2015年1月16日

『サービスが伝説になる時 新装版』ベッツィ・サンダース・著 vol.3832

【名著再読】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478029571

本日の一冊は、かつてベストセラーとなった、サービス哲学の名著、ベッツィ・サンダースの『サービスが伝説になる時 新装版』です。

かれこれ10数年前に読んだきりでしたが、この度、新装版になったということなので、再読してみました。

サービス関連書は、2000年に出された『帝国ホテル 感動のサービス』、2005年に出された『リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間』など、話題となった良い本がたくさんありますが、景気や取り上げられた企業の不祥事などで、残念ながら忘れ去られてしまうのが現実です。

※参考:『帝国ホテル 感動のサービス』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478360456

※参考:『リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761262788

しかしながら本書は、サービスにおいて大切な心構え、サービスを実行するためのリーダーシップ、顧客が何に不満を持つかなど、不変の真理に迫っており、やはり時代が変わっても色褪せない価値を持っています。

<他人に奉仕することほど高尚な信仰はない。多くの人々の福利のために働くことは、最も偉大な信仰である>(アルベルト・シュバイツァー)

<企業内のあらゆることが、伝説となるようなやり方でなされていれば、その企業の提供するサービスは伝説となる>

<顧客は、話すに値するものを与えられれば、必ず誰かに話してくれるものである>

かつてのように、中小企業がこれさえ使っていれば売上が上がる、という魔法のマーケティングツールはなくなってしまいましたが、サービスを「伝説」にまで高めれば、必ず人は集まってくれる。

ビジネス、サービスにおいて大切な「気持ち」を教えていただいた気がします。

「もう読んだ」という方にも、ぜひ再読をおすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆企業が顧客を失う理由
従業員の無関心な態度……68%

喜ばれるサービスとは、顧客が予期していないもの、とても手が出ないと考えているもの、必要以上と考えているもの

ビジネス全体のコストのうち、最大かつ最悪のコストは、顧客を失うことである

誰かに何かを頼む前に、彼らがその何かをできる人になれるよう、支援しなさい

自分のしていることが有意義だからその仕事を愛しているという人からサービスを受けることほど、光栄なことはありません

「成功するためには、心に仕事を、仕事に心を、常に注ぎ込まなくてはならない」(トム・ワトソン・シニア)

◆顧客が嫌な気分になるとき
・在庫切れや入荷待ちで欲しい商品が見あたらない
・必要なときに助けてもらえない
・従業員のトレーニングができていない。情報不足。支離滅裂な対応をされる
・官僚的な対応をされる
・行列であれ、電話であれ、待たされる
・価格が明示されていない
・誤解を招くような広告
・価格に見合うような価値が提供されない
・期待を裏切るクオリティ
・扱っている商品を支持していない
・不潔、無秩序、危険な店内
・立地、商品のレイアウト、駐車場、交通などが不便

サム・ウォルトンはこんなことを言っています。「仲間にはできる限り全てのことを伝えなさい。知れば知るほど、彼らはよく気づいてくれるようになる。ひとたび気遣いできるようになれば、放っておいても彼らはやってくれるようになるだろう」

誠実さという言葉は、色々なことを意味しています。一貫した姿勢、ビジネスを道徳的観点から捉えること、約束した成果を確実に実現すること、裏表がなく信用できることなど、全てが誠実を意味するものなのです

「リーダーシップは動詞であって、名詞ではない」(ビル・ゴア)

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『サービスが伝説になる時 新装版』ベッツィ・サンダース・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478029571

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◆目次◆

プロローグ 成功と顧客満足の実現のために
第1章 伝説への道
第2章 サービスという生き方
第3章 顧客が決める伝説
第4章 顧客サービスは全員の仕事
第5章 伝説をシステム化する
第6章 「誠実」なくして伝説は生まれない
第7章 サービスが伝説になるためのリーダーシップ
エピローグ

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