこのやり取りを通じて、モノには原価があり、お店はそれに利益を上乗せして儲けているということを知ったのです。

お客様に、自分が知っている値段と違う値段で売る。何だか罪悪感のようなものを感じ、だからこそ商売人は値段なりの付加価値を付けなければならないのだと、強く実感した記憶があります。

本日ご紹介する一冊は、この「原価」について解説し、さまざまな産業、商品の「儲けのカラクリ」を明らかにした本。

さまざまな商品のコスト構造を眺めていると、それだけでBtoBビジネスのヒントになりますし、新たな商売の発想のヒントも浮かんできます。

本書によると、ラーメンの豚骨スープは<だしを取るのに時間がかかるため、かなりの光熱費を覚悟しなければならない>そうですが、これはつまり、簡単にだしを取る機器を開発すれば、売れる可能性があることを示唆しています。

何を提案するにしろ、誰と会話するにしろ、ビジネスマンなら各業界、各商品の原価ぐらいざっくりとでも理解しておきたいもの。

本書は、その一助となる一冊です。

雑学本としても威力を発揮するので、気軽な気持ちでパラパラとめくってみてはいかがでしょうか。

切り口はゆるいですが、確実に商売の役に立つ一冊だと思います。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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立ち食いスタイルのそば屋の原価は麺が30円、ダシ20円、それにネギを乗せて計60円弱といわれている。そこに光熱費や人件費を加えると、かけそばの値段の250円とほぼ同じになる(中略)では、どのようにして儲けを出すのか。それは、そばの上に乗せる天ぷらや卵、おにぎりなどの売り上げにかかっている

コンタクトレンズの製造原価は1組10円程度

1杯分の金額に換算すると、スープにかかる材料費は約69円、麺が約65円、トッピングの具が約86円で合計220円程度になる。これで販売価格700円のラーメンが完成するのだ

豚骨スープはだしを取るのに時間がかかるため、かなりの光熱費を覚悟しなければならない

90分食べ放題で1890円の豚しゃぶバイキングがあったとしよう。この場合、豚肉の原価は100グラム80円として、300グラムで240円になる。これに野菜を加えたとしても、原価は500円程度だ

折からの海外の寿司ブームによって資源の確保が難しくなっている。特にサーモンはヨーロッパや中国などで大量輸入が続いており、仕入れ値が高騰しているようだ

冷凍調理食品メーカーの製造原価は約23パーセント程度

飲料自販機の数:259万3000台
※一般社団法人 日本自動販売機工業会
「2013年末自販機普及台数及び年間自販金額」

清涼飲料やコーヒーの原価はたった数円程度で、缶やペットボトルなどの容器は25円前後だ

化粧品は販売価格の3分の2が広告費やパッケージ代

ワイシャツの原価は販売価格の約5分の1

宝飾品としてのイメージが強いプラチナだが、その需要の半分は自動車の排ガスの触媒や工業用のもので、世界のプラチナ需要の6割以上を占めている

日本国内で製造されているミネラルウォーターの原料となる「水」は、主に全国各地の湧水地で採水されている無料の水である。つまり、ミネラルウォーターそのものは原価がかかっていない

40万円の祭壇にかかるのは基本的に生花代のみなので約5万、10万円の棺桶は2~3万円、3万円の遺影写真も5000円程度である。葬儀社の直接原価は一般に20パーセント前後といわれているが、たしかに、かなり高収益なことがわかる

墓石の原価は10~15パーセント

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『モノの原価がまるごとわかる本』ライフ・リサーチ・プロジェクト・編 青春出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/441311132X

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◆目次◆

第1章 「身近な商品」の不思議な原価の話
第2章 激変する「モノの値段」の裏に何がある?
第3章 原価でわかる日本の「今」と「これから」
第4章 経済の「ウラの仕組み」が見える原価の秘密
第5章 モノの原価から読み解く「業界地図」

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